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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):田中化研、スターマイカ、KHネオケム

田中化研 <日足> 「株探」多機能チャートより
■田中化学研究所 <4080>  1,740円  +200 円 (+13.0%)  本日終値
 田中化学研究所<4080>が急騰し新値街道を走るほか、安永<7271>も2000円台を回復、戸田工業<4100>、オハラ<5218>、ステラ ケミファ<4109>、新日本電工<5563>などリチウムイオン電池関連が軒並み値を飛ばした。世界的に無公害車に対するニーズが急速な高まりをみせており、特に2018年以降米国のZEV規制が強化される方向にあることで、電気自動車(EV)の普及加速に向けた思惑が、世界各国の株式市場でも強く意識されている。今年1月にテスラとパナソニック<6752>が共同で米ネバダ州に世界最大のリチウム電池工場「ギガファクトリー」を稼働させたことも同テーマを強く後押しする形となった。リチウム電池を含めEV関連株に物色の矛先が向いているのは米国市場や中国市場なども同様であり、東京市場に限ったことではない。そのなか、関連株として注目が集まる田中化研、戸田工、新日本電工はリチウム電池の正極材を生産、ステラケミファは電解液を手掛ける。また、安永はリチウム電池の寿命を大幅に向上させる技術に市場の関心が高く、オハラは低温でも動くリチウム電池の試作に成功したことや、リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを今年2月の「国際二次電池展」に出展した経緯が注目されている。

■スター・マイカ <3230>  3,110円  +247 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 21日、スター・マイカ <3230> が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、発行済み株式数の4.0%にあたる40万株の自社株を消却すると発表。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は9月29日。

■丸和運輸機関 <9090>  4,730円  +285 円 (+6.4%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 21日、丸和運輸機関 <9090> が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■KHネオケム <4189>  2,750円  +162 円 (+6.3%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 KHネオケム <4189> が大幅続伸し、上場来高値を更新した。SMBC日興証券が21日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を3080円→3220円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、機能化学品(冷凍機油原料およびスキンケア化粧品原料)ではニッチでありながらもグローバルで成長が見込まれることに加え、基礎化学品の収益性ボトムアウトを背景にした中期的な成長ストーリーに変更はないと強調。また、懸念材料とされる生産設備増強のためのファイナンスリスクは小さいと考えている。

■ティラド <7236>  463円  +27 円 (+6.2%)  本日終値
 ティラド <7236> が急反発し、年初来高値を更新した。株価は2008年9月以来となる500円台復帰が視野に入ってきた。日経新聞が22日付で「建設機械部品各社の2018年3月期業績に上振れ余地が出ている。建機向けの熱交換器を手掛けるティラドも中国や国内向けが好調で、4~6月期の営業利益が前年同期の2.5倍に増えた」と報じたことが買い材料視されたようだ。報道によると「18年3月期通期予想に対する進捗率は4割を超す。4~9月期予想を上方修正したものの、『下期の販売動向が不透明』として通期予想は変えなかった」という。これを受けて、通期業績予想の上方修正に期待する買いが膨らんだ。

■デクセリアルズ <4980>  1,402円  +67 円 (+5.0%)  本日終値
 デクセリアルズ<4980>は3日ぶりに反発。東海東京調査センターが21日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続しつつ、目標株価を1800円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。スマートフォン用二次電池向け熱伝導シートや有機EL用のACF(使用例:基板とフィルムの接着)、スマホの回路基板を接続させるACF(異方性導電膜)、自動車向け反射防止フィルムなどの機能性製品の成長が期待できると評価。短期的な業績についても、第1四半期(4~6月)の経常利益は19.9億円(前年同期1.5億円)と急拡大しているほか、会社側の18年3月期通期計画に対する進捗率は31%と高く、上振れの公算が大きいと指摘。同センターでは、18年3月期の経常利益を会社計画の64億円を上回る76億円と予想。続く19年3月期は前期比3割増益の98.4億円と見込んでいる。

■ヤマシンフィルタ <6240>  3,450円  +155 円 (+4.7%)  本日終値
 ヤマシンフィルタ<6240>が続伸、上げ足を加速しており6連騰で最高値街道を走っている。建機や産業用フィルターの生産販売を手掛けており、中国のインフラ投資拡大を背景とした建機販売拡大の恩恵を享受している。同社は油圧ショベルの作動油回路用フィルター製品を中心に商品ラインアップを充実させ、国内外の大手建機メーカーに納入、環境規制強化の動きを強める中国向けの需要を取り込み、17年4~6月期は営業利益段階で前期比2.7倍の5億1200万円と絶好調だ。中国向けは今後も旺盛な需要が見込まれ、会社側が計画する18年3月期営業利益9億8000万円は「大幅な上振れの可能性が濃厚」(市場関係者)との見方が強まっている。また、株式需給面でも信用取組が売り長で東証信用残は10日申し込み現在で信用倍率0.78倍、ミニ踏み上げ相場の様相を呈している。

■ソレイジア・ファーマ <4597>  395円  +14 円 (+3.7%)  本日終値
 ソレイジア・ファーマ<4597>が大幅高。正午ごろ、ベンチャーキャピタル(VC)による同社株式の所有割合が低下したと発表しており、需給不安が後退したとの見方から買いが入ったようだ。ベンチャーキャピタルおよびベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合が所有する株式の所有割合は、今年3月31日現在で36.0%だったが、7.6%に低下したことを確認したという。また、これに伴い16年12月期の有価証券報告書などで「事業等のリスク」として記載している「ベンチャーキャピタルによる株式保有に関する事項」を、今後記載しない見込みとなったと発表しており、これも好材料視されているようだ。

■東洋炭素 <5310>  2,475円  +87 円 (+3.6%)  本日終値
 東洋炭素<5310>は大幅続伸で連日の新値追いとなった。同社は9日取引終了後、17年12月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を310億円から325億円(前期比0.1%増)へ、営業利益を15億円から19億円(同2.9倍)へ、最終利益を15億円から16億円(同5.6倍)へそれぞれ増額した。この通期業績の上方修正が継続的に評価されているようだ。売上高では、エレクトロニクス分野向けにカーボンブラシの需要が回復したことや、想定に比べて為替レートが円安に推移したことが貢献した。営業利益では、売上高の増加に加え、固定費削減などの構造改革の取り組みが一段と進展したことが寄与している。

■神鋼商事 <8075>  3,425円  +120 円 (+3.6%)  本日終値
 神鋼商事<8075>は反発し、18日につけた年初来高値3390円を更新。株価は今月に入って上昇を加速しているものの、株価指標面ではPER8倍台、PBR0.6倍台と依然として極めて割安水準にあることから買いが継続しているようだ。  同社が7月31日に発表した18年3月期第1四半期(4~6月)の営業利益は、19億7200万円(前年同期比2.5倍)と大幅増益となった。これを受けて、18年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結営業利益を21億円から33億円(前年同期比76.8%増)へ増額している。  鉄鋼、鉄鋼原料、非鉄金属のセグメントを中心に、主要製品の取扱量が増加したことに加え、価格上昇の効果も寄与した。また、海外現地法人でも、主要市場である米国、中国、東南アジアの各地域の業績が堅調に推移したことも貢献している。

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