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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:FANG株の底入れ、MSCIのA株採用、都議選告示

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

■株式相場見通し

予想レンジ:上限20200-下限19700円

来週は、米国株のリード役であるフェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)の「FANG」銘柄の底打ちか、出遅れセクターへのシフトを見極める展開になろう。日経平均は、こう着ながらも、ひとまず25日線からの理想的な反発をみせている。需給妙味の大きい銘柄のほか、週末には銀行株がリバウンドをみせた。ハイテクが利益確定の対象となる一方で、出遅れセクターや銘柄への物色にシフトするようだと、相場の先高期待は後退しないだろう。そのため、「FANG」銘柄底打ち、若しくは資金シフトが起きるかを見極めたいところである。

その他、20日に株価指数の開発・算出を手掛ける米MSCIが中国本土株(A株)の指数採用の是非について発表する。中国はまだ外国人投資家が中国株に投資する上での課題をすべて解決してはいない。しかしMSCIが採用基準を緩和したため、組み入れが実現する可能性は大幅に高まっている。仮に決定がなされた場合、日本株からの資金流出は5000億円規模と見込まれている。実際の需給発生は1年後ではあるが、過去の経験則から発表後は短期筋の売り仕掛け的な動きが警戒されるだろう。

そんな中、個人主体の中小型株物色は活発である。物色対象こそ絞られてきた感はあるが、物色される銘柄は連日高値を更新するといった好需給状況が続いている。先週末も中小型株の一角は大引けにかけて値を消す動きがみられたが、それだけ回転が速いため、返って需給面でシコリを残すことがない。外部環境の不透明要因から日経平均が調整色を強めたとしても、連鎖安となった中小型株への押し目買い意欲は強いだろう。

足元でフィンテックやゲーム、バイオ関連などへの資金集中が目立っているが、パリ国際航空ショー開催で航空機部品や炭素繊維などにも注目。政策絡みでは「健康寿命の延伸」による健康関連、イベントでは東京都議会議員選挙告示(7月2日投開票)による選挙関連銘柄への関心が集まる可能性もある。



■為替市場見通し

来週のドル・円はもみあいか。米連邦準備理事会(FRB)は13-14日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り政策金利の引き上げを決定した。ただ、金融当局の景気、インフレなどの認識はやや楽観的であり、市場コンセンサスと異なっていると指摘されている。目先発表される主要経済指標を点検しつつ、慎重な取引が続くことになりそうだ。

■来週の注目スケジュール

6月19日(月):貿易収支など
6月20日(火):百貨店売上高、コンビニ売上高、米経常収支など
6月21日(水):全産業活動指数、訪日外国人客数、米中古住宅販売件数など
6月22日(木):米景気先行指数、ユーロ圏消費者信頼感指数など
6月23日(金):都議会選挙告示、独製造業PMI、米製造業PMIなど
6月25日(日):伊地方選挙など

《TM》

 提供:フィスコ

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