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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、JAL、チタン

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱UFJ <8306>  672.5円  +11.3 円 (+1.7%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>がいずれも続伸、金融関連株への資金流入が目立つ。ここ、北朝鮮を巡る地政学リスクを背景に株式市場は売りに押されていたが、9日の北朝鮮の建国記念日に軍事的な挑発行動が見送られたほか、国連安保理の制裁決議も想定ほど厳しい内容とはならなかったことから、過度な投資家の不安心理は後退している。米国でも安全資産である債券に資金が流れ込んでいたが、直近はリスクオフの巻き戻しで米長期金利は2.13%台まで上昇、米金融株買い戻しの流れが東京市場にも色濃く反映されている。

■日本航空 <9201>  3,799円  +57 円 (+1.5%)  本日終値
 JAL<9201>が4日続伸。この日、米トリップアドバイザー(マサチューセッツ州)と、訪日旅客の国内旅行を喚起する取り組みを共同で行うと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の協業は、訪日旅客の増加が見込まれる2020年に向けて、トリップアドバイザーサイト上に構築する日本特集サイトで日本の知られざる魅力を発信するというもの。同サイトは、10月中旬以降の公開を予定しており、まずは東北地方、九州地方、沖縄、東京近郊の都市に焦点をあてた映像コンテンツを中心に展開。デスクトップ、タブレット、モバイルから閲覧が可能で、英語、中国語(繁体字)、タイ語をはじめとする多言語に対応予定としている。

■東京個別指導学院 <4745>  1,085円  +13 円 (+1.2%)  本日終値
 東京個別指導学院<4745>が4日続伸。11日に発表した在籍生徒数(速報)で、8月末の在籍生徒数が3万3075人となり、前年同月比で6.8%増となったことが好感されている。また、3月から8月までの累計新規入会者数も1万6840人と前年同期比9.6%増となり、順調に増加していることが見てとれる。

■日本ライフライン <7575>  5,920円  +70 円 (+1.2%)  本日終値
 日本ライフライン<7575>が続伸し、上場来高値更新。11日の取引終了後、米エンドロジックス社(カリフォルニア州)と胸部大動脈疾患治療用ステントグラフトに関する共同研究開発契約および日本国内における独占販売契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。日本ライフLは既に、エンドロジックス社製の腹部大動脈瘤治療用ステントグラフト「AFXステントグラフトシステム」の販売を行っているが、今回締結した契約では、胸部大動脈疾患治療用ステントグラフトの共同研究開発を行い、グローバル市場で存在感のある先進的なデバイスを上市するのが目的という。また、開発した製品について日本ライフLが日本国内で独占販売を行うとしており、5年後をメドに日本国内での上市を目指すとしている。

■サトーホールディングス <6287>  2,489円  +27 円 (+1.1%)  本日終値
 11日、サトーホールディングス <6287> が固定資産を売却すると発表しており、今期業績への寄与に期待する買いが向かったようだ。東京都渋谷区に保有する賃貸用不動産「渋谷エポックプラザ」を国内の事業法人に売却する。これに伴い、18年3月期第2四半期に売却益約21.5億円を特別利益に計上する見込みとなった。なお、会社側は今期業績への影響は現在精査中とし、見通しが確定次第公表するとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,361円  +65 円 (+1.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株が軒並み高。北朝鮮リスクの後退や大型ハリケーン「イルマ」の勢力が弱まったことなどが好感され、11日のニューヨーク市場ではNYダウが大幅高となり為替相場は一時1ドル=109円50銭台と大幅な円安に振れた。これを受け、自動車株には買いが優勢となった。トヨタの想定為替レートは1ドル=110円とされており、前週末に107円前半まで進んだ円高が是正されていることは追い風とみられている。

■シーズHD <4924>  3,940円  -425 円 (-9.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 シーズ・ホールディングス<4924>が急反落。11日取引終了後に18年7月期連結業績予想を発表し、売上高460億円(前期比7.2%増)、営業利益90億円(同5.1%増)、純利益61億5000万円(同2.7%増)と増収増益を見込むが、営業利益で95億円前後を見込んでいた市場予想を下回ることから、失望売りが出たようだ。ドクターシーラボ事業で広告販促活動を強化し通信販売の売上高回復を図るほか、エステ・サロン事業で都市圏の直営店舗を拡大し事業拡大を見込む。一方で、これらに伴う広告宣伝費や人件費の増加を見込むほか、新基幹システム稼働に伴う減価償却費の増加などが利益を圧迫する見通しだ。年間配当は前期比7円増の57円を予定している。なお、17年7月期決算は、売上高429億1600万円(前の期比8.8%増)、営業利益85億6600万円(同4.6%増)、純利益59億8800万円(同13.2%増)だった。

■gumi <3903>  1,051円  -92 円 (-8.1%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 gumi<3903>は反落。11日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算が、売上高70億2300万円(前年同期比31.7%増)、営業利益2億1800万円(同13.7%減)、純利益9500万円(同2.9倍)となり、2ケタ営業減益だったことが嫌気された。14年10月に配信を開始した「ファントム オブ キル(日本語版)」や16年4月に配信を開始した「クリスタル オブ リユニオン(日本語版)」、昨年1月に配信を開始した「誰ガ為のアルケミスト」などが好調に推移し、売上高は増収を確保したが、「誰ガ為のアルケミスト」のテレビCMの放映や新規タイトルのリリースに伴う広告宣伝費が増加したことから2ケタ営業減益となった。なお、18年4月期通期業績予想は未開示で、第2四半期累計(5~10月)業績予想は、売上高145億2300万円(前年同期比28.8%増)、営業利益3億6800万円(同34.6%増)を見込んでいる。

■チタン工業 <4098>  374円  +80 円 (+27.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 チタン工業<4098>が連日のストップ高となりマーケットの耳目を集めている。酸化チタンの老舗で超微粒子酸化チタンや導電性無機酸化物に展開するほか、現在、電気自動車(EV)向け動力源として市場が急拡大途上にあるリチウムイオン電池向けにチタン酸リチウムを提供するなど商機が膨らんでいる。商い急増で株価は既に需給相場入りの気配が漂う。10月初旬から順次発表が行われるノーベル賞では、リチウムイオン電池が関連最右翼に注目されている。また、酸化チタンの光触媒反応を発見した藤島昭氏がノーベル賞候補の一人に挙がっていることも同社株を間接的に刺激しているようだ。

■ライクキッズネクスト <6065>  2,073円  +400 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値
 11日、ライクキッズネクスト <6065> が決算を発表。18年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益が前年同期比3.2倍の5.4億円に急拡大して着地して着地したことが買い材料視された。都内に認可保育園2施設を開設したうえ、補助金収入の増加も寄与し、公的保育事業の収益が急拡大した。適正価格での契約更改が奏功し、受託保育園事業の採算が改善したことも増益に貢献した。第1四半期実績だけで、通期計画の13億円に対する進捗率は42.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■シルバエッグ <3961>  2,389円  +400 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値
 シルバーエッグ・テクノロジー<3961>がストップ高。同社は11日、AI(人工知能)技術をベースとしたリアルタイム・レコメンドメールサービス「レコガゾウ」に関する特許を取得したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。特許の概要は、ユーザーが画像データを含む電子メールを開封した時点で、そのユーザーが最も興味を持ちそうな商品の画像を、レコメンドとしてメール上に表示するもの。電子メールを開封する直前までのユーザーの行動、例えば購買履歴およびWebページの閲覧履歴に基づく推奨情報、さらには電子メールの送信後に情報提供が開始された推奨情報についても、リアルタイムに抽出してユーザーに提示することができる。

●ストップ高銘柄
 田中化学研究所 <4080>  2,534円  +500 円 (+24.6%) ストップ高   本日終値
 JMACS <5817>  957円  +150 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値
 大泉製作所 <6618>  978円  +150 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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