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【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落・ボックス相場下限に接近、円高や地政学リスクを警戒 (4月4日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  18933.82
高値  18947.33(11:07)
安値  18703.63(13:46)
大引け 18810.25(前日比 -172.98 、 -0.91% )

売買高  22億6050万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆5741億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は172円安と反落、リスク回避の売りが優勢
 2.米長期金利低下で円高誘発、地政学リスクも重荷
 3.朝安後いったん下げ渋るも、後場大きく売り直される
 4.米中首脳会談控え、北朝鮮問題絡みで防衛関連が高い
 5.売買代金は後場に膨らみ2兆5000億円強をこなす

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは13ドル安と小幅続落。米新車販売台数の低迷やロシアの地下鉄爆発事件を受けて売りが優勢だった。

 東京市場では欧米株安などを受け売り優勢で始まり、日経平均株価は前場にいったん下げ渋ったものの、後場大きく売り直されるかたちとなった。年初から続くボックス相場の下限に一時接近した。

 4日の東京市場はリスク回避の売りが優勢だった。前日の欧州株式市場が軒並み安く、米国株市場でもNYダウが小幅ながら続落となったことや、米長期金利低下を背景に為替市場で1ドル=110円台半ばまで円高が進行し、これを嫌気する売りがかさんだ。ただ、下値では国内外の機関投資家とみられる押し目買いが観測され朝方売り一巡後は下げ渋った。しかし、後場に入ると再び地合いは一変。北朝鮮問題などに絡み地政学的リスクが意識されるなか主力輸出株や金融株などを中心に再度売り直される展開に。日経平均は一時約280円安で1万8700円近辺まで水準を下げ、1月18日以来の安値圏に沈んだが、引け際に買い戻され下げ幅を縮小した。一方、東証1部の売買代金は売買活況の目安とされる2兆円を13日連続で上回った。

 個別では、売買代金トップの任天堂<7974>が大幅安、トヨタ自動車<7203>、ソフトバンクグループ<9984>などの下げも目立つ。東芝<6502>も大幅続落し、再び200円台攻防の様相を呈している。北の達人コーポレーション<2930>が急落、リンクアンドモチベーション<2170>も大きく値を下げた。キユーピー<2809>、エボラブルアジア<6191>、ウィルグループ<6089>なども売られた。
 半面、JT<2914>、セブン&アイ・ホールディングス<3382>がしっかり、しまむら<8227>、JR東海<9022>も買いが優勢だった。石川製作所<6208>がストップ高に買われたほか、豊和工業<6203>、東京計器<7721>など防衛関連株に物色人気が集中した。あさひ<3333>が急伸、ツガミ<6101>、マクロミル<3978>、東京製鉄<5423>も上昇した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、中外薬 <4519> 、塩野義 <4507> 、JT <2914> 、JR東海 <9022> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約17円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、日東電工 <6988> 、京セラ <6971> 。押し下げ効果は約67円。

 東証33業種のうち上昇は4業種のみで、上昇率の上位から(1)石油石炭製品、(2)陸運業、(3)電気・ガス業、(4)パルプ・紙。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)証券商品先物、(3)非鉄金属、(4)鉄鋼、(5)水産・農林業。

■個別材料株

△成学社 <2179> [JQ]
 子会社がフィリピンに英会話運営会社を設立。
△あさひ <3333>
 今期経常は8%増益。
△アカツキ <3932> [東証M]
 テニスアニメを題材としたアプリ共同開発。
△ガーラ <4777> [JQ]
 17年3月期は営業CF黒字化で上場廃止基準クリア。
△フイルコン <5942>
 今期最終を一転14%増益に上方修正。
△EAJ <6063> [JQ]
 UAE医療協力事業が引き続き公募事業に採択。
△石川製 <6208> 、豊和工 <6203>
 防衛関連、地政学リスクの高まり背景に軒並み高。
△フルヤ金属 <7826> [JQ]
 有害物質を低温で分解除去できる触媒の量産技術を確立。
△しまむら <8227>
 今期経常は15%増で2期連続最高益、前期配当を34円増額。
△ジャステック <9717>
 12-2月期(1Q)経常は42%増益で着地。

▲北の達人 <2930>
 東証が信用規制。
▲東芝 <6502>
 「決算発表、再々延期の可能性」と報道。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)石川製 <6208> 、(2)ジャステック <9717> 、(3)フイルコン <5942> 、(4)豊和工 <6203> 、(5)あさひ <3333> 、(6)東京計器 <7721> 、(7)電子材料 <6855> 、(8)西松屋チェ <7545> 、(9)ツガミ <6101> 、(10)SHO-BI <7819> 。

 値下がり率上位10傑は(1)北の達人 <2930> 、(2)LINK&M <2170> 、(3)gumi <3903> 、(4)イーブック <3658> 、(5)イソライト <5358> 、(6)東芝 <6502> 、(7)ランド <8918> 、(8)イノテック <9880> 、(9)ワイエイシイ <6298> 、(10)キユーピー <2809> 。

【大引け】

 日経平均は前日比172.98円(0.91%)安の1万8810.25円。TOPIXは前日比12.49(0.82%)安の1504.54。出来高は概算で22億6050万株。値上がり銘柄数は325、値下がり銘柄数は1620となった。日経ジャスダック平均は2978.07円(60.37円安)。

[2017年4月4日]

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