【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ディップ、オーデリック、ソフトバンク
ディップ <日足> 「株探」多機能チャートより
ディップ <2379> が大幅反発。10日、求人大手のパーソルキャリアが「DODA転職求人倍率レポート」を発表。6月の転職求人数は前月比1.9%増え、31ヵ月連続で調査を開始した2008年1月以来の最高値を更新した。これを受けて、業績拡大を期待する買いが向かっているようだ。同社のほか、人材サービス大手のパソナグループ <2168> 、求人情報サイトを運営するアトラエ <6194> [東証M]、エン・ジャパン <4849> [JQ]、インターワークス <6032> なども高い。なお、ディップは18年2月期第1四半期(3-5月)決算発表を本日に控え、好業績を先回りする買いも入っているもよう。
■オーデリック <6889> 4,975円 +110 円 (+2.3%) 本日終値
オーデリック<6889>が3連騰で年初来高値を更新した。前日、小池百合子東京都知事は都庁で行われた「LED電球交換開始イベント」にPR動画で共演したピコ太郎とともに出席。これは都内の家電店などに自宅で使用した白熱電球を2個以上持参した都民に、LED電球1個を無償提供するというもの。これが照明機器メーカー大手でLED照明を収益拡大の原動力としている同社株の有力な買い手掛かり材料となった。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,106円 +178 円 (+2.0%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶりに反発し9000円台を回復した。前場の売買代金は任天堂<7974>が突出しているだけに目立たないが、東証1部上場企業のなかでトヨタ自動車<7203>やソニー<6758>を押さえて任天堂に次ぐ2位。株価は米ナスダック市場の軟調に歩調を合わせるように6月下旬から調整していたものの、ここにきて売り物が切れ押し目買いが優勢となった。通信分野では国内メガキャリアの間でスマートフォンのプラン値下げ競争で採算悪化を懸念する声もあったが、同社は傘下に格安スマホ首位のワイモバイルを擁しており、その点で優位性が指摘されている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,263円 +76 円 (+1.2%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が3日続伸。外国為替市場で1ドル=114円40銭近辺まで円安が進行しており、これを受けて輸出採算向上に対する期待が膨らんだ。売買代金も膨らみ、東証1部上場企業のなかでソフトバンクグループ<9984>を抜いて任天堂<7974>に次ぐ2位に浮上した。同社は通期想定レートを1ドル=105円に設定しており、実勢とはかなりの開きがある。業績増額修正の要因となることが考慮され、PER12倍台の時価は割安感が改めて意識されている。テクニカル的にも、26週移動平均線を上に抜けつつあり、リターンリバーサル狙いの買いに弾みがついてきた。
■イリソ電子工業 <6908> 8,960円 +50 円 (+0.6%) 本日終値
10日、イリソ電子工業 <6908> が8月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■リソー教育 <4714> 811円 -92 円 (-10.2%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
10日、リソー教育 <4714> が決算を発表。18年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常損益が3.4億円の赤字(前年同期は2.1億円の赤字)に赤字幅が拡大したことが売り材料視された。主力の個別指導塾「TOMAS」で4校を新規開校し、売上は前年同期を8.1%上回ったものの、販管費が増加したことなどが赤字拡大の要因となった。18年2月期経常利益は前期比18.1%増と2期連続で過去最高益を更新する計画としているが、低調なスタートとなったことを嫌気する売りが向かった。なお、第1四半期は新学期開始時期のため収益は底になる傾向がある。
■ローツェ <6323> 2,592円 -204 円 (-7.3%) 本日終値 東証1部 下落率3位
ローツェ<6323>は急反落。同社は10日取引終了後、18年2月期の第1四半期(3~5月)連結決算を発表。売上高は106億1100万円(前年同期比92.3%増)、営業利益は9億7000万円(同35.4%減)だった。売上高が大きく伸長したものの、超短納期の大量受注に伴いコストが急増したことで利益が大幅に減少、これがネガティブサプライズとなった。
■東芝 <6502> 250.9円 -4.7 円 (-1.8%) 本日終値
東芝<6502>が続落。8月1日に東証2部に降格される同社株の代替としてセイコーエプソン<6724>が日経平均株価に採用されることが10日に発表された。SMBC日興証券では、東芝には日経平均株価とTOPIXの両指数から除外されることに伴い約3.7日分(約980億円)の売りインパクトが発生することを予想している。指数入れ替えに伴うリバランスは7月31日の引けにかけ発生する見通しだ。
株探ニュース