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【市況】今週の【早わかり株式市況】 21年ぶりに2万1000円奪還、景気拡大期待と米国発リスクオンの流れに乗る

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、世界景気の拡大期待と米国発のリスクオンの流れに乗り、日経平均株価は21年ぶりの2万1000円大台乗せを達成した。

 3連休明けの10日は世界景気の拡大期待から買い優勢となり、利益確定売りをこなし日経平均は6日続伸。連日で年初来高値を更新した。衆院選公示日を迎え、与党有利との見方が広がったことも買い安心感につながった。

 翌11日は世界景気への期待に加え、米国発のリスクオンの流れを追い風に、日経平均はアベノミクス相場高値を突破し、1996年12月以来となる約20年10ヵ月ぶりの高値を付けた。12日も前日の米株高でリスク選好の動きが続き、日経平均は8日続伸となり、一時2万1000円まであと6円に迫る場面もあった。

 週末の13日は朝方こそ前日の米株軟調で利益確定売りに押されたものの、徐々に買いが優勢となり、日経平均は前場に21年ぶりの2万1000円大台乗せを達成。後場には海外投資家の先物買いが膨らみ上げ足を加速した。

 日経平均株価は、前週比464円(2.24%)高の2万1155円と5週続伸し、21年ぶりに2万1000円大台を回復して取引を終えた。週間の値幅は548円と、前週の357円から拡大した。


 来週は、21年ぶりの高値達成感から利益確定売りに押される場面がありそうだ。ただ、売り一巡後は海外投資家が前週から大規模に買いを膨らませており、上値追いが期待される。

 重要イベントとしては、国内では19日朝に発表される9月貿易統計が注目される。海外では18日から開催される、5年に1度の中国共産党第19回全国代表大会が最大のイベントだ。中国では19日に7-9月GDPや9月鉱工業生産指数、9月小売売上高などが発表され、まさに中国ウイークとなる。そのほかでは17日に発表される米国9月鉱工業生産指数や18日発表の米国9月住宅着工件数に注視が必要だろう。


◆マーケット・トレンド(10月10日~13日)

【↑】  10月10日(火)―― 6日続伸・新高値更新、景気拡大期待で買い優勢
 日経平均 20823.51( +132.80)  売買高14億8520万株 売買代金 2兆5442億円

【↑】  10月11日(水)―― 7連騰・20年10ヵ月ぶり高値、世界景気の拡大期待
 日経平均 20881.27(  +57.76)  売買高15億3158万株 売買代金 2兆3703億円

【↑】  10月12日(木)―― 8連騰・2万1000円に迫る、米株高で買い優勢続く
 日経平均 20954.72(  +73.45)  売買高15億3627万株 売買代金 2兆5847億円

【↑】  10月13日(金)―― 9連騰・21年ぶり2万1000円回復、後場に上げ加速
 日経平均 21155.18( +200.46)  売買高18億4795万株 売買代金 3兆2810億円

◆セクター・トレンド(10月10日~13日)

(1)大和ハウス <1925> など建設、JR東海 <9022> など陸運といった内需株が買われた
(2)ファストリ <9983> など小売り、アサヒ <2502> など食品といった消費関連も大幅高
(3)輸出関連はファナック <6954> など電機、コマツ <6301> など機械株が続伸したものの
  日産自 <7201> 、トヨタ <7203> など自動車株は上値重い
(4)金融株はオリックス <8591> などその他金融や大和 <8601> など証券株が堅調も
  三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険株はさえない
(5)国際石開帝石 <1605> など鉱業、JXTG <5020> など石油株は続落
(6)鉄鋼株は神戸鋼 <5406> に足を引っ張られ大幅安

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