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【注目】前週末30日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ジンズメイト <日足> 「株探」多機能チャートより

■ジーンズメイト <7448>  676円 (+100円、+17.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ジーンズメイト <7448> やパスポート <7577> [JQ]がストップ高まで買われたほか、イデアインターナショナル <3140> [JQG]、夢展望 <3185> [東証M]、SDエンターテイメント <4650> [JQ]、ぱど <4833> [JQG]、堀田丸正 <8105> [東証2]、マルコ <9980> [東証2]などRIZAPグループ <2928> [札証A]傘下の各銘柄が軒並み大幅高となった。6月24日にRIZAPグループが定時株主総会と株主懇親会を開催し、20年度に売上高3000億円、営業利益350億円を目指す中期計画「COMMIT2020」達成に向けた道筋が改めて示されたことを受けて、グループとしての成長期待が高まったもよう。また、30日は全般市場が軟調なことから、ここ人気化している関連銘柄に短期資金が集中したことも株価を押し上げたようだ。

■ソレキア <9867>  7,890円 (+1,000円、+14.5%) ストップ高

 ソレキア <9867> [JQ] がストップ高。6月29日、同社が18年3月期の連結最終利益を従来予想の1.6億円→2.8億円に75.0%上方修正し、増益率が14.3%増→2.0倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視されたようだ。保有する非上場株式3銘柄を売却したことに伴い、売却益1.7億円を計上することが最終利益を押し上げる。なお同日、フリージア・マクロス <6343> [東証2]が同社会長の佐々木ベジ氏からソレキア株を取得し、ソレキアを持分法適用会社化することがわかっている。

■クスリアオキ <3549>  5,890円 (+440円、+8.1%)

 東証1部の上昇率5位。クスリのアオキホールディングス <3549> が大幅続伸。同社は6月29日取引終了後、18年5月期の連結業績予想を発表した。売上高は2200億円(前期比16.6%増)、営業利益は109億2200万円(同2.3%増)、最終利益は82億円(同0.2%増)を見込んでいる。18年5月期の店舗投資計画については、新規エリアへの進出を含めてさらなるドミナント化に向けて、 ドラッグストア72店舗の新規出店を計画しており、既存店についても、品揃えの見直しや全面改装の実施など、引き続き活性化を図っていく。また、調剤薬局については、調剤マーケットでの事業拡大に向けて、ドラッグストア併設調剤薬局25薬局の新規開設を計画している。17年5月期連結決算は売上高1887億4400万円、営業利益106億7600万円、最終利益81億8100万円だった。なお、17年5月期第3四半期から連結財務諸表を作成しているため、16年5月期の数値および対前期増減率は記載していない。

■オンキヨー <6628>  258円 (+17円、+7.1%)

 オンキヨー <6628> [JQ]が大幅続伸。6月29日の取引終了後、ケイマン諸島に本拠を置く海外投資ファンドEvolution Technology,Media and Telecommunications Fundから、短期運転資金として10億円の資金調達を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社は28日にも三井住友銀行から15億円の資金調達を行うと発表しており、今後の事業展開の強化につながるとの見方が強まっているようだ。

■オンコセラピ <4564>  301円 (+19円、+6.7%)

 オンコセラピー・サイエンス <4564> [東証M]が大幅高、株価は270~280円のもみ合いを上に放れ、昨年12月以来となる300円大台を回復した。同社は6月29日、米テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターでMELK阻害剤「OTS167」の乳がんに対する第1相臨床試験を開始したことを発表、これを手掛かり材料とする買いを誘った。この臨床試験は、トリプルネガティブ乳がんを含む乳がん患者を対象にOTS167のカプセル剤による経口投与での安全性や推奨投与量の確認を主目的としたもので、副次的にトリプルネガティブ乳がんに対する臨床上の有効性の確認を行う。この件に関しての今期業績への影響は、判明次第、開示する方針としている。また、30日に、塩野義製薬 <4507> にライセンスアウトしている、がん特異的ペプチドワクチン「S-588410」の食道がん患者を対象とした3相臨床試験で、試験進捗に伴うマイルストーンが発生したことも発表、これも株価を後押しした。

■京三 <6742>  589円 (+37円、+6.7%)

 東証1部の上昇率9位。京三製作所 <6742> が大幅続伸し年初来高値を更新した。東京メトロ(東京都台東区)が6月29日、東京メトロ全路線全駅のホームドア設置計画を確定したと発表しており、ホームドア関連の本命として買われたようだ。同計画では、24年度までに1日10万人以上が利用する駅への整備を完了させ、25年度までに全駅にホームドアを整備することを目指すという。これを受けて同社のほか、三菱重工業 <7011> 、日本信号 <6741> など他の関連銘柄も買われた。

■カナミックN <3939>  7,000円 (+400円、+6.1%)

 カナミックネットワーク <3939> [東証M]が大幅続伸。6月30日午前10時ごろ、山梨県笛吹市が同社の子育て支援システム「ふえふき子育て広場」アプリの配信を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。「ふえふき子育て広場」は、子育て世帯と行政双方における子育ての課題を解消し、地域ぐるみの継続的なサポートを実現するためのクラウドサービス。予防接種や子育てイベント、医療機関の情報など、行政や参加団体が発信する情報を共有できる「情報配信機能」や、子育て中の母親・父親が、行政担当者や医療・保育分野の専門職に気軽に相談ができる「相談機能」、さらに子どもの身長、体重などの成長グラフや食事、トイレ、睡眠といった日々の生活記録や写真などを記録・共有できる「子育て成長記録機能(電子母子手帳)」などの機能が搭載されているという。

■セブン工業 <7896>  194円 (+11円、+6.0%)

 セブン工業 <7896> [東証2]が続伸。6月23日につけた直近高値の193円を1週間ぶりに更新してきた。ただ、株価指標面ではPER9倍台、PBR0.5倍台と依然として割安水準にある。同社が4月28日に発表した18年3月期の単独決算は、売上高140億円(前期比3.6%増)、経常利益3億7000万円(同13.5%増)を見込む。内装建材では、かつて施工性の課題で断念したマンション向けのカウンターについて、改めて品質改善を図ることでこの市場に向けた再チャレンジを行うとともに、集合住宅向けの内装建材の販売拡大に努める。木構造建材では、プレカット、ツーバイフォーパネル、建て方、非住宅分野、国産材活用まで幅広く対応する総合プレカット事業の構築に向けて、事業基盤の強化、拡充を図るとしている。

■スター精 <7718>  1,816円 (+88円、+5.1%)

 スター精密 <7718> が続伸。6月29日に決算を発表。18年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比54.5%増の11.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力の工作機械部門で国内・中国の自動車関連や米国医療関連向けに自動旋盤の販売が大きく伸びたことが寄与。円安進行で為替差損益が改善したことも大幅増益に貢献した。上期計画の17.8億円に対する進捗率は65.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■宮入バ <6495>  126円 (+5円、+4.1%)

 宮入バルブ製作所 <6495> [東証2] が大幅反発。6月29日、同社が18年3月期の最終利益(非連結)を従来予想の8200万円→1億5800万円に92.7%上方修正。減益率が58.8%減→20.6%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。保険解約返戻金3800万円を計上するほか、事業用土地の再評価を行った土地2件を売却したことに伴う固定資産売却益3000万円が発生することが最終利益を押し上げる。

■東京製鉄 <5423>  951円 (+32円、+3.5%)

 東京製鉄 <5423> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が6月29日付で投資評価「1」、目標株価1130円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。市場は鉄くず価格の急落に続き、鋼材価格の下落を見ていると思われるが、同証券では、高炉メーカーが推進している鋼材値上げが浸透すれば、スプレッドはさらに広がる可能性があると指摘。また、足もとでは国内高炉メーカーの熱延コイルラインはフル稼働と思われ、今後、同社には拡販のチャンスと見ているという。同証券では、18年3月期営業利益予想を会社計画(100億円)を上回る153億円と予想。さらに、過去の傾向から、業績上振れによる自社株買いが行われるとみているという。

■フマキラー <4998>  961円 (+32円、+3.4%)

 フフマキラー <4998> [東証2]が続伸。6月30日午後の複数のメディアで、愛知県弥富市にある名古屋港のコンテナ置き場で、強い毒を持つ南米原産の「ヒアリ」が確認されたと報じられたことを受けて、殺虫剤の需要が増加するとの思惑から買いが入ったようだ。国内でヒアリが確認されたのは、神戸港で見つかったのに続いて2ヵ所目。また、これに関連してはシロアリ駆除を手掛けるアサンテ <6073> やサニックス <4651> なども買われた。

■タチエス <7239>  2,049円 (+61円、+3.1%)

 タチエス <7239> が続伸。トヨタ紡織 <3116> は6月30日午前11時に、タチエスの株式152万1000株(発行済み株式数の4.17%)を前日に取得したことを明らかにした。両社は今年3月に、自動車用シート事業におけるグローバル市場での競争力強化を目的に業務提携契約を締結しており、今回の株式取得は両社の関係をより強固なものにすることが目的。今後、両社で既存部品の相互供給、新規部品の開発検討、生産拠点・設備の相互活用などで連携を強化し、さらなる競争力向上を目指すとしている。

■コーセル <6905>  1,381円 (+22円、+1.6%)

 コーセル <6905> が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6月29日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を1300円から1500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。半導体業界向けの需要好調を考慮し、18年5月期の営業利益予想を35億7000万円から40億円へ、19年5月期を同38億3000万円から43億円へ引き上げたことが要因としている。

■アスカネット <2438>  1,835円 (+27円、+1.5%)

 アスカネット <2438> [東証M]が続伸。新光商事 <8141> は6月30日、中国および香港で「ASKA 3D-Plate」の販売を行うと発表。これが株価を刺激したようだ。「ASKA 3D-Plate」はアスカネットが展開する空中結像が可能な光学デバイス。なお、アスカネットは本格的な海外展開のため、専用ウェブサイトを今年3月にスタートさせている。

■そーせいグループ <4565>  12,350円 (+170円、+1.4%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]が続伸。6月29日の取引終了後、子会社ヘプタレス・セラピューティクスが、ペプチドリーム <4587> と、Gタンパク質共役受容体(GPCR)を標的とする新規治療薬の研究開発・商業化を目的とした、戦略的提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。GPCRは、炎症性疾患の治療で重要な役割を持つとされるもの。今回の提携では、両社のもつ業界屈指のプラットフォーム、および前臨床・臨床段階における開発力を結集するのが目的で、へプタレス社は、両社が選択したGPCRターゲットに対して、同社のStaRプラットフォームおよび3次元構造に関する知見を用いた研究実施する予定。一方、ペプドリは、独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPSの技術を用いて、GPCRターゲットに対する特殊環状ペプチドを特定し、さらなる開発のためにヒットペプチドまたは低分子薬を最適化するとしている。

■ワールドHD <2429>  2,620円 (+31円、+1.2%)

 ワールドホールディングス <2429> が続伸。6月30日正午ごろ、連結子会社ワールドインテック福島が、復興庁の「平成29年度企業間専門人材派遣支援モデル事業」の運営に参画することが決定したと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同事業は、被災地事業者に対して専門人材の確保、定着などのノウハウ取得を支援し、専門人材の獲得・活用プロセスを通じて、創造的な復興の実現を目的とするもの。今年6月から福島県内で事業再生支援を希望する企業を募集するとともに、専門人材を通じて同事業に参画する企業の募集を開始。8月以降、専門人材が被災地企業に着任するとしている。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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