市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末1日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

メタップス <日足> 「株探」多機能チャートより

■メタップス <6172>  3,825円 (+700円、+22.4%) ストップ高

 メタップス <6172> [東証M]がストップ高。同社の韓国子会社、メタップス・プラスが仮想通貨取引所「CoinRoom」を18年3月に開設すると一部メディアが報道した。トークン「PlusCoin」も発行し新規仮想通貨公開(ICO)を実施するという。ICOの期間は9月26日から10月10日。この報道を受け、メタップスの株価は値幅制限いっぱいに買われた。同社CEOの佐藤航陽氏はテックビューロが進めるICOソリューション「COMSA」の協議会委員にもなっている。

■プロシップ <3763>  2,355円 (+400円、+20.5%) ストップ高

 プロシップ <3763> [東証2]が4日ぶりに急反騰でストップ高。8月31日、東証が同社を9月7日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。発表を受けて、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■システムズD <3766>  715円 (+100円、+16.3%) ストップ高

 システムズ・デザイン <3766> [JQ]が急反騰。8月31日、同社が近鉄ロジスティクス・システムズの新基幹システム受託開発を受注したと発表しており、業績拡大に期待する買いが向かった。近鉄ロジスティクス・システムズは国内輸送やロジスティクス事業を展開する近鉄エクスプレス <9375> のグループ会社。今回の受注は、物流・流通業向けシステム開発に強みを持つ子会社のシェアードシステムと共同で獲得した。8月1日から開発業務を始めており、完了は19年1月末を予定している。

■アバンライフ <8851>  110円 (+12円、+12.2%) 一時ストップ高

 アーバンライフ <8851> [東証2]が一時、ストップ高の128円まで買われ、年初来高値を更新した。8月31日の取引終了後、経済産業省が推進し、環境共創イニシアチブが実施するエネルギー使用合理化等事業者支援事業における「平成29年度 省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」に採択されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同支援事業は、民間事業者などによる省エネルギー設備・技術等を導入する事業に対して支援を行うことで、2030年度において最終エネルギー消費で5030万キロリットル(原油換算)の省エネ目標達成に寄与することを目的としている。今回採択されたアーバンライフの「東神戸センタービル 設備更新およびEMS導入による省エネルギー事業」は、東神戸センタービルにおいて、空調をトップランナー基準を満たす高効率機器にし、また照明をLED照明に更新することで省エネルギー化を図るというもの。さらに、EMSを導入し空調を制御・運用改善することでさらなる省エネルギー化を促進するとしている。なお、補助事業期間は18年3月31日までで、補助金交付決定額は9855万円。同社ではこれを18年3月期に特別利益として計上する予定としている。

■アクリティブ <8423>  466円 (+45円、+10.7%)

 東証1部の上昇率2位。アクリーティブ <8423> が後場急反騰。9月1日正午ごろ、企業の従業員が通常の給与支給日を待たずに、勤務実績に応じて給与相当額を受け取ることが可能な給与前払ソリューションサービス「SUGUIRU(スグイル)」の提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、従業員が通常の給与支給日を待たずに、既に勤務した実績の範囲内で給与を自由に受け取れることができるサービス。従業員からはWebサイトまたはスマートフォン専用アプリからシステム上で前払いの申込を受け付け、雇用企業は勤怠データを「SUGUIRU」のシステム上へ連携するだけで、その後の支払い業務をアクリーティブが代行し、立て替え払いを行うという。これにより、人材の確保を優位に進めることができるとしており、また、既存事業のターゲット層でもある小売業、飲食業、介護事業者などの従業員を多く抱える企業との親和性が高いことから、シナジーによる業績への貢献が期待されている。

■ビケンテクノ <9791>  849円 (+76円、+9.8%) 一時ストップ高

 ビケンテクノ <9791> [東証2]が後場急動意し、一時ストップ高の923円まで買われた。9月1日午後1時ごろ、株主優待制度を導入すると発表しており、これを好感した買いが入った。毎年3月31日時点で10単元(1000株)以上を保有する株主に対して、一律で2500円相当の商品を贈呈するとしている。

■共和工業 <5971>  1,110円 (+87円、+8.5%)

 共和工業所 <5971> [JQ] が急反発。同社は8月31日に決算を発表。18年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益が前年同期比3.1倍の3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。建設機械の需要回復を背景に、主力とする建機用高強度ボルトの販売が大きく伸び、48.6%の大幅増収を達成したことが寄与。

■そーせい <4565>  9,710円 (+630円、+6.9%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]が急反発。9月1日の寄り前、英子会社ヘプタレス・セラピューティクスと、その提携先である世界大手バイオ医薬品会社であるアラガン社が、アルツハイマー病などの治療薬として開発中の新薬候補である選択的ムスカリンM4受容体作動薬HTL16878について、第1相臨床試験で最初の被験者への投与を実施したと発表しており、開発の進捗への期待感から買いが入ったようだ。HTL16878は、アルツハイマー病などに関連した神経行動学的症状の治療薬として、ヘプタレス社とアラガン社が開発中の経口投与可能な低分子新薬候補。なお、今回の最初の被験者への投与実施に伴い、ヘプタレス社は1500万ドルの開発マイルストンを受け取ることになるとしており、グループ業績への貢献が期待されている。

■日東紡績 <3110>  623円 (+40円、+6.9%)

 東証1部の上昇率8位。日東紡績 <3110> が急反発。8月31日、同社が18年3月期の連結最終利益を従来予想の78億円→104億円に33.3%上方修正。増益率が4.3%増→39.1%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。千葉事業センターの遊休部分の売却に伴い、売却益約37億円が発生することが最終利益を押し上げる。

■システナ <2317>  2,653円 (+86円、+3.4%)

 システナ <2317> が大幅続伸し、上場来高値を更新した。8月31日、インフォテリア <3853> [東証M]と「ASTERIA WARP サブスクリプション パートナー契約」を結んだと発表したことが買い材料視された。インフォテリが提供する小規模システムやクラウド型連携を前提とした「ASTERIA WARP Core」を活用したデータ分析導入サービス「Analytics Light」の提供を始める。インフラの準備やデータの収集、分析ツールの導入などが障壁となり、データの利活用に至らない中小企業の需要を取り込む狙いだ。

■サンケン <6707>  578円 (+17円、+3.0%)

 サンケン電気 <6707> が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8月31日付のリポートで、投資判断「バイ」を継続しながら、目標株価を従来の540円から680円に引き上げている。米子会社の第三者割当増資の影響などを踏まえて、営業利益予想を増額し、当期利益を減額修正している。リポートでは「(1)約317億円の資金調達で抜本的かつ大胆な構造改革が可能になった。(2)旧PS(パワーシステム)事業の構造改革で、パワーシステム部門の損益改善確度が向上。(3)資金調達で米アレグロの実質持分は低下するが株式の希薄化は回避。(4)国内半導体デバイス部門の構造改革と米主要2社の成長戦略が進展」を、エクティストーリーの進展として評価している。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均