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【注目】前週末30日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

黒田電気 <日足> 「株探」多機能チャートより

■黒田電気 <7517>  2,202円 (-111円、-4.8%)

 東証1部の下落率3位。黒田電気 <7517> が急反落。6月29日に開催された定時株主総会で、旧村上ファンド系の投資会社「レノ」が提出した社外取締役を選任する株主提案が可決された。会社側は反対意見を表明していたものの、株主提案が可決されたことで株主側からの働きかけによる企業価値向上を期待した買いが入り、29日の株価は後場急騰した。しかし、30日は一転して売り優勢となった。なお、レノは、企業に対し増配や自社株買いなどの株主還元を求めることが多い「もの言う株主」として知られている。

■技研製 <6289>  3,005円 (-135円、-4.3%)

 東証1部の下落率10位。技研製作所 <6289> が急落。同社は6月30日から東証2部から1部へ指定されると同時に9日に発表した公募増資と株式売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は2852円で決まっており、株価は3000円前後で推移していることから公募・売り出しに応じた投資家は利益が乗った格好だ。このため、30日は利益確定売りが膨らんだ様子。

■ハニーズHD <2792>  1,214円 (-53円、-4.2%)

 ハニーズホールディングス <2792> が反落。6月29日取引終了後、集計中の17年5月期の連結業績について、売上高が544億円から545億3000万円(前の期比6.3%減)へ上振れた一方、営業利益が29億5000万円から23億3600万円(同17.2%減)へ、最終損益が10億5000万円から3億4400万円(前の期3億1700万円の赤字)へ下振れて着地したようだと発表したことが弱材料視された。売上高はほぼ計画通りに進捗したが、利益面で資産除去費用を計上したことによる一般管理費が増加したほか、輸入コストがかさみ売上総利益率が想定を下回ったことなどが要因としている。

■任天堂 <7974>  37,680円 (-1,100円、-2.8%)

 任天堂 <7974> が反落。新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が会社側の想定を大きく上回る好調な売れ行きを示し、増産にも前向きな構えをみせていることで、業績拡大に対する期待感を背景に株価は4月中旬以降一貫した上昇波を形成。ただ、6月30日は前日の米国株市場の急落を受け、全般軟調展開を強いられており、同社株にも利益確定の売りが優勢となった。

■夢の街創造 <2484>  1,322円 (-38円、-2.8%)

 夢の街創造委員会 <2484> [JQ]が反落、6月29日は新高値に買われていたが、30日は全般軟調地合いに流される格好。同社はネットを経由して飲食物の出前を受け付ける“出前サイト”を運営、新規加盟店が増勢のなか業績は好調に推移している。29日取引終了後に発表した17年8月期第3四半期累計(16年9月-17年5月)の連結決算では、売上高は38億1000万円(前年同期比25.1%増)、営業利益は6億3100万円(同50.0%増)と高水準の伸びを示した。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期営業利益8億円(前期比39.7%増)予想に対する第3四半期時点の進捗率は79%に達している。ただ、株価は事前に好業績を織り込み上昇局面にあったことで、目先利益確定の売りに押された。

■東芝 <6502>  271.8円 (-5.2円、-1.9%)

 東芝 <6502> が下げ止まらず9日続落。同社は8月1日に東証1部から2部へ降格となる予定。これに伴いTOPIX日経平均株価からの除外に伴うインデックス絡みの売りが、7月末には出てくることが警戒されている。また、米ウエスタンデジタル(WD)とは訴訟合戦に陥っているほか、有価証券報告書を8月10日までに提出できるか、など懸念材料は多く下値を探る展開となった。

※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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