【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 日本株の活力計「元気株指標」の薦め
株式アドバイザー 北浜流一郎
「日本株の活力計『元気株指標』の薦め」
●昼間のお化け、真打ちはやはりトランプだった
「株式市場は昼間のお化け屋敷」、これが私の口癖だが、実際このところ不意に“お化け”があれこれと出現してわれわれを驚かせる。
先日までは北朝鮮リスクが主役のお化けだったが、いまはまたまたトランプ・リスクお化けの登場だ。
そしてもう一つ、スペインではカタルーニャ州の州都バルセロナと沿岸都市カンブリスでテロが発生、多数の犠牲者が出ているとのこと。地政学リスクが間欠泉のように吹き出た格好だ。
これらのうち深刻なのが、トランプ・リスク。すでにこのリスクにはかなり慣れっこになっていたつもりだが、今回は白人至上主義者の決起大会に抗議するグループに白人至上主義に賛同する人物たちの車が突入し、死者が出たのに対する大統領の判断が問われている。
大統領は、分かりやすく表現するなら「どっちもどっち」と驚くような裁定を下しただけに、ことは簡単にすまされそうにない。
何とか下げずにすんでいた東京市場は、たちまち大幅下落。日経平均株価は本稿を執筆現在、目先の下値支持線となっていた1万9500円のキープも危うい状況だ。
●元気印の押し目買い中心に
だだ、ここで改めて考えたいのは、日経平均は果たして東京市場の実体をリアルに反映した動きになっているのか、だ。
代表的な指標なのだからそれなりに尊重はしなければなるまいが、イキのよい中堅、小型株が少なく、いわゆる「老兵銘柄」がほとんどとなっている。
日本が高齢化した国だから株も当然、と高齢の自分としては個人的には理解したいものの、指標である以上はどんどん元気のよい企業が組み入れられ、日本株の活力を知る手掛かりとなってほしいものだ。
しかし、これを日本経済新聞社に望んでも採用はあり得ない。そこで私が提案したいのは、自分で30~50銘柄の元気株を集めた指標を作ってしまうことだ。
私が作ったそれには日経平均算出銘柄に採用されていない日本電産 <6594> やスタートトゥデイ <3092> 、オリエンタルランド <4661> 、ダイフク <6383> などが入っている。
実際の指標のように計算する必要はなく、日々リスト銘柄のうち何銘柄が上げたか、または下げたかをチェックするだけでよい。
ぜひ各自で作ってみていただければ、東京市場が元気な市場であることが分かってもらえるはずだ。こんなに強い市場なのか、と。
そこで、ということで、ここでの注目銘柄。まずはここにきてさすがに少し下げたのでオリエンタルランドだ。大幅下げを待っても当面それはなさそうなので、ここで拾っておきたい。
任天堂 <7974> の新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が世界的に大ヒットしていることを考えると、同社向けに特注LSIを提供しているメガチップス <6875> に注目したい。このところほとんど下げないが、高止まりしているのだから狙いやすい。
すでに幾度も取り上げたことがあるが、ダイフクも4600円台乗せで足踏みすると見てよく、4500円近くまで下げたところで待ち伏せたい。
幸い私は耳に支障はないのだが、知人の中には補聴器を必要としている人が一人、また一人と増えている。となると、補聴器でシェア首位のリオン <6823> になる。株価は急騰タイプではないものの、着実高が見込める。
最後に新興銘柄を。Gunosy <6047> [東証M]だ。私はスマホで日々芸能ニュースを熱心に見ているが、そうするともっと別のニュースがないものかとなってしまい、よく見るのがGunosyのエンタメ情報だ。
これはかなり細かいところまでニュースを拾っているため、ついしょっちゅう見てしまうのだ。他にも同様の読者がいて、それは今後さらに増加するに違いない。ということでGunosyになるのだが、目先かなり値動きが激しくなっている。この点少々警戒を。
2017年8月18日 記
株探ニュース