市場ニュース

戻る
 

【市況】今週の【早わかり株式市況】 ボックス相場下放れ、地政学リスクと円高で売り優勢

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、地政学リスクと円高で売りに押され、日経平均株価は年初からのボックス相場の下限を割り込んだ。

 週明けに新年度入りした3日は先物主導で日経平均は3日ぶりに反発した。新年度初日としては、5年ぶりの上昇となった。

 翌4日は米長期金利の低下を背景とした円高進行や北朝鮮問題に絡んだ地政学的リスクが警戒されて日経平均は大幅に反落。年初からのボックス相場の下限に一時接近した。5日は欧米株高、原油高、米長期金利上昇、円高一服と好材料が揃ったことを受け、買い戻しが入り反発した。6日はFOMC議事要旨における年内の資産縮小示唆を嫌気した米株安に加え、米中首脳会談を目前に北朝鮮問題が地政学リスクとして強く意識され、リスク回避の動きが強まり、日経平均は約2ヵ月半ぶりに年初来安値を更新した。

 週末の7日は前日の欧米株堅調と円安基調で買い優勢で始まったものの、前場中頃に「米国がシリアにミサイル攻撃」と伝わり、為替が急速に円高に振れ、日経平均は一時マイナス圏に沈んだ。その後は買い戻しが入りプラスに再浮上も不安定な展開となった。

 日経平均株価は、前週比244円(1.29%)安の1万8664円と4週続落して取引を終了。年初からのボックス相場下限を割り込んだ。週間の振れ幅は551円と、前週の342円から拡大した。


 来週は手掛かり材料に乏しい中、底値を探る展開になりそうだ。重要イベントとしては、国内では12日朝に発表される2月機械受注が注目される。海外ではイエレンFRB議長の講演(日本時間で11日5時)や13日発表の中国3月貿易収支への注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(4月3日~7日)

【↑】 4月 3日(月)―― 3日ぶり反発、先物主導で新年度初日、5年ぶり上昇
 日経平均 18983.23( +73.97)  売買高20億1502万株 売買代金 2兆2691億円

【↓】 4月 4日(火)―― 反落・ボックス相場下限に接近、円高や地政学リスクを警戒
 日経平均 18810.25( -172.98)  売買高22億6050万株 売買代金 2兆5741億円

【↑】 4月 5日(水)―― 反発、欧米株高や円高一服などで買い戻し
 日経平均 18861.27( +51.02)  売買高18億9216万株 売買代金 2兆2324億円

【↓】 4月 6日(木)―― 急反落・年初来安値、米株安や地政学リスクを警戒
 日経平均 18597.06( -264.21)  売買高20億6830万株 売買代金 2兆4589億円

【↑】 4月 7日(金)―― 反発、地政学リスク警戒も買い戻しが優勢
 日経平均 18664.63( +67.57)  売買高24億0145万株 売買代金 2兆7654億円

◆セクター・トレンド(4月3日~7日)

(1)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険、野村 <8604> など証券株が大幅続落
(2)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、住友電 <5802> など非鉄といった素材株も売られた
(3)トヨタ <7203> など自動車、日立 <6501> など電機といった輸出株も下げ続く
(4)JT <2914> など食品、NTT <9432> など通信といったディフェンシブ株は値を保つ
(5)原油高で国際石開帝石 <1605> 、石油資源 <1662> など鉱業株が買われた

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均