【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):MS&AD、アルテック、豊和工
MS&AD <日足> 「株探」多機能チャートより
MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>は大幅安。前週末6日の取引終了後、「ハービー」など8~9月に米国を襲った複数のハリケーンとメキシコ地震の被害に伴う保険金支払額が700億~1100億円に上る見通しだと発表しており、業績への影響を警戒した売りが出たようだ。なお、18年3月期業績予想は現在精査中としている。
■コジマ <7513> 408円 -11 円 (-2.6%) 本日終値
コジマ<7513>が反落。前週末6日の取引終了後、集計中の17年8月期単独業績について、営業利益が従来予想の25億円から27億円(前の期比34.3%増)へ、純利益が14億円から23億円(同4.1倍)へ上振れたようだと発表したが、目先の材料出尽くしとの見方が強待っていることに加えて、株価は6日に年初来高値を更新していたことから、この日は利益確定売りに押される展開。売上高は2330億円に対して2327億円(同2.8%増)と、概ね計画通りとなったものの、引き続き経費コントロールに努めたことで営業利益は上振れたとしている。また、「平成28年度エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」などの活用による補助金収入5億300万円を営業外収益として計上したことや、前の期に比べて固定資産の減損損失が大幅に減少し、さらに法人税等調整額も想定を下回る水準となったことも最終利益を押し上げた。
■しまむら <8227> 12,630円 -240 円 (-1.9%) 本日終値
しまむら<8227>が6日続落。SMBC日興証券が6日付で投資判断を「2」から「3」とし、目標株価を1万4600円から1万2000円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券によると、株式市場の同社業績への期待値は既に低いが、同社の属する低価格ファッション業界の競争激化やデジタル時代のテクノロジー/マーチャンダイジング面での対応の遅れによる競争劣位による売り上げの苦戦継続の可能性を懸念したという。また、競争激化による売り上げ予想の減額や、人材不足、時給上昇の影響を踏まえて販管費予想の増額などで、18年2月期の営業利益予想を501億円から457億円へ、19年2月期を同511億円から469億円へ下方修正している。
■電通 <4324> 4,980円 -60 円 (-1.2%) 本日終値
電通<4324>が続落。6日の取引終了後に発表した9月度の単体売上高で、全社売上高が前年同月比7.4%減の1305億600万円となり、6カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されているようだ。クリエーティブ部門は堅調に推移したが、テレビが同2.7%減となったほか、マーケティング/プロモーション部門が同22.5%減となったことなどが響いた。
■アルテック <9972> 311円 +66 円 (+26.9%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
6日、アルテック <9972> が17年11月期の連結経常利益を従来予想の2億円→4億円に2.0倍上方修正。増益率が10.5%増→2.2倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。利益率の高い電子タグ関連装置やプリンテッドエレクトロニクス関連装置の販売が伸びることが寄与。コスト管理の徹底なども上振れに貢献する。
■豊和工業 <6203> 1,647円 +300 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
豊和工業 <6203> が連日のストップ高に買われた。ブラックロック・ジャパンが5日付で同社株にかかる大量保有報告書を提出したことが判明しており、需給思惑から買いが続いているようだ。報告書によると、ブラックロックの同社株式保有比率は6.61%となり、新たに5%を超えたことが明らかとなった。
■ノダ <7879> 1,269円 +189 円 (+17.5%) 本日終値
6日、ノダ <7879> [東証2]が決算を発表。17年11月期第3四半期累計(16年12月-17年8月)の連結経常利益が前年同期比40.4%増の35.9億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国産針葉樹合板の販売拡大や値上げ効果などで、合板事業の営業利益が倍増したことが寄与。直近四半期の6-8月(第3四半期)経常利益は四半期ベースの過去最高を2四半期ぶりに更新した。通期計画の40.5億円に対する進捗率は88.6%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■栄電子 <7567> 702円 +100 円 (+16.6%) ストップ高 本日終値
栄電子<7567>が需給相場に突入、きょうで3日連続ストップ高と異彩を放っている。株価は2007年以来10年ぶりの高値圏に浮上。時価総額わずか30億円台にして前週末は売買高も155万株と急増、材料株人気の牽引役となっている。同社は独立系の電子部品商社で半導体装置向け中心に電源やコネクターで実績が高い。18年3月期営業利益は前期比85%増の2億9400万円と高成長を見込んでおり、年間配当は2円増配の7円を計画するなど株主還元姿勢も高い。
■ULSグループ <3798> 2,079円 +287 円 (+16.0%) 一時ストップ高 本日終値
ULSグループ<3798>は後場一段高、一時ストップ高に買われ年初来高値を更新した。この日正午ごろ、同社および子会社ウルシステムズが、QUOINE(東京都千代田区)グループが発行する独自の仮想通貨「QASH」の独自ブロックチェーンの開発に関する覚書の締結を行ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ULSグループとQUOINEグループは、昨年9月に資本・業務提携を締結しフィンテック分野での協業を進めているが、今回の覚書所の締結は、仮想通貨QASH独自ブロックチェーンの開発を開始することで、両グループの提携関係をより深化させるのが狙い。今後、グローバルの金融機関やフィンテック企業にとって必要な機能を兼ね備えた仮想通貨QASH独自のブロックチェーンを開発することで、QASHエコシステムの拡大や金融機関、フィンテック企業用ブロックチェーン領域におけるグローバルスタンダードを目指すとしている。
●ストップ高銘柄
オーネックス <5987> 291円 +80 円 (+37.9%) ストップ高 本日終値
ロードスターキャピタル <3482> 4,060円 +700 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値
五洋インテックス <7519> 710円 +100 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値
モリテック スチール <5986> 569円 +80 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値
双信電機 <6938> 724円 +100 円 (+16.0%) ストップ高 本日終値
シライ電子工業 <6658> 750円 +100 円 (+15.4%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
神鋼商事 <8075> 3,230円 -700 円 (-17.8%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース