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【市況】【↑】日経平均 大引け| 反発、地政学リスク警戒も買い戻しが優勢 (4月7日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  18714.98
高値  18785.73(09:35)
安値  18517.43(11:12)
大引け 18664.63(前日比 +67.57 、 +0.36% )

売買高  24億0145万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7654億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は反発、地政学リスク意識も買い優勢
 2.米国のシリアへのミサイル攻撃を受けて一時マイナス圏に
 3.その後は買い戻しや押し目買い流入、東証1部の73%の銘柄が上昇
 4.米中首脳会談や米雇用統計待ちで引け際伸び悩む
 5.売買代金は2兆7000億円を上回るなど商い高水準

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは14ドル高と反発。原油価格の上昇でエネルギー株が買われたが、米中首脳会談や雇用統計を控え上値は重かった。

 東京市場では切り返しに転じたが、取引時間中は強弱感が錯綜し、日経平均株価は1万8000円台後半で上下に不安定な展開を強いられた。

 前日の欧米株式市場が総じて堅調な動きをみせ、米国株式市場ではNYダウが小幅ながら反発、為替も朝方は円安傾向にあり、7日の東京市場は買い先行で始まった。ところが、米中首脳会談のさなかに米国がシリアにミサイル攻撃を行うというネガティブサプライズがあり、これを受けて為替が急速に円高に振れ、日経平均も一時前日比マイナス圏に沈む場面があった。その後は押し目買いや買い戻しが流入して再浮上。大引けにかけて手仕舞い売りに伸び悩んだが、“有事モード”のなかで日経平均はプラス圏で着地している。売買代金は2兆7000億円を上回り、値上がり銘柄数は東証1部全体の73%を占めるなど、実質的にはリスク選好の地合いだった。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、トヨタ自動車<7203>もしっかりした動き。セブン&アイ・ホールディングス<3382>が高く、ニトリホールディングス<9843>は大幅高となった。メディアドゥ<3678>が値を飛ばしたほか、ダイセキ<9793>、日本ガス<8174>も急伸。セブン銀行<8410>が物色人気を集めた。日本トムソン<6480>も商いを伴い大きく水準を切り上げている。
 半面、任天堂<7974>が売られ、村田製作所<6981>も軟調。SUMCO<3436>も冴えない。ダブル・スコープ<6619>、ヤマシンフィルタ<6240>が大きく値を下げた。アマノ<6436>が下落、日本ライフライン<7575>の下げも目立つ。M&Aキャピタルパートナーズ<6080>、インターネットイニシアティブ<3774>なども安い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、セブン&アイ <3382> 、花王 <4452> 、アサヒ <2502> 、SUBARU <7270> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約30円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、京セラ <6971> 、ユニファミマ <8028> 、TDK <6762> 。押し下げ効果は約22円。

 東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は空運業、その他製品の2業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)その他金融業、(4)小売業、(5)不動産業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)電気機器、(2)精密機器、(3)非鉄金属、(4)ゴム製品、(5)鉄鋼。

■個別材料株

△国際石開帝石 <1605>
 WTI原油先物価格の戻り歩調鮮明。
△ベクター <2656> [JQ]
 プロバスケットボールリーグ公認のスマホゲーム今春配信。
△シーズメン <3083> [JQ]
 ネクスグループと資本業務提携。
△セブン&アイ <3382>
 今期経常は6%増で7期連続最高益更新。
△メディアドゥ <3678>
 出版デジタル機構らの買収効果による来期業績に期待。
△細谷火工 <4274> [JQ]
 米国によるシリアへのミサイル攻撃で防衛関連に物色。
△メドレックス <4586> [東証M]
 痙性麻痺治療貼付剤のライセンス契約締結。
△技研製 <6289>
 上期経常が26%増益で着地。
△エコーTD <7427>
 今期経常は37%増益。
△ヤマトHD <9064>
 「アマゾンの当日配送撤退へ」と報道。

▲ディディエス <3782> [東証M]
 今期最終を48%下方修正。
▲神島化 <4026> [東証2]
 詫間工場で火災が発生し業績への影響を警戒。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)メディアドゥ <3678> 、(2)エコーTD <7427> 、(3)エラン <6099> 、(4)ダイセキ <9793> 、(5)日ガス <8174> 、(6)鴻池運輸 <9025> 、(7)セブン銀 <8410> 、(8)不二越 <6474> 、(9)ラウンドワン <4680> 、(10)アイフィス <7833> 。

 値下がり率上位10傑は(1)トーセ <4728> 、(2)エンシュウ <6218> 、(3)アゴーラHG <9704> 、(4)ヤマシン―F <6240> 、(5)WSCOPE <6619> 、(6)アマノ <6436> 、(7)C&R <4763> 、(8)サノヤスHD <7022> 、(9)サンエー <2659> 、(10)沖電線 <5815> 。

【大引け】

 日経平均は前日比67.57円(0.36%)高の1万8664.63円。TOPIXは前日比9.59(0.65%)高の1489.77。出来高は概算で24億0145万株。値上がり銘柄数は1475、値下がり銘柄数は430となった。日経ジャスダック平均は2915.83円(7.92円高)。

[2017年4月7日]

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