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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

協栄産 <日足> 「株探」多機能チャートより

■協栄産業 <6973>  304円 (+80円、+35.7%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。協栄産業 <6973> が値幅制限いっぱいの304円と値を飛ばした。300円台回復は2014年7月以来3年ぶり。時価総額100億円未満で、値動きが軽く、寄り付きの大口買いを契機に買いが買いを呼ぶ展開となった。市場では「マネーゲームの様相が強いが、三菱電機系の電子部品商社で、中国の自動化ニーズに伴うFA関連製品の需要が拡大するとの観測が人気化の底流にあると思われる。また、リチウムイオン電池など2次電池の取り扱いでも思惑がある。ROEの低さは気になるが、一方でPBR0.6倍台は商社という業態を考慮しても割安感がある」(国内準大手証券)と指摘されていた。

■ASJ <2351>  2,833円 (+500円、+21.4%) ストップ高

 ASJ <2351> [東証M]が続急騰でストップ高。同社は24日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益が900万円の黒字(前年同期は8100万円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。主力のクラウドサービスが堅調に推移したうえ、子会社の収益化が進んだことが寄与した。通期計画の2800万円に対する進捗率は32.1%となり、好調なスタートを切ったことが好感された。また同日、東証が25日売買分から同社に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いも向かった。

■ツナグS <6551>  5,950円 (+800円、+15.5%) 一時ストップ高

 ツナグ・ソリューションズ <6551> [東証M]が続急騰。24日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、ひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークスの保有比率が6.71%となり、新たに5%を超えたことが判明したことを受けて、需給思惑が働いたようだ。なお、報告義務発生日は7月14日。また、保有目的は純投資としている。

■タカチホ <8225>  197円 (+21円、+11.9%)

 タカチホ <8225> [JQ]が3連騰。同社は長野県を本拠に、観光土産品の製造・卸や小売などを全国展開し、業界最大手に位置している。17年4-6月の訪日観光客の旅行消費額は前年同期比13%増と2ケタ伸長し四半期ベースで過去最高を記録するなど、インバウンド需要の完全復活を印象づけるなか、同社株に対する見直し機運が台頭しそうだ。3月にオープンした「旬粋」ブランド鎌倉店の収益貢献が見込める18年3月期は、経常利益段階で前期比15.7%増の2億5000万円見込みと回復色が鮮明となる。時価は200円前後と依然として値ごろ感があるうえ、PER8倍台、PBR0.7倍台と株価指標面でも格安の水準にある。時価総額は13億円弱と小型株ゆえに値動きも軽い。短期回転売買の対象となりやすいだけに日足で上ヒゲをつけるケースも多く、テクニカル的にその点は注意を要するが、ファンダメンタルズ面からあまりにも割安で、中期的にも200円前後は買いで対処して報われる水準だ。

■明治機械 <6334>  538円 (+57円、+11.9%)

 製粉、飼料製造設備プラントトップの明治機械 <6334> [東証2]が4日ぶり反騰。株価500円前後でのもちあいを上放れて大幅高となった。ただ、株価指標面では、PER11倍台と依然として割安水準にある。同社は18年3月期の連結業績予想で、売上高87億1200万円(前期比32.3%増)、経常利益7億2700万円(同84.6%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。産業機械関連事業では、飼料メーカーでコストダウンを目的とした工場集約などが活発化し、今後も継続するものとみられ、中小規模のプラント工事などを積極的に受注する。一方、新分野進出の取り組みとして、コンビニ・立ち食いチェーンのそば、同じく米粉などの需要が伸びており、各メーカーに対して各種の設備工事や、主力製品であるロール機などの提案を強化する方針だ。

■ソルクシーズ <4284>  885円 (+86円、+10.8%)

 東証1部の上昇率3位。ソルクシーズ <4284> が3連騰。24日取引終了後、17年12月期の連結業績予想の見直しを発表し、最終利益は4億円から5億円(前期比37.7%増)へ増額修正したことが好感された。売上高は134億円(同0.8%増)、営業利益は7億円(同14.2%増)で据え置いた。投資事業組合の運用益拡大で営業外収益は予想を上回る見込みのため、最終利益を増額修正している。

■GMOクラウド <3788>  4,355円 (+415円、+10.5%)

 東証1部の上昇率4位。GMOクラウド <3788> が3連騰。24日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、ひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークスの保有比率が5.43%となり、新たに5%を超えたことが判明したことから、需給思惑が働いたようだ。なお、報告義務発生日は7月14日。また、保有目的は純投資としている。

■オハラ <5218>  1,452円 (+114円、+8.5%)

 東証1部の上昇率7位。オハラ <5218> が急反発。2月27日につけた年初来高値1438円を5ヵ月ぶりに上抜き新高値に買われた。米国では排ガスを全く出さない自動車について、一定の販売比率を確保しなければいけないというゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)規制が来年から強化され、ハイブリッド車がその範疇から外れる。これが電気自動車(EV)シフトを加速させるほか、中国でも国家戦略としてEVの普及を推進している状況にあり、動力源であるリチウム電池に対する需要が急増している。そのなか、同社は、リチウムイオン電池の電解質やセパレーターなどに活用が見込まれるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを手掛けていることなどが、材料視されている。

■日本高純度 <4973>  2,796円 (+220円、+8.5%)

 東証1部の上昇率6位。日本高純度化学 <4973> が4連騰し、年初来高値を連日で更新した。同社は24日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)が前年同期比54.5%増の3.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。スマートフォン向け半導体や電子部品の需要回復を背景に、マザーボードやコネクター、リードフレーム用めっき薬品の販売が大きく伸びたことが寄与。上期計画の4.5億円に対する進捗率が69.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■コクヨ <7984>  1,664円 (+109円、+7.0%)

 東証1部の上昇率10位。コクヨ <7984> が大幅続伸し、07年1月以来、約10年半ぶりの高値水準となった。24日午後2時ごろに17年12月期の営業利益予想と配当予想の上方修正を発表しており、引き続きこれを好材料視した買いが入ったようだ。ステーショナリー事業やファニチャー関連事業の見通しを引き下げたことで、売上高は3160億円から3128億円(前期比1.7%増)へ下方修正したが、通販・小売関連事業が好調に推移していることや、商品ミックスの改善などが寄与し、営業利益は160億円から168億円(前期比8.8%増)へ、純利益は125億円から139億円(同14.1%増)へ上方修正した。また従来、中間12円、期末12円50銭を予定していた配当計画について、中間・期末各13円50銭の年27円(従来予想24円50銭、前期22円)にするとしている。なお、24日終値時点でのPERは13倍台にすぎず、割安感も株高に一役買ったようだ。

■信越ポリマー <7970>  1,021円 (+66円、+6.9%)

 信越ポリマー <7970> が4日続伸し、年初来高値を連日で更新した。同社は24日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比54.3%増の18.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。半導体ウエハー搬送容器や車載用タッチスイッチが好調だったほか、液晶接続用コネクターの販売も伸びた。円安による採算改善や為替差損益の改善も増益に大きく貢献した。併せて、非開示だった通期の同利益は前期比14.6%増の68億円に伸びる見しを示した。また、今期の年間配当を12円(前年同期は12円)実施する方針とした。

■安川電機 <6506>  2,968円 (+124円、+4.4%)

 安川電機 <6506> が4日続伸。前週末に通期業績予想の大幅増額を受け256円高と急伸、その後も大きく開けたマドを埋める気配もなく上値追い態勢を継続した。産業用ロボットで世界屈指の実力を持ち、世界的な設備投資需要の拡大を背景に追い風が強い。市場では「設備投資は自動化ニーズが中心。特に中国ではスマートフォン製造工場で使われる産業用ロボットやコントロール機器が好調で同社業績の押し上げ役となっている」(国内中堅証券)と指摘する。第1四半期時点で通期見通しを大きく見直したことは株式市場にも強いインパクトを与え、他の設備投資関連株の株価も軒並み刺激される格好となった。

■イオンFS <8570>  2,372円 (+85円、+3.7%)

 イオンフィナンシャルサービス <8570> が反発。みずほ証券は24日、同社株の投資判断を新規「買い」でカバレッジを開始した。目標株価は2700円としている。イオン <8267> グループの強力なネットワークをバックグラウンドとするが、電子マネーのWAON(運営はイオン本体)やイオン銀行などとのシナジーにより、「イオン系列店舗でお得」以上の競争優位性を持つ、と指摘。また、アジアの新興国(タイ、マレーシアなど)での利益成長の貢献もあり、金融サービスセクターにおいて高い安定成長力があるとみている。18年3月期の連結純利益は前期比6%増の419億円と会社計画(400億円)に対し増額修正を見込むほか、19年3月期は同452億円と連続増益を予想している。

■ニトリHD <9843>  15,510円 (+550円、+3.7%)

 ニトリホールディングス <9843> が続伸。24日の取引終了後に発表した7月度(6月21日-7月20日)の国内売上高で、既存店売上高が前年同月比9.2%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。7月上旬から全国各地で真夏日が続いたことで、接触冷感機能を持つ「Nクール」シリーズが好調に推移した。なかでも敷パッド・肌布団・タオルケットなどの寝装品およびラグ・マットが大きく牽引した。また、家具ではリクライニングソファやソファベッド、自社開発商品のマットレス「Nスリープ」シリーズが好調だった。

■ツガミ <6101>  911円 (+32円、+3.6%)

 ツガミ <6101> が4日続伸で約2ヵ月ぶりに900円台を回復、設備投資関連株に物色の矛先が向かうなか、同社株にも根強い買いが続いた。中国市場ではスマートフォン製造工場向けに組み立て関連の設備投資需要が旺盛、安川電機 <6506> の通期業績予想の大幅上方修正が市場にインパクトを与え、その物色人気が横に広がっている。そのなか、工作機械業界は中国スマホ向けやインドの自動車関連の投資案件などで好収益環境を享受しており、6月の工作機械受注額は前年同期比31%増の1430億円と7ヵ月連続で前年同月を上回っている。ツガミは28日に決算発表を控えるが、好決算を先取りする買いを呼び込んだ形だ。

■gumi <3903>  1,547円 (+45円、+3.0%)

 gumi <3903> が3日続伸。同社は24日、今月19日にサービスを開始したスマートフォン向けゲームアプリ「スマッシュ&マジック」が300万ダウンロードを突破したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。また、同日には、ギークス(東京都渋谷区)が制作し、gumiと国内パブリッシング契約を結んでいるゲームアプリ「カクテル王子(プリンス)」の配信が開始されたことも明らかにしている。

■日立造船 <7004>  570円 (+15円、+2.7%)

 日立造船 <7004> が続伸。同社は25日、大阪産業技術研究所と共同で業務・産業用固体酸化物形燃料電池発電装置(業務・産業用SOFC)の実証実験を開始したと発表した。この事業は、同社が業務・産業用SOFCの開発に、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「固体酸化物形燃料電池を用いた業務用システムの実用化技術実証」の支援を受けて実施するもの。今後、同社と大阪産業技術研究所は、4000時間以上の連続運転試験によるこの装置の安全性・信頼性の評価や、さらなる高度化に向けた構成部材などの研究・試験・評価などを実施する。

■コーテクHD <3635>  2,232円 (+50円、+2.3%)

 コーエーテクモホールディングス <3635> が続急伸、底値ボックス圏の上限ラインである2200円近辺を上に抜けてきた。同社は24日取引終了後、18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想の修正を発表。最終利益を23億円から31億円(前年同期比18.1%減)に大幅に上方修正した。家庭用ゲームが欧米を中心に好調で収益に寄与したもよう。これをポジティブ視する買いが入った。

■塩野義製薬 <4507>  6,013円 (+103円、+1.7%)

 塩野義製薬 <4507> が反発。24日の取引終了後、同社が創製した新規キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬「S-033188」に関して、リスク要因を持たない健常のインフルエンザ患者を対象とした第3相臨床試験で主要目的を達成したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。試験によると、インフルエンザ症状の罹病期間において、プラセボに対する優越性を示し、タミフルと同程度の短縮効果を示したという。また、投薬時点からのウイルス力価(感染性を有するインフルエンザウイルス粒子の指標)の変化量やウイルス排出期間では、プラセボやタミフルに対して優越性を示したほか、安全性についてはタミフルと比較して有意に低い副作用発現率を示したとしており、上市への期待が高まったようだ。

■ナガワ <9663>  4,095円 (+70円、+1.7%)

 ナガワ <9663> が続伸。24日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高57億1300万円(前年同期比5.5%増)、営業利益7億3200万円(同75.2%増)、純利益5億100万円(同72.1%増)と大幅増益で着地したことが好感された。ユニットハウス事業で、期初からの中古販売キャンペーンの効果が表れたほか、建設現場向けレンタルも好調に推移した。また、建設機械レンタル事業は、北海道の台風被害復旧工事向け需要が伸びたことに加えて、適正投資や好採算機種の投入で粗利率の改善が顕著で、利益の向上につながった。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高290億円(前期比7.2%増)、営業利益44億円(同8.3%増)、純利益27億5000万円(同3.0%減)の従来見通しを据え置いている。

■田辺三菱 <4508>  2,687円 (+37円、+1.4%)

 田辺三菱製薬 <4508> が3日ぶりに反発し年初来高値更新。同社は24日取引終了後、パーキンソン病治療薬の開発に強みを持つバイオベンチャー、イスラエル・ニューロダームの買収手続きを開始すると発表、これを材料視する形で物色資金が流入した。買収総額は約1241億円となる予定だが、この買収を機に田辺三菱は海外での自社開発製品の販売に注力して収益力を高める構えにあり、業容拡大への期待が膨らんだ。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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