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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンク、神戸鋼、日立国際

ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソフトバンクグループ <9984>  9,840円  +341 円 (+3.6%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は商いを伴い大幅高で年初来高値を更新。同社が筆頭株主となっている中国電子商取引(EC)最大手、アリババグループの株価は11日、最高値を更新。米アマゾンに並ぶ時価総額に膨らんでいることも評価された様子だ。ドイツ証券は11日、レーティングを「バイ」とし目標株価1万1250円から1万2000円に引き上げた。同証券では「ビジョンファンドの採算見通しはそれほど厳しくない」と指摘し、同ファンドの利益寄与に前向きな見方を示している。

■モリト <9837>  1,089円  +29 円 (+2.7%)  本日終値
 モリト <9837> が反発し、年初来高値を更新した。11日に発表した17年11月期第3四半期累計(16年12月-17年8月)の連結経常利益が前年同期比33.0%増の10.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。海外向け自動車内装品などの販売が増加したうえ、足元で進んだ円安も業績拡大に追い風となった。なお、為替差損が大きく減少した直近の6-8月期(第3四半期)経常利益は80.7%の大幅増益を達成した。併せて、自動車内装品・アパレル事業の北中南米販売戦略の一環として、同産業の生産地であるメキシコに販売子会社を設立すると発表している。

■伊藤忠テクノ <4739>  4,140円  +85 円 (+2.1%)  本日終値
 伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が高い。同社はきょう、サイバー攻撃に伴うセキュリティー・インシデント(事案)が発生した際の初動対応を支援する「インシデントハンドリング初動対応サービス」を開始すると発表した。なお、価格は月額50万円からで、金融機関や製造業を中心としたさまざまな業種を対象に、関連するシステム販売も含めて今後3年間で15億円の売り上げを目指すとしている。

■GSユアサ <6674>  591円  +9 円 (+1.6%)  本日終値
 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>は小反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を470円から570円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。従来懸念していた海外事業の改善や、車載用リチウムイオン電池事業の黒字定着予想を評価していることに加えて、18年3月期営業利益予想を235億円から237億円へ、19年3月期を同253億円から258億円へ上方修正したことが要因のようだ。

■チヨダ <8185>  2,968円  +45 円 (+1.5%)  本日終値
 11日、チヨダ <8185> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.43%にあたる90万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月16日から18年2月23日まで。併せて決算を発表。18年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比2.7%増の47.7億円で着地した。

■神戸製鋼所 <5406>  882円  +4 円 (+0.5%)  本日終値
 神戸製鋼所<5406>は3日ぶりに反発。同社は8日、生産するアルミ製部材に関して、強度などを示す製品の検査証明書のデータを改ざんし、基準に合わない製品を出荷していた、と発表した。組織ぐるみのデータ改ざんに対する嫌気売りが膨らみ、不祥事表面化前に1300円前後だった株価は11日には一時850円まで3割強の急落を演じた。市場には「失った信頼の代償は大きい」との声が多いが、この日は目先のリバウンド狙いの買いが流入した。

■プレナス <9945>  2,326円  -212 円 (-8.4%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 プレナス<9945>が急落。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算は、売上高735億5100万円(前年同期比3.2%増)、営業利益31億7700万円(同8.6%増)、純利益17億6400万円(同17.9%増)と増益を確保したが、従来予想の営業利益33億円を下回って着地したことが嫌気された。宮島醤油フレーバーなど前期末以降に連結化したグループ会社の売り上げや、新規出店により店舗数が増加したことが寄与。また、為替などによる仕入コストの低減や効率的な広告宣伝内容への見直しなども奏功し増益を確保した。ただ、既存店売上高が前年同期を下回ったことなどが響いたようだ。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高のみ1547億円から1503億円(前期比6.6%増)へ上方修正し、営業利益75億円(同4.3%増)、純利益43億円(同6.5%増)は従来見通しを据え置いている。

■日立国際電気 <6756>  3,020円  -95 円 (-3.1%)  本日終値
 日立国際電気<6756>が3日ぶりに反落。米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)傘下のHKEホールディングスは11日、日立国際に対するTOB(株式公開買い付け)の価格を従来の1株あたり2503円から2900円に引き上げることを発表した。同社株はTOB価格引き上げを期待し、3100円前後で推移していただけに、この日はTOB価格にサヤ寄せする動きがみられた。TOBの当初買い付け期間は11月24日までとなる。同社株にはアクティビスト(物言う株主)として知られる米エリオット・マネジメントが7.11%を握る大株主に浮上しており、今後の展開に関心が集まっている。また、同社は11日の取引終了後、18年3月期業績予想の増額修正を発表した。売上収益を1990億円から2140億円(前期比24.5%増)へ見直したほか、最終利益を145億円から199億円(同2.7倍)へ修正した。半導体製造装置などの需要が伸びている。

■養命酒製造 <2540>  2,188円  -14 円 (-0.6%)  本日終値
 養命酒製造<2540>は小幅反落。同社は11日取引終了後、18年3月期通期の単体業績予想の下方修正を発表した。売上高を124億4000万円から114億6000万円(前期比6.6%減)へ、営業利益を11億6000万円から7億円(同57.8%減)へ、最終利益を10億円から7億円(同48.8%減)へとそれぞれ減額した。国内の「養命酒」の売上高は、6月の改正酒税法の施行に伴い、店頭での販売価格が上昇したことの影響などにより予想を下回る見込みとなり、「養命酒」以外の商品の売上高は、前期実績を上回るものの予想を下回る見通しとなっている。

■豊和工業 <6203>  1,957円  +400 円 (+25.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 豊和工業<6203>が急騰。10日の北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日を何事もなく通過したことで、北朝鮮を巡る地政学的リスクは足もと後退しているが、市場では引き続きトランプ米大統領の発言などに神経質なムードが拭いきれない。同社株は石川製作所<6208>とならび防衛関連の一角として注目を集めやすい銘柄だが、これまでボラティリティは石川製と比較して常に低かった。しかし、5日にブラックロック・ジャパンが新規に大量保有したことが判明し、翌6日を境に一気に上げ足が加速、前日こそ小休止したもののきょうは改めて物色人気が集中し、需給相場の様相を呈している。

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