【特集】海外投資家も熱視線【高ROE&低PER】リスト[第1弾] 22社選出 <成長株特集>
ティーガイア <日足> 「株探」多機能チャートより
そこで今回は高ROE銘柄の中でも、予想PERが市場平均(東証1部は15.8倍)を下回る、株価の上値余地が大きい銘柄をリストアップしてみた。下表では、時価総額500億円以上の銘柄を対象に、今期の予想ROEが10%以上、かつ2期以上連続で向上を見込む銘柄をピックアップ。さらに、予想PERが15.5倍を下回る22社を選び出し、ROEの高い順に記した。
今期予想ROEトップは携帯販売代理店最大手のティーガイア <3738> 。18年3月期はスマートフォン需要の増加で携帯電話の販売台数が前年プラスに転じるほか、アクセサリーやコンテンツの販売も伸び、経常利益は前期比6.4%増の152億円に伸びる見通しだ。業績好調に伴い、今期配当は前期比3円増の55円と4期連続の増配を計画する。同社の株価は上場来高値をつけた15年8月以来の高値圏にあるが、予想PERは11.7倍と割安感が強く、さらなる上昇が期待される。
2位のアルバック <6728> はスマートフォン向け有機EL製造装置やテレビ向け大型液晶ディスプレー製造装置の販売が大きく伸び、17年6月期の経常利益は前期実績を55.1%上回る285億円と2期連続の最高益更新を見込む。足元の業績も絶好調で10-12月期、1-3月期と2四半期続けて四半期ベースの最高益を更新している。3位のMCJ <6670> [東証2]は18年3月期もアイドルグループ「乃木坂46」を起用したテレビCMを積極展開し、主力の「mouse」ブランドのパソコン販売を伸ばす計画だ。
4位のインフォコム <4348> [JQ]は電子書籍市場の拡大を背景に、国内最大級の電子コミックストア「めちゃコミック」の高成長が続いている。18年3月期は7期連続の経常最高益更新と7期連続の実質増配を見込む。5位の伊藤忠商事 <8001> は住生活や機械など主力の非資源部門の収益拡大に加え、資源価格の回復も寄与し、18年3月期経常利益は2期連続の最高益更新を見込み、配当は前期比9円増の64円を計画する。配当利回り3.97%と高水準なうえ、予想PERは6.3倍と超割安であり、株価の水準訂正余地は大きいとみられる。
6位のシンフォニア テクノロジー <6507> は中核事業に掲げる航空機用電装品や制御機器、半導体クリーン搬送機の販売拡大などで、18年3月期経常利益は29期ぶりの最高益更新を狙う。選出リストでは、株主還元に積極的で増配を続ける企業が多く入っている。ヨンドシーホールディングス <8008> は7期連続、三和ホールディングス <5929> と積水ハウス <1928> は6期連続の増配を計画する。
※6月25日(日)19時30分に、時価総額100億円以上500億円未満の銘柄を対象とする【第2弾】を配信する予定です。ご期待ください。
直近ROE ROE上昇 配当
コード 銘柄名 今期ROE 上昇幅 連続期数 予想PER 利回り
<3738> ティーガイア 34.57 4.82 2 11.7 2.57
<6728> アルバック 23.29 1.36 2 13.5 0.76
<6670> MCJ 19.39 0.29 5 10.9 2.30
<4348> インフォコム 16.98 2.35 2 14.9 1.61
<8001> 伊藤忠 16.65 1.32 2 6.3 3.97
<6507> シンフォニア 13.91 1.72 5 12.7 1.67
<5929> 三和HD 13.82 1.10 7 14.5 2.45
<7593> VTHD 13.72 0.66 2 13.6 3.24
<7463> アドヴァン 12.64 0.55 2 11.5 2.23
<4005> 住友化 12.19 1.42 5 10.0 2.29
<7905> 大建工 12.01 0.31 6 10.5 2.86
<1928> 積水ハウス 11.72 0.44 2 10.6 3.80
<8227> しまむら 11.62 1.29 2 13.5 1.63
<4204> 積水化 11.47 0.12 5 15.1 1.90
<8830> 住友不 11.42 0.50 2 14.3 0.75
<8008> 4℃ホールデ 11.34 0.79 10 12.9 2.31
<9997> ベルーナ 10.37 3.34 2 14.6 0.95
<1983> 東芝プラ 10.15 0.07 3 13.0 2.21
<6407> CKD 10.15 0.02 2 14.7 1.87
<6501> 日立 10.11 2.00 2 10.8 -
<3110> 日東紡 10.08 0.24 6 13.7 -
<6345> アイチコーポ 10.02 0.51 7 10.8 2.31
※今期経常利益が減益見通しの銘柄および自己資本比率が20%以下の銘柄は除いた。配当利回り「-」は、今期配当予想非開示の企業。
※対象条件について、「最終利益が経常利益の80%以上」の企業は、特別利益や税控除などにより一時的に最終利益がかさ上げされているケースが多いため、対象から除いた。
株探ニュース