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【特集】いちご Research Memo(7):子会社を新設し、不動産オーナーサービス事業を開始

いちご <日足> 「株探」多機能チャートより

■中長期の成長戦略

1. リート以外の出口を担う子会社「いちごオーナーズ」を設立
いちご<2337>は、2017年3月に新たに「不動産オーナーサービス事業」を展開していくことを目的として、同社100%出資の連結子会社「いちごオーナーズ」を設立した。これまでリートなど大口の顧客を想定し、物件規模も中規模20~50億円が中心だった同社だが、この新会社では、現不動産オーナーやこれから不動産オーナーを目指す個人や法人を対象とし、10億円以下のレジデンスやオフィス物件を中心に扱う予定だ。対象顧客の不動産投資ニーズは多様なため、ニーズに応じた物件取得から始め、同社の強みである心築技術(不動産価値向上技術)を活用してバリューアップを行う。リート以外の出口を広げることで、事業領域が拡大をするとともに、リート市場に影響を受けない事業を持つ意味が大きい。

2. クリーンエネルギー事業の進展
同社は、クリーンエネルギー事業に今後も力を入れていく予定である。2018年2月期の最大のトピックは、関東最大級のメガソーラー「いちご昭和村生越ECO発電所」(43.35MW)の売電開始だろう。現在、工事進捗率は80%であり、順調なら2017年秋には売電が開始される予定だ。また、同社初の水上メガソーラー(岡山県笠岡市)も2018年1月に売電開始予定だ。

太陽光以外では、風力発電の事業化に向けた準備が進んでいる。具体的には全国5ヶ所で風況観測を行い、事業化に向けた詳細シミュレーションおよび設計等を順次進める。世界的には太陽光発電よりも風力発電のほうが累積設備量は多く、今後も期待される分野だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《NB》

 提供:フィスコ

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