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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):東洋炭素、タツタ、小野薬

東洋炭素 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東洋炭素 <5310>  2,705円  +177 円 (+7.0%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 東洋炭素<5310>は大幅高で年初来高値を更新。同社は8月9日に、17年12月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を310億円から325億円(前期比0.1%増)へ、営業利益を15億円から19億円(同2.9倍)へ、最終利益を15億円から16億円(同5.6倍)へそれぞれ増額している。この通期業績の上方修正が継続的に評価されているようだ。  売上高では、エレクトロニクス分野向けにカーボンブラシの需要が回復したことや、想定に比べて為替レートが円安に推移したことが貢献した。営業利益では、売上高の増加に加え、固定費削減などの構造改革の取り組みが一段と進展したことが寄与している。

■タツタ電線 <5809>  753円  +49 円 (+7.0%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 タツタ電線<5809>が5日ぶり反発。日本では欧米と比べ電線の地中化で大きく出遅れており、景観や防災面からインフラ整備の重要課題として政府は積極的に取り組む構えをみせている。また、東京では2020年の東京五輪開催を控えていることもあり、小池都知事の肝いりで今後無電柱化が推進されていく公算が大きい。その際に電線も従来品から高付加価値品への代替が見込まれ、電線メーカーには追い風が強まる。そのほか、同社は電磁波シールドを手掛けていることで、電磁パルス(EMP)攻撃に対する有事関連としての切り口も注目されている。

■小野薬品工業 <4528>  2,322.5円  +124 円 (+5.6%)  本日終値
 小野薬品工業<4528>は反発。がん免疫薬「オプジーボ」を共同開発する米ブリストル・マイヤーズスクイブが7日(現地時間)、「オプジーボ」と自社がん治療薬「ヤーボイ」を組み合わせて転移性腎細胞がん患者に投与したところ、優れた生存率が確認できたと発表しており、これを好感した買いが入った。また、小野薬はこの日、「オプジーボ」とエーザイ<4523>の抗がん剤「レンビマ」について、肝細胞がんに対する両剤の併用療法に関する開発提携契約を締結したと発表しており、これも好材料視されているようだ。これにより両社は、日本において肝細胞がんを対象としたオプジーボとレンビマの併用療法の安全性、忍容性、有効性を検討する第1b相臨床試験を速やかに実施する予定だという。

■アカツキ <3932>  8,900円  +400 円 (+4.7%)  本日終値
 7日、東証がアカツキ <3932> [東証M]を14日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■コーセル <6905>  1,482円  +62 円 (+4.4%)  本日終値
 コーセル<6905>が大幅高。午前11時頃に発表した第1四半期(5月21日~8月20日)連結決算が、売上高63億9600万円(前年同期比25.5%増)、営業利益11億5300万円(同75.9%増)、純利益8億2300万円(同71.2%増)と大幅増益で着地したことが好感された。国内で半導体製造装置や工作機械などの需要が堅調に推移していることを受けて、ユニット電源、オンボード電源とも好調に推移しており、新製品投入も寄与した。また、北米や欧州、中国でも需要が拡大した。なお、18年5月期通期業績予想は、売上高237億円(前期比5.4%増)、営業利益30億6000万円(同12.3%減)、純利益21億6000万円(同15.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■メタウォーター <9551>  3,090円  +93 円 (+3.1%)  本日終値
 メタウォーター<9551>が3日続伸。大和証券が7日付で投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を3060円から3500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、17年度の会社計画は超過達成が見込まれ、同証券予想PER16倍は国内同業他社と比べて割安感があることや、18年度は前年度比増益を予想し、しかもプラントエンジニアリング部門(PE部門)の利益率回復が生じれば大和想定以上の増益となる可能性があること、さらに上下水道分野における官民パートナーシップ(PPP)案件の獲得によって中長期的に緩やかな利益成長を引き続き期待することなどを評価。また、目先では第2四半期決算発表時に通期会社計画が上方修正される可能性をカタリストと想定しているほか、それ以降に18年度の増益が株価に織り込まれることも、株価を押し上げる要因としている。

■ラウンドワン <4680>  1,305円  +38 円 (+3.0%)  本日終値
 ラウンドワン<4680>が続伸し、年初来高値を更新した。7日の取引終了後に発表した8月度の売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比12.0%増と2ケタ増となり、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。「大人1名につき小学生以下1名無料キャンペーン」などの効果が継続していることに加えて、雨天が多く、記録的に日照時間が少なかったことで屋内型レジャー施設への需要が高まったこと、さらに、前年の「ポケモンGO」人気の反動などが売り上げを押し上げたとしている。

■アサツー ディ・ケイ <9747>  2,932円  +64 円 (+2.2%)  本日終値
 広告業を手掛けるアサツーディ・ケイ<9747>が高い。同社は7日取引終了後に、8月の単体売上高が前年同月比9.7%増になったと発表。これが好感されたようだ。媒体別では、デジタルメディアが同19.8%増となったほか、マーケティング・プロモーションやテレビ、ラジオなども伸びた。

■神鋼商事 <8075>  3,665円  +60 円 (+1.7%)  本日終値
 神鋼商事<8075>は反発。PER9倍水準、PBR0.7倍台と株価は依然として割安水準にある。全般軟調相場のなかにあっても、好業績で割安な中小型株を物色する流れに乗った動きとなった。同社が7月31日に発表した18年3月期第1四半期(4~6月)の連結営業利益は、19億7200万円(前年同期比2.5倍)と大幅増益となった。これを受けて、18年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結営業利益を21億円から33億円(前年同期比76.8%増)へ増額している。  鉄鋼、鉄鋼原料、非鉄金属のセグメントを中心に、主要製品の取扱量が増加したことに加え、価格上昇の効果も寄与した。また、海外現地法人でも、主要市場である米国、中国、東南アジアの各地域の業績が堅調に推移したことも貢献した。

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