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【市況】【植木靖男の相場展望】 ─ 転機が近そうだ!!

株式評論家 植木靖男

「転機が近そうだ!!」

●材料・テクニカルともに正念場

 株価は軟弱な展開が続いている。現状、戻り売りともみえる商状である。

 “すべての道はローマに通じる”とは有名な句であるが、さしずめ、これを株価に引用すると、“米長期金利はすべての相場に通じる”といえようか。

 これほど米長期金利がわが国の株価に影響をもたらしたことはないのではないか。

 その心は為替である。米長期金利が下がればドル安・円高になり、上昇すればその逆となる。

 週末にかけての米ワイオミング州ジャクソンホールでの米FRBイエレン議長、そしてECBのドラギ総裁の発言はその意味で無視できない。

 外部材料面からは正念場を迎えている一方、テクニカル面でも重要な水準に到達している。

 ひとつは、本年5月安値1万9449円。もうひとつは200日移動平均線だ。目下、1万9200~9300円処である。この水準は、長期的なトレンドをみる上で重視される。長期投資家にとっては無視できない。

 まさに“板子一枚下は地獄”といった境地である。

 さらにもうひとつ。しばしば、かつての相場師達が重用した手法による下値メドは1万9394円だ。

 現状の株価は、こうした水準を上下している。

●チャートの底入れの声を待つ

 日々の市況からみる限り、心許ない状況ではあるが、救いもある。日々年初来高値銘柄が100を超える日が多く、また値上がり銘柄数が、値下がり銘柄数を超える日も結構ある。つまり下げの要因は超値がさ株の下落によるところが大きいのだ。例えば、ファナック <6954> 、ファーストリテイリング <9983> などの下落は、指数が僅か3%ぐらいなのに2ケタと他を圧している。

 もう一つの救いは、円高に苦しんでいるが、4月に108円台、6月にも108円台、そしてこの8月に再び108円台に突入している。しかし、いずれの場合も108円台に留まることなく、その後に円は反落している。

 見ようによっては、ドル円は底入れした可能性もあろう。

 ところで、こうして株価水準が正念場を迎えるなか、売っても買っても取れない段階がある。今がそうだ。こういうときは転機が近いことを示唆している。では、株価底入れの判断はどうすればよいのか。

 まず、材料には努めて見猿、聞か猿を通すこと。弱気派は、追い討ちをかけるように次々と悪材料を探し出してきて、それを声高に叫ぶ。底入れは常に材料ではなく市場人気で決まるものであって、材料で底入れすることはない。

 だとすると、何よりも頼りになるのは罫線(チャート)である。通常、大小の底入れは、最近にない大きな陽線が窓を開けて出現するか、小さくとも窓を開けて陽線が連続して出現する。このパターンしかないのだ。

 さて、底入れすれば、悪材料山積みの金融株がむしろ効率がよいかもしれない。

2017年8月25日 記

株探ニュース

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