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【市況】【↑】日経平均 大引け| 大幅続伸、米株高と円安でリスク選好の買い続く (9月12日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19736.14
高値  19792.06(13:35)
安値  19718.80(09:04)
大引け 19776.62(前日比 +230.85 、 +1.18% )

売買高  16億5476万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2254億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は大幅続伸、リスクオフの巻き戻し続く
 2.北朝鮮リスク後退を背景としたNYダウ急騰と円安を好感
 3.国連安保理の制裁決議は想定より緩い内容で安堵感も
 4.個別にはリチウム電池関連株などに短期資金が集結
 5.値上がり銘柄数1500超で売買代金も2兆円上回る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは259ドル高と続急伸。ハリケーン「イルマ」の被害が予想より軽微だったことや北朝鮮によるミサイル発射がなかったことで買いが先行した。

 東京市場では買い先行で始まり、その後も主力株をはじめ広範囲の銘柄が物色され、日経平均株価は終日高値圏で売り物を吸収する強さをみせた。

 12日の東京市場は、前日同様にリスクオフの巻き戻しの動きが続いた。米国株市場ではNYダウが259ドル高と急騰、米長期金利の上昇を背景に為替市場でドルが買い戻され、1ドル=109円台前半まで円安が進んだことも投資家心理の改善につながった。9日の北朝鮮の建国記念日が何事もなく通過したことに加え、注目された国連安保理の制裁決議もそれほど厳しい内容とならなかったことから、北朝鮮による威嚇行動がひとまず沈静化するとの見方が強まった。個別には材料株の物色意欲にかげりは見られず、世界的な電気自動車(EV)の普及加速見通しを足掛かりに、リチウムイオン電池関連株などが軒並み上値を追った。業種別では保険、証券などの金融関連株が買われたほか、円安を背景に半導体などハイテク株も物色された。東証1部の値上がり銘柄数は1500を超え、売買代金も活況の目安とされる2兆円を上回った。

 個別では、任天堂<7974>が断トツの売買代金をこなし大幅高に買われ、ファーストリテイリング<9983>も値を飛ばした。東京エレクトロン<8035>が上昇、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>なども買い優勢だった。チタン工業<4098>は連日のストップ高で値上がり率トップ。日本製鋼所<5631>、日本冶金工業<5480>も物色人気となった。巴川製紙所<3878>が急伸、沖電線<5815>も大きく上昇した。
 半面、ソニー<6758>が冴えず、アイシン精機<7259>も売りに押された。VOYAGE GROUP<3688>が急落したほか、石川製作所<6208>、イソライト工業<5358>なども大きく値を下げた。エイチーム<3662>、ノーリツ鋼機<7744>が安く、長谷工コーポレーション<1808>も下落した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、東エレク <8035> 、ソフトバンク <9984> 、TDK <6762> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約104円。うち52円はファストリ1銘柄によるもの。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソニー <6758> 、大塚HD <4578> 、デンソー <6902> 、日立建機 <6305> 、クラレ <3405> 。押し下げ効果は約6円。

 東証33業種のうち32業種が上昇し、下落は建設業のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)保険業、(2)証券商品先物、(3)その他製品、(4)パルプ・紙、(5)非鉄金属。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)石油石炭製品、(2)水産・農林業、(3)情報・通信業、(4)電気・ガス業、(5)卸売業。

■個別材料株

△学情 <2301>
 2.7%を上限に自社株買いを実施。
△フリービット <3843>
 光通信が保有比率10.52%に買い増し。
△Sワイヤー <3929> [東証M]
 1→2の株式分割を実施。
△シルバエッグ <3961> [東証M]
 リアルタイム・レコメンドメールサービスに関する特許を取得。
△シェアテク <3989> [東証M]
 引っ越しの見積もり金額比較サイトを開設。
△日製鋼 <5631>
 SMBC日興証券が投資評価を「1」へ引き上げ。
△ライクKN <6065>
 5-7月期(1Q)経常は3.2倍増益で着地。
△日本郵政 <6178>
 2.43%を上限に自社株買いを実施。
△エボラブルA <6191>
 まぐまぐの子会社化を発表。
△ハーモニック <6324> [JQ]
 東海東京証券が目標株価を6100円へ引き上げ。

▼アールエイジ <3248> [東証M]
 5-7月期(3Q)経常は54%減益。
▼gumi <3903>
 上期経常は50%減益へ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)チタン <4098> 、(2)ライクKN <6065> 、(3)キムラタン <8107> 、(4)日製鋼 <5631> 、(5)巴川紙 <3878> 、(6)シーイーシー <9692> 、(7)スターティア <3393> 、(8)図研 <6947> 、(9)高島 <8007> 、(10)日理化 <4406> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ボヤージュ <3688> 、(2)正栄食 <8079> 、(3)シーズHD <4924> 、(4)gumi <3903> 、(5)サイゼリヤ <7581> 、(6)石川製 <6208> 、(7)イソライト <5358> 、(8)東亜建 <1885> 、(9)KHネオケム <4189> 、(10)ポールHD <3657> 。

【大引け】

 日経平均は前日比230.85円(1.18%)高の1万9776.62円。TOPIXは前日比15.19(0.94%)高の1627.45。出来高は概算で16億5476万株。値上がり銘柄数は1503、値下がり銘柄数は447となった。日経ジャスダック平均は3460.04円(38.14円高)。

[2017年9月12日]

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