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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

リリカラ <日足> 「株探」多機能チャートより

■リリカラ <9827>  168円 (+36円、+27.3%)

 リリカラ <9827> [JQ]が急反騰し年初来高値を更新した。個人投資家の平松裕将氏が4日付で同社株にかかる大量保有報告書を中国財務局に提出したことが判明しており、需給思惑などから買いが向かったようだ。報告書によると、平松氏の同社株式保有比率は5.01%となり、新たに5%を超えた。平松氏は、同社は自己資本比率が30%超え、4期連続で最終利益を計上し、時価総額の倍以上の現金を保有しているが、無配を続けていることから、経営陣に配当の必要性を訴えるために保有したと報告。また、株主優待制度についても改善を求めるとしている。

■システムズD <3766>  865円 (+150円、+21.0%) ストップ高

 システムズ・デザイン <3766> [JQ]が連日ストップ高。8月31日、同社が近鉄ロジスティクス・システムズの新基幹システム受託開発を受注したと発表したことが引き続き材料視された。近鉄ロジスティクス・システムズは国内輸送やロジスティクス事業を展開する近鉄エクスプレス <9375> のグループ会社。今回の受注は、物流・流通業向けシステム開発に強みを持つ子会社のシェアードシステムと共同で獲得した。8月1日から開発業務を始めており、完了は19年1月末を予定している。

■スパンクリト <5277>  565円 (+80円、+16.5%) ストップ高

 スパンクリートコーポレーション <5277> [JQ]が続急騰でストップ高。1日、同社が18年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の7800万円→1億9400万円に2.5倍上方修正したことが買い材料視された。主力の建築用資材「スパンクリート」の販売好調に加え、生産効率の向上やコスト削減などによる採算改善が利益を押し上げる。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も1億8400万円→3億円に63.0%上方修正し、増益率が24.3%増→2.0倍に拡大する見通しとなった。

■内田洋 <8057>  3,310円 (+350円、+11.8%)

 東証1部の上昇率トップ。内田洋行 <8057> が急反騰。1日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の3.97%にあたる40万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月12日から18年3月11日まで。同時に決算を発表。18年7月期の連結経常利益が前期比5.1%増の35.5億円に伸びる見通しとなったことも支援材料となった。

■FDK <6955>  175円 (+12円、+7.4%)

 FDK <6955> [東証2]が急反発。富士通グループが選択と集中を進め経営資源を成長分野に集めるなか、同社は電気自動車(EV)の普及などで市場成長余地の大きい2次電池分野を担当、見直し機運が高まっている。リチウムイオン電池の開発に積極的に取り組んでおり、富士通研究所と共同で高電圧・大容量の全固体リチウム電池の開発を進捗させている。

■メタップス <6172>  4,005円 (+180円、+4.7%)

 メタップス <6172> [東証M]が3日続伸。同社の韓国子会社、メタップス・プラスが仮想通貨取引所「CoinRoom」を18年3月に開設すると一部メディアが1日に報道したことが引き続き好感された。トークン「PlusCoin」も発行し新規仮想通貨公開(ICO)を実施するという。ビットコインなど仮想通貨 は北朝鮮の核実験実施などに伴うリスク回避による資金の逃避先となっており、最高値水準にあることも追い風となった。

■SOMPO <8630>  4,302円 (+151円、+3.6%)

 SOMPOホールディングス <8630> が4日続伸。同社は1日、損保ジャパン日本興亜の100%子会社であるSompo Canopiusの株式を米投資会社に売却すると発表した。売却金額は9億5240万ドル(約1051億円)。この発表を受け、ドイツ証券は4日、同社株のレーティングの「バイ」を継続した。目標株価は4900円。同証券では、「売却にサプライズはないが、本事案の公表をもって上限569億円の自己株取得がスタートする可能性がある」と指摘。同社は5月に自己株を取得することを発表。8月まで取得はなかった可能性があり、その場合、11月16日までに最大569億円、約1370万株(3.5%)が取得される可能性がある。1営業日あたりの取得額は売買高の25%に相当する、という。

■一工薬 <4461>  613円 (+20円、+3.4%)

 第一工業製薬 <4461> が続伸し年初来高値を更新。界面活性剤の大手で業績は好調、前期まで4期連続営業増益を達成している。リチウムイオン電池関連株が軒並み人気化するなか、同社はイオン導電性高分子電解溶媒を手掛けており、注目されている。連結子会社にリチウムイオン電池開発企業のエレクセルを擁していることもポイントとなっている。

■プロトコーポレーション <4298>  1,950円 (+49円、+2.6%)

 プロトコーポレーション <4298> [JQ]が反発。1日、同社が楽天 <4755> と中古車 Eコマース分野で協業し、「楽天市場」初となる中古車専門モール「グーネットモール」の本格運用を開始すると発表したことが買い材料視された。「グーネットモール」は同社が運営するクルマ・ポータルサイト「グーネット」に掲載している中古車情報のうち、通信販売への対応が可能な約8万台の中古車情報を掲載。成約時には車両本体価格に準じた「楽天スーパーポイント」が付与されるという。現車を確認せず中古車を購入するユーザーを取り込み、業績拡大につなげる狙いだ。

■ANAHD <9202>  427.6円 (+7.9円、+1.9%)

 ANAホールディングス <9202> が続伸し連日の年初来高値を更新。ほぼ全面安相場のなかで異色の強い足をみせた。北朝鮮を巡る地政学リスクが嫌気されるなか、空運株にも環境は逆風ながら、同社株は売り残が買い残を大きく上回る売り長銘柄であることがポイント。25日申し込み現在で信用倍率は0.4倍台となっている。日証金でも株不足状態で、需給面から上値が軽い。

■NECキャピ <8793>  2,025円 (+36円、+1.8%)

 NECキャピタルソリューション <8793> が上伸し、14年12月以来の2000円台復帰を果たした。1日、株主優待制度を拡充すると発表したことが買い材料視されたようだ。保有株数の区分を新たに設け、500株以上を1年未満保有で1万円相当のカタログギフト、500株以上を1年以上保有で1万5000円相当のカタログギフトを贈呈する。なお、500株未満保有株主への優待品の変更はない。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■日経Dインバ <1357>  1,806円 (+29円、+1.6%)

 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]が反発。2000円大台回復を視野にとらえている。同銘柄は日経平均株価の値動きと逆方向に連動するETFであり、基本的に日々の騰落率が日経平均のマイナス2倍になるように設定され、相場の先行きに懐疑的な見方を示す個人投資家の短期資金を引き寄せている。2000円大台回復となれば5月1日以来約4ヵ月ぶりとなる。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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