【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):西松屋チェ、カゴメ、ソフトバンク
西松屋チェ <日足> 「株探」多機能チャートより
西松屋チェーン<7545>はしっかり。前週末21日の取引終了後、17年8月20日時点の株主から、株主優待券をプリペイドカード化すると発表しており、これを好感した買いが入った。現在の紙製の金券では利用する際に釣り銭が出なかったが、プリペイドカードにすることで入金額を無駄なく利用できるようにしたという。保有株数に応じた優待金額などは変更ないが、有効期間は現在の4月末、10月末までから、配当支払い開始日から6カ月間に変更された。
■カゴメ <2811> 3,430円 +50 円 (+1.5%) 本日終値
21日、カゴメ <2811> が17年12月期の連結経常利益を従来予想の119億円→130億円に9.2%上方修正。増益率が5.2%増→14.9%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。スムージータイプの野菜ジュースや機能性表示食品のトマトジュースの販売が想定より伸びることが寄与。販売促進費の抑制など収益構造改革の進展も利益上振れに貢献する。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の27円→28円(前期は24.5円)に増額修正したことも支援材料となった。
■テクマトリックス <3762> 1,858円 +27 円 (+1.5%) 本日終値
テクマトリックス<3762>に注目したい。同社は情報インフラ構築とアプリケーション開発が主力。特に、医療情報クラウドサービス「NOBORI」などの成長が大きい。同サービスは、レントゲンやCT画像などの医療情報データを外部データセンターで管理するサービス。また子会社では、遠隔画像診断のインフラ提供も行っている。18年3月期の連結経常利益は前期比35%増の22億円と最高益の見通しだ。医療ICT(情報技術)関連銘柄として同社の評価は高い。今3月期配当も前期比3円増の18円の見通し。高成長性評価で株価は2000円乗せからの一段高が見込める。(地和)
■ソフトバンクグループ <9984> 9,256円 +32 円 (+0.4%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が反発。7月中旬以降は13週移動平均線をサポートラインにじりじりと水準を切り上げ、前週末こそ6日ぶりに反落したものの、きょうは全般下げ相場のなか利益確定売りをこなし買い優勢の展開となった。同社傘下の米スプリントが米CATV大手のコムキャストおよびチャーター・コミュニケーションズ2社との提携交渉に入ったことが、22日付の日本経済新聞などで報じられており、この異業種提携の動きがポジティブにとらえられているもよう。個人投資家資金も絡め物色人気は旺盛。
■シャープ <6753> 388円 +1 円 (+0.3%) 本日終値
シャープ<6753>が反発。米大手格付け会社、S&Pグローバル・レーティングが21日、同社の長期会社格付けを「B+」に2ノッチ(段階)引き上げたことが好感された。同社は28日に第1四半期(4~6月)決算を予定しており、その内容も注目されている。
■千趣会 <8165> 721円 -78 円 (-9.8%) 本日終値 東証1部 下落率2位
21日、千趣会 <8165> が17年12月期の連結最終損益を従来予想の10億円の黒字→104億円の赤字(前期は14.2億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなったことが売り材料視された。主力の通信販売事業の業績不振で、売上が計画を下回ることが響く。通信販売事業にかかる固定資産の減損損失44億円を計上したほか、繰延税金資産の一部を取り崩したことも赤字転落の要因となった。業績悪化に伴い、今期の年間配当を8円→無配転落(前期は8円)としたことも売りに拍車を掛けた。
■ドリコム <3793> 1,898円 -146 円 (-7.1%) 本日終値
ドリコム<3793>が大幅反落。前週末21日の取引終了後、集計中の第1四半期(4~6月)連結業績について、営業損益が従来予想の1億円の赤字から3400万円の黒字(前年同期比85.4%減)へ、最終損益が1億円の赤字から400万円の赤字(前年同期1億1500万円の黒字)へ上振れたようだと発表したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。第1四半期に費用計上を想定していた7月初旬リリースの新規ゲームアプリの開発費用が、第2四半期での計上となったほか、広告宣伝費を調整したことが寄与したという。ただ、先述のリリース時期変更の結果、売上高は従来予想の27億5000万円に対して25億7000万円(前年同期比46.9%増)へ下振れたようだとしており、これを警戒する向きもあるようだ。
■東京製鐵 <5423> 930円 -30 円 (-3.1%) 本日終値
東京製鉄<5423>は反落。同社は21日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4~6月)単体決算を発表した。売上高は398億8100万円(前年同期比38.6%増)、営業利益は46億4000万円(同79.5%増)、最終利益は43億1500万円(同76.4%増)だった。大幅増益を達成したものの、きょうは全体相場の軟調地合いに押される推移となったようだ。4~6月期は、国内鋼材需要が想定を超えて推移するなか、製品販売数量は期初の見通しを上回った。製品出荷単価が概ね想定どおりであった一方、主原料の鉄スクラップについては、中国政府が主導する鉄鋼生産設備の廃却により余剰感が強まるとの思惑から、市況が軟調となり、購入単価は計画を下回った。加えて、生産数量の増加によるコストダウン効果などもあったことから大幅増益につながった。なお、業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1470億円(前期比20.7%増)、営業利益130億円(同23.6%増)、最終利益120億円(同7.7%増)を見込んでいる。
■任天堂 <7974> 36,240円 -980 円 (-2.6%) 本日終値
任天堂<7974>は3日続落、ここ利益確定売りと押し目買いを交錯させていたが、足もとは25日移動平均線を下に放れる兆候があり警戒感が強まった。売買代金はきょうもトップでマーケットの注目度は高い。「ニンテンドースイッチ」の販売絶好調で増産期待などから株価も強調展開を続けてきたものの、目先は為替が111円を割り込む円高に振れており、輸出株全般に対する売り圧力を同社株も受けている。PERが100倍近辺で株価指標面からは割高感が強いことで、モメンタム相場が一服するとリスク警戒感から売りが出やすい側面もある。
株探ニュース