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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

大真空 <日足> 「株探」多機能チャートより

■大真空 <6962>  1,953円 (+400円、+25.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。大真空 <6962> がストップ高。同社は人工水晶の素材から一貫生産を手掛ける水晶デバイスメーカーの大手。13日、従来品比2分の1以下の厚みとなる世界最薄を実現した水晶タイミングデバイスを製品化したことを発表した。スマートフォンやIoTデバイス、車載用途などを想定し、18年5月に量産開始する予定にあり、これがポジティブサプライズとなり投機資金を呼び込んだ。

■トーセ <4728>  2,533円 (+430円、+20.5%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率3位。トーセ <4728> が6連騰し、2002年3月以来となる約15年3ヵ月ぶり高値圏に浮上した。スクウェア・エニックス新作の開発担当をしていることが材料視され、13日まで4日連続ストップ高、14日もその流れを引き継ぐ形で上値を追う展開となった。同社はクローズドβテストを実施中のスマホゲーム「ドラゴンクエストライバルズ」の開発を担当しており、思惑買いが殺到した。同タイトルはドラゴンクエストシリーズ初のカードゲームとして人気化が期待されている。

■ヤーマン <6630>  8,870円 (+1,500円、+20.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。ヤーマン <6630> が続急騰し、上場来高値を更新した。同社は13日に決算を発表。17年4月期の連結経常利益は前の期比3.5倍の35.3億円に急拡大し、従来予想の28.3億円を上回って着地。続く18年4月期も前期比3.2%増の36.4億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は主力の美顔器を中心に販売が想定以上に好調だったうえ、原価低減が奏功したことが上振れの要因となった。今期も積極的な広告投資でブランド認知度を高めるほか、引き続きコスト削減を進めることで、増収増益確保をめざす。併せて、10月31日割当で1→10の株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の10分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いも向かった。

■アンジェス <4563>  703円 (+100円、+16.6%) ストップ高

 アンジェス MG <4563> [東証M]が5連騰。特別な機能を持つ遺伝子を活用して血管の病気を治す遺伝子治療について、今年10月をメドに厚生労働省に製造販売の承認を申請すると伝えられたことが、急速人気化の背景だが、需給相場の様相も強い。13日に日々公表銘柄に指定されたものの、現時点で信用規制はまだかかっていないこともあって投機資金の攻勢に緩みはみられない。

■東建コーポレーション <1766>  11,870円 (+1,440円、+13.8%)

 東証1部の上昇率5位。東建コーポレーション <1766> が続急騰し、連日で上場来高値を更新した。同社は13日に決算を発表。17年4月期の連結経常利益は前の期比39.9%増の190億円に拡大し、従来予想の150億円を上回って着地。続く18年4月期も前期比5.2%増の200億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は積極的なコスト削減に加え、利益率が高い木造2×4工法の賃貸住宅の販売増加などが寄与し大幅増益を達成した。今期も高水準の手持ち工事を背景に業績を伸ばし、4期連続の増収増益を目指す。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比50円増の180円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■イデアインタ <3140>  1,477円 (+140円、+10.5%)

 イデアインターナショナル <3140> [JQG]が急騰。13日の取引終了後、親会社であるRIZAPグループ <2928> [札証A]とマーケティング戦略の強化および販売機会の最大化に関して本格的に協業を進めると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。今回の連携強化では、RIZAPグループのノウハウを生かした広告宣伝などマーケティング活動の強化による全国的なブランド認知の向上や、グループ各社に対する、イデアインター主力ブランドの卸売の推進などを本格的に推進。また、RIZAPグループのノウハウを活用したECの推進支援や、グループのスケールメリットを生かしたマーケティング関連費用の適正化の実現、さらにCRM基盤を活用した顧客満足度の向上と顧客単価向上などを図るとしている。

■T-BASE <3415>  4,290円 (+315円、+7.9%)

 東証1部の上昇率9位。TOKYO BASE <3415> が続伸、ここ機関投資家とみられる継続的な買いが観測されるなか上値追い態勢を加速、約4ヵ月ぶりの年初来高値更新となった。日本発ブランドに特化し国内生産100%のアパレルを展開、セレクトショップ「STUDIOUS」と独自ブランド店「UNITED TOKYO」の積極出店により業容を急速に拡大させている。店頭だけでなくSNSを活用したコーディネート提案などにも特長があり、消費者ニーズを確保している。女性層の取り込みに成功し17年2月期営業利益は12億9000万円と前の期比ほぼ倍増となる伸びを示したが、18年2月期も前期比36%増の17億5700万円を見込むなど高成長が続く。eコマースにも注力しており、市場では会社側計画はなお保守的で、増額修正含みとみる声が強い。

■ザイン <6769>  1,198円 (+79円、+7.1%)

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]が急反発で年初来高値を更新。同社は特定用途向け半導体のファブレスメーカーで、車載向けなどで高水準の需要を確保、研究開発にも積極的に経営資源を振り向けている。そうしたなか、13日取引終了後にモバイル機器内のカメラインターフェース規格「MIPI CSI-2」に直結可能な「V-by-One HS」新製品の量産出荷を開始することを発表、これを好感する形で買いを集めた。

■くら <2695>  5,390円 (+270円、+5.3%)

 くらコーポレーション <2695> が3日続伸。業績に対する過度の悲観が薄れ、外食産業の勝ち組としての評価が再び高まっている。7日に発表した第2四半期累計(16年11月-17年4月)営業利益は前年同期比13%減の31億400万円だったが、2-4月では同1%減と改善傾向にある。出店や改装の集中による経費増やポイントカード導入に関する広告宣伝費の増加はあったものの、16年11月-17年1月の大幅減益要因だった近海魚価格上昇による粗利益率の悪化は、2-4月期以降、商品ミックスの変化などで改善しており、この傾向は今後も続きそう。17年10月期営業利益65億5000万円(前期比微増)予想は上振れの可能性がある。また、今期から新規に連結した台湾子会社は、店舗段階での営業利益率が国内より高く、米国と並んで海外展開の柱として成長が期待できる。海外事業の寄与で、18年10月期は2ケタ営業増益が期待できそうだ。

■小野薬 <4528>  2,335.5円 (+114円、+5.1%)

 小野薬品工業 <4528> が7日ぶりに反発。13日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の3.77%にあたる2000万株(金額で500億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月14日から9月29日まで。また、今回取得する全株と既に保有する3000万株の自社株を消却する。消却予定日は10月31日。

■ペプドリ <4587>  6,870円 (+300円、+4.6%)

 ペプチドリーム <4587> が続伸。13日、同社が非開示だった業績見通しを発表。17年6月期の売上高(非連結)は前期比10.9%増の48億円に伸び、5期連続で過去最高を更新する見通しとなったことが買い材料視された。創薬開発プラットフォームシステム(PDPS)の非独占的ライセンス許諾契約の件数、および同契約に基づく技術移行の完了件数が計画を上回ることが寄与する。6月までに米ジェネンテック社、塩野義製薬 <4507> の2社とライセンス許諾契約を結んだほか、米リリー社、ジェネンテック社への技術移行が完了した。併せて、6月30日割当で1→2の株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上や投資家層の拡大を期待する買いも向かった。

■KeePer <6036>  2,871円 (+126円、+4.6%)

 KeePer技研 <6036> が続急伸し、連日で上場来高値を更新した。同社は13日、17年6月期の経常利益(非連結)を従来予想の9億円→10億円に11.1%上方修正。増益率が10.7%増→23.0%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。売上は計画を下回るものの、予定していたテレビCMを実行しないことで採算が改善する。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の15円→17円(前期は12円)に増額修正したことも支援材料となった。

■ロコンド <3558>  1,970円 (+84円、+4.5%)

 ロコンド <3558> [東証M]が大幅続伸。13日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、ひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)の保有割合が7.06%となり、直前の5.15%から増加したこと判明しており、需給思惑が働いたようだ。なお、保有目的は純投資としている。

■ユニファミマ <8028>  6,300円 (+220円、+3.6%)

 ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> が反発。13日の取引終了後、ドンキホーテホールディングス <7532> と業務提携に向けた検討を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが両社ともに入った。今回の業務提携に向けた検討は、ユニーファミマがコンビニエンスストア(CVS)業態および総合スーパー(GMS)業態を、ドンキホーテHDがディスカウントストア業態を主力としていることから競合関係が少なく、グループの垣根を越えて3業態それぞれの経営資源や独自の強み・ノウハウを生かした協業や相互補完効果が期待できると判断したためという。今後は、共同での店舗運営や商品開発・仕入れに関してや物流機能の合理化、さらに海外市場・新業態開発などに関して、協議・検討を進め、半年内をメドに提携内容を具体化し、業務提携契約の締結を目指すとしている。

■伊藤米久HD <2296>  1,052円 (+35円、+3.4%)

 伊藤ハム米久ホールディングス <2296> が3日続伸。SMBC日興証券が13日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を1320円→1580円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、経営統合シナジーは同社の当初の計画を超えるペースで進捗していると指摘。現在進めているコスト削減や技術の共有を背景に食の外部化需要を取り込み、国内の売上高も安定的に拡大していると評価した。

■シンフォニア <6507>  401円 (+11円、+2.8%)

 シンフォニアテクノロジー <6507> が続伸、連日の新値追い。同社は、半導体搬送機器や航空・宇宙関連の電装品、各種制御機器を展開し、再生可能エネルギー(太陽光発電風力発電)にも参入している。市場で注目材料とされているのは、同社が近畿大学医学部や三重大学医学部と共同で、iPS細胞を培養して増やす際に、発生する目的外の細胞を効率良く取り除く装置を開発している点。この製品の名称は「自動光学式細胞除去装置」。iPS細胞を大量に培養すると、一定の割合で変質した細胞ができてしまう。変質した細胞を、画像解析技術によって見つけ出して、そこに近赤外線レーザーを照射することで、自動的かつ非接触的に除去することを可能にしたものだ。同社の18年3月期の連結経常利益は、70億円(前期比28.6%増)と、1989年3月期に達成した過去最高益58億2000万円を29年ぶりに更新する見通しだ。PERは12倍台と割安水準にある。

■小林産業 <8077>  306円 (+8円、+2.7%)

 小林産業 <8077> が4日続伸。13日の取引終了後、17年10月期の連結業績予想について、売上高を205億円から206億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を3億5000万円から4億4000万円(同32.1%増)へ、純利益を3億6000万円から4億4000万円(同26.5%減)へ上方修正したことが好感された。工具販売でPB(プライベートブランド)商品の拡充を推進したことや、主要部門である鋲螺部門で売上総利益率が想定以上に推移したことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(16年11月-17年4月)決算は、売上高101億3900万円(前年同期比4.5%増)、営業利益2億4800万円(同2.5倍)、純利益2億4600万円(同37.9%減)だった。

■セリア <2782>  5,670円 (+130円、+2.4%)

 セリア <2782> が続伸し新高値。大和証券は13日、同社株のレーティングを新規「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。目標株価は6100円としている。100円ショップを展開する同社は、積極的なデータの活用により、個店の属性に適したアイテム入れ替えを行いトレンドに沿った店舗運営を行える体制を構築した点を評価。高い集客力を誇り、複合商業施設の活性化に向けた同社店舗の誘致で高水準の新規出店が続く見通しだ。同証券では18年3月期の連結営業利益は前期比15%増の175億円(会社予想166億円)、19年3月期は同201億円への増益を予想している。

■任天堂 <7974>  34,760円 (+600円、+1.8%)

 任天堂 <7974> が続伸。14日、「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」向けのソフトを拡充すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。世界最大のゲーム見本市「E3」が13日(日本時間14日)、米ロサンゼルスで開幕するのに先駆けて、同社サイトにアップされたプレゼンテーション映像によると、18年に「星のカービィ」や「ヨッシー」など、自社の人気キャラクターを使ったタイトルを相次いで発売する予定。また、ポケモン(東京都港区)の石原恒和社長が「ポケットモンスター」シリーズ最新作について18年以降の発売を予定していることも明らかにしており、「スイッチ」人気に拍車をかけそうだ。

■ローム <6963>  8,530円 (+80円、+1.0%)

 ローム <6963> が4日ぶりに反発。SMBC日興証券が13日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価9200円→1万1800円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、自動車電装化の恩恵を受けるとのストーリーに加え、テックインフレの影響により収益改善ペースが加速すると予想。チップ抵抗器とディスクリートは需給逼迫を背景に値上げする可能性が高く、LSIは収益性の高い案件を取ることができる売り手市場に変化したと指摘。また、国内のアナログ・ディスクリート半導体業界再編の核となれるかが、今後の鍵になると報告している。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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