【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):デジアーツ、東映、TKP
デジアーツ <日足> 「株探」多機能チャートより
デジタルアーツ<2326>が急騰。同社は閲覧制限ソフトを開発しており、世界的にサイバーセキュリティーに対するニーズが高まるなかで収益機会を広げている。市場では「既存製品の大幅値上げで収益増額の公算が高まっており、9月には新しい閲覧ソフトが2本出る予定で評価が一段と高まりそうだ。きょうは、東海東京が目標株価を6000円から7200円に大きく引き上げたことで買い人気を誘発した」(国内準大手証券ストラテジスト)と指摘されている。
■東映 <9605> 1,283円 +110 円 (+9.4%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
東映 <9605> が続急伸し、年初来高値を更新。株価は1990年以来、約27年ぶりの高値圏に浮上した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で同社の投資判断を「ニュートラル(中立)→オーバーウエート(強気)」に引き上げ、目標株価を1180円→1410円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、今期は前期収益好調の反動減で営業減益を見込んでいたが、今期以降も最高益更新が続くシナリオに変更すると報告。その理由として、(1)海外向け中心に動画配信・ゲームアプリの収益拡大が想定以上に伸びること、(2)日本映画市場が新たな拡大局面を迎える中で映画需要増大による収益拡大メリットを享受することによる業績上振れを挙げている。
■ティーケーピー <3479> 17,910円 +1,510 円 (+9.2%) 本日終値
ティーケーピー<3479>が4連騰し上場来高値を更新した。23日の取引終了後、これまで不稼働だったTKP市ヶ谷ビル(施設名称「TKP市ヶ谷カンファレンスセンター」、東京都新宿区)の別館をコンパクトホテルのファーストキャビンへとコンバージョンすると発表しており、宿泊事業の拡大を期待した買いが入っているようだ。同社では、会議室の利用と併せ、出張などを伴う遠隔地からの参加者の宿泊需要に応えるため、会議室と宿泊室の両者を備えた施設の展開に取り組んでいるが、今回のコンバージョンもそもの一環。TKP市ヶ谷ビルの別館を新たに賃借して、ファーストキャビンへとコンバージョンするとしており、新たに誕生するファーストキャビンTKP市ヶ谷(仮称)は、客室全165室(予定)のほか、ラウンジや浴室などを備えた施設になる予定。なお、投資金額は約6億円で、今年9月上旬に着工し、開業は18年4月上旬を計画している。
■クレスコ <4674> 4,210円 +335 円 (+8.7%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
クレスコ<4674>が急騰。大和証券は23日、同社株の目標株価を4000円から4460円に引き上げた。投資判断は「2(アウトパフォーム)」を継続した。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比27%増と好調。ソフトウエア開発などが選別受注により収益性が改善した。18年3月通期の同利益は前期比15%増の31億2000万円と会社予想(30億円)に対する増額修正を予想している。
■大紀アルミニウム工業所 <5702> 723円 +43 円 (+6.3%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
大紀アルミニウム工業所<5702>に投機資金が流入、3連騰で連日の年初来高値を更新。LMEのアルミ価格は8月初旬から一気に水準を切り上げ、1トン当たり1900ドルだったものが前日時点で2097ドルまで上昇、これを背景にアルミ関連株に注目が集まっている。自動車の軽量化ニーズに加え、経済成長著しい新興国で飲料缶の市場が拡大しておりアルミ需要が急速に拡大している。同社は再生アルミ地金のトップメーカーで高水準の自動車向け2次合金需要を取り込んでおり、市況上昇を受けた価格転嫁や生産合理化などで18年3月期営業利益は前期比18%増の55億8000万円を見込んでいる。
■日本CMK <6958> 1,118円 +57 円 (+5.4%) 本日終値
日本シイエムケイ <6958> が大幅続伸し、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を940円→1150円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、ローシーズンながら第1四半期の営業利益が11.3億円と好調な滑り出しとなったことを評価。今後も車載向けプリント配線板の旺盛な受注が継続する見通しが高いうえ、新潟工場における工程改善プロジェクトの効果も顕在化しており、業績拡大が期待できるとしている。
■マンダム <4917> 6,290円 +200 円 (+3.3%) 本日終値
23日、マンダム <4917> が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■アルコニックス <3036> 3,095円 +80 円 (+2.7%) 本日終値
アルコニックス<3036>が3日続伸。同社はレアメタルやレアアースに強みを持つ非鉄商社。第1四半期(4~6月)の連結純利益は前年同期比73%増の14億3600万円と大幅増益だったほか、8月31日時点の株主に対して1対2の株式分割を実施する。株式分割の権利付き最終日は28日であり、足もとでは権利取りの動きも強まっている様子だ。電気自動車(EV)の普及に伴い、コバルトやネオジウムといったレアメタル・レアアースの需要が拡大しており、今後の同社の活躍余地が広がるとの期待も膨らんでいる。
■静岡銀行 <8355> 940円 +24 円 (+2.6%) 本日終値
23日、静岡銀行 <8355> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.65%にあたる1000万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月29日から10月31日まで。
株探ニュース