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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

インフォMT <日足> 「株探」多機能チャートより

■インフォMT <2492>  840円 (+40円、+5.0%)

 インフォマート <2492> が続伸。30日、同社の「BtoBプラットフォーム」と、ホロン(名古屋市中村区)が提供する「AP-Vision/21.NET」が、システム連携を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「BtoBプラットフォーム」は、日々の受発注や請求業務など企業間の紙で行われている商行為をWeb上で行えるシステム。一方、ホロンの「AP-Vision/21.NET」は小売業本部や流通卸売業に必要なシステム課題をクリアした販売物流基幹業務システムで、今回のシステム連携により、「AP-Vision/21.NET」から抽出した売掛データは、「BtoBプラットフォーム 請求書」を通じて取引先に電子請求することができるようになるという。なお、インフォマートでは29日の取引終了後、「BtoBプラットフォーム 請求書」の利用企業数が14万社を突破したと発表しており、これも好材料視されているようだ。

■福井コン <9790>  3,595円 (+130円、+3.8%)

 福井コンピュータホールディングス <9790> が大幅続伸し、連日で上場来高値を更新した。29日、同社が土木施工現場向け建設VRシステム「TOREND-CORE VR」などを8月22日にリリースすると発表したことが買い材料視された。発売するのは「TOREND-CORE VR」のほか、「TREND-CORE Ver.4」、3D点群処理システム「TREND-POINT Ver.5」の3製品。国土交通省によるi-Construction、CIMといった建設ICT(情報通信技術)の推進を背景に、対応製品のラインアップ拡充、機能追加を行い、さらなる増加が期待される需要取り込みを狙う。

■ソフトバンク <9984>  8,980円 (+248円、+2.8%)

 ソフトバンクグループ <9984> が反発、全体悪地合いのなかで強さを発揮。「AIが人類史上最大のパラダイムシフトを起こす」という持論を掲げる孫社長は、同分野の開拓に本腰を入れている。昨年、英国半導体設計大手のARMを買収したが、直近では米国の画像処理半導体大手エヌビディアの株式を買い集めていることが判明、AI技術分野に対する積極的な姿勢を評価する動きが強い。ARMは半導体の中の、CPUやGPUなどを設計し、その設計図を半導体メーカーにライセンスとして供与する業務を手掛けており、IoT社会の到来で収益機会が飛躍的に伸びるとみられている。そのなか、エヌビディアはGPUで圧倒的な世界シェアを有しており、「ARMとの親和性が高い」(準大手証券ストラテジスト)と指摘されている。また、サウジアラビアなどと共同で立ち上げた10兆円規模の巨大ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」への思惑も株高を後押ししている。

■EPS <4282>  1,680円 (+46円、+2.8%)

 EPSホールディングス <4282> が5日ぶりに反発。東海東京調査センターが29日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を1900円から1960円へ引き上げたことが好材料視された。同センターでは、上期の営業利益が前年比22.2%増の46.4億円となり、期初の会社計画(32.0億円、前年比15.7%減)を45%上回ったことや、高水準の受注残などから、17年9月期通期営業利益予想を68.5億円から73.0億円(会社予想65.0億円)へ上方修正。これを受けて目標株価を引き上げたとしている。

■Vテク <7717>  22,770円 (+620円、+2.8%)

 ブイ・テクノロジー <7717> 、平田機工 <6258> [JQ]、アルバック <6728> などが反発したほか、タツモ <6266> [JQ]が続伸するなど有機EL関連に物色の矛先が向いた。また、マナック <4364> [東証2]はストップ高に買われる人気となった。米アップルが今秋発売予定にある次期iPhone端末では有機ELが採用される見通しにあることに加え、「高精細テレビ分野でもにわかに注目されている。ゲーム分野などでVR(仮想現実)ブームが訪れるなか、ここでも有機ELディスプレーの需要が喚起されるとの思惑が高まっている」(準大手証券ストラテジスト)という。

■タカラバイオ <4974>  1,528円 (+40円、+2.7%)

 タカラバイオ <4974> が5日ぶりに反発。同社は29日の取引終了後、悪性黒色腫を対象とした腫瘍溶解性ウイルスHF10(開発コード、TBI-1401)の第2相臨床試験で26日に第1例目被験者への投与を開始したと発表した。この試験では、根治切除不能または転移性黒色腫を対象としてHF10とイプリムマブ(免疫系の抑制解除による抗がん作用を狙った医薬品)を併用投与した際の有効性、安全性、免疫学的検査などの評価を行う。同社はHF10によるがん治療の早期承認を目指し、日本国内で19年3月期の承認取得を目標とし臨床開発を進めている。

■KLab <3656>  1,385円 (+33円、+2.4%)

 KLab <3656> が反発し年初来高値を更新。30日、対戦型サッカーシミュレーションゲーム「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」の事前登録者数が、200万人を突破したと発表しており、ヒット化への期待から買いが入ったようだ。同タイトルは、「キャプテン翼」を題材にした対戦型サッカーシミュレーションゲーム。初代「キャプテン翼」から最新の「キャプテン翼ライジングサン」までの原作ストーリーを追体験できるほか、好きな選手を揃えて自分だけのドリームチームづくり、また、ともだちや全国のプレイヤーとの対戦が楽しめるのが特徴という。5月8日に事前登録を開始し、約3週間での200万人突破となり、LINEアカウントを使用したゲームにおける事前登録キャンペーンでは、事前登録者数が国内過去最多を記録したとしている。

■伊藤米久HD <2296>  1,057円 (+25円、+2.4%)

 伊藤ハム米久ホールディングス <2296> が4日ぶり反発。29日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.67%にあたる200万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月30日から18年3月31日まで。

■ゲオHD <2681>  1,199円 (+27円、+2.3%)

 ゲオホールディングス <2681> が続伸。29日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.93%にあたる45万株(金額で5億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月8日から7月31日まで。

■古河電 <5801>  4,890円 (+95円、+2.0%)

 古河電気工業 <5801> が3日ぶり反発。同社は29日、「超軽量カーボンナノチューブ(CNT)電線の開発」テーマが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」に採択されたことを発表。実験や試作を劇的に効率化することでCNT電線の実用化に向けた開発を大幅に加速する方針で、これが株価を刺激する材料となった。

■ローツェ <6323>  2,759円 (+53円、+2.0%)

 ローツェ <6323> が続伸。ウエハー・ガラス基板搬送装置を手掛け、大活況の半導体製造装置関連株の一角として注目されている。同社は29日、韓国子会社が日本円にして約31億円の製品を一括受注したことを発表、これはローツェの18年2月期連結業績に反映される見通しだ。業績予想には既に織り込まれているが、改めて収益成長に対する期待感からの買いを誘った。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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