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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):富フロンテク、ツガミ、JX

富フロンテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士通フロンテック <6945>  1,545円  +51 円 (+3.4%)  本日終値
 富士通フロンテック<6945>が堅調。同社と富士通<6702>はきょう、手のひら静脈認証装置「FUJITSU生体認証 PalmSecure-SL(パームセキュア エスエル)」をNTT西日本に納入したことを明らかにした。NTT西日本は、業務端末の新しい認証方式として「パームセキュア エスエル」を採用。昨年8月から順次導入を開始し、システムログインで手のひら静脈認証を利用する事例としては国内最大級の規模となる1万1300台が稼働している。

■ツガミ <6101>  834円  +20 円 (+2.5%)  本日終値
 ツガミ<6101>が上昇、ここ波乱含みの相場のなかも我が道を行く新値追い。前日の全体相場の急落場面でも引けはわずか2円安に踏みとどまるなど異彩の強さを発揮、上値指向が強い。機械セクターは世界的な設備投資需要の増勢を背景に、マーケットの注目度が高まっている。電装化が加速する自動車やハイエンド化が進むスマートフォン、それに伴う3次元NAND型メモリーなど次世代半導体の普及が、メカトロニクスや工作機械業界の収益環境に追い風をもたらしている。そのなか同社株は、直近、シティグループ証券が投資評価と目標株価を引き上げるなど強気姿勢。中国向け受注の好調と、株主還元姿勢の高さ、スマートフォン次機種に対応した工作機械発注の動きが顕在化していることなどを評価している。信用取組は大幅に売り長で3月末申し込み現在で信用倍率は0.47倍。踏み上げ相場の様相も呈している。

■JXTG <5020>  537.9円  +11.8 円 (+2.2%)  本日終値
 JXTGホールディングス<5020>、昭和シェル石油<5002>、富士石油<5017>、出光興産<5019>など石油元売り大手が軒並み上昇。きょう前場取引時間中に、米国がシリアにミサイル攻撃をしたことが伝わり、中東でにわかに地政学リスクが高まっている。原油需給のタイト化からガソリン価格上昇に対する思惑が株価を刺激する格好となっている。

■ナノキャリア <4571>  704円  +15 円 (+2.2%)  本日終値
 ナノキャリア<4571>が高い。午後2時ごろ、米ユタ大学のファーマシューティカル・ケミストリー・グループとタンパク質の経口製剤に関する共同研究契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回の共同研究契約締結により、今後は同社のデリバリー技術としての新しい投与方法を確立する基礎的な研究を進め、将来的な応用範囲拡大を目指すとしている。なお、同件による18年3月期業績への影響はないとしている。

■SUBARU <7270>  3,941円  +77 円 (+2.0%)  本日終値
 SUBARU<7270>は8日ぶりに小幅反発。7日の東京株式市場は、前場なかごろに、米国がシリアに巡航ミサイルを発射したと伝わると、リスク回避の売りが強まり、日経平均株は一時下げに転じたものの、後場に入ると再び全般に買い戻しが広がっている。外国為替市場での円高・ドル安傾向は継続しているものの、全体相場の落ち着きに伴う押し目買いの流れに乗るかたちで、SUBARUにも、値ごろ感からの買いが先行しているようだ。同社の株価は、3月半ば以降継続する円高・ドル安進行に加え、3月の米自動車販売台数が予想を下回ったことなどから、軟調な推移となっていた。株価は3月28日終値の4205円に比べて、7日続落した後の6日の終値は3864円と短期間で約8%の下落率となっており、押し目買い機運が高まっているようだ。なお、同社の17年3月期通期の想定為替レートは、1ドル=108円としている。

■CYBERDYNE <7779>  1,574円  +25 円 (+1.6%)  本日終値
 CYBERDYNE<7779>が高い。大和証券は6日、同社株を「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。目標株価は2080円としている。「サービスロボットは量産化への道が開け始め、収益化が可能に」と指摘している。具体的には、工場で使われる産業用ロボットと異なり、サービスロボットは多品種少量で市場化が遅れていた。しかし、政府の振興策で補助金が拡充したこと、医療保険や介護保険の適用対象となったことから、量産化への道が開け始めた、とみている。特に、サイバダインの開発したロボットスーツ「HAL」は医療用の「下肢タイプ」が有名だが、介護・作業支援用の「腰タイプ」は簡便かつ対象範囲が広いため、普及拡大するポテンシャルが大きい、と予想。17年3月期の連結営業利益は13億円の赤字だが、その後赤字は縮小し、20年3月期に4億5000万円の黒字転換を試算している。

■ツルハホールディングス <3391>  10,820円  +120 円 (+1.1%)  本日終値
 ツルハホールディングス<3391>が反発、ここ上下に値動きが荒くなっているが、目先5日・25日移動平均線がゴールデンクロスを示現、25日移動平均線をサポートラインに強い動き。北海道を地盤とするドラッグストア大手でイオングループに属する。M&A戦略により勢力を拡大、業界トップ集団に位置する。特に四国最大のドラッグストアであるレデイ薬局の買収で手薄だった西日本エリアが強化され、17年5月期営業利益は前期比18.4%増の371億円を見込む。市場では続く18年5月期も2ケタ増益が視野に入るとの見方が強い。「高利益率のプライベートブランドの刷新や物流合理化などで収益体質も向上している」(国内中堅証券)。

■住友化学 <4005>  595円  +5 円 (+0.9%)  本日終値
 住友化学<4005>、出光興産<5019>、平田機工<6258>、ブイ・テクノロジー<7717>、アルバック<6728>、タツモ<6266>、保土谷化学工業<4112>など有機EL関連株が軒並み高に買われた。有機ELは、特定の有機物に電圧をかけると発光する特性を持ち、ポスト液晶の最有力候補として次世代ディスプレーの地位を確立している。米アップルが今秋にも発売予定の「iPhone8」では有機ELパネル搭載が有力視されており、関連企業への収益面での恩恵が期待されている。7日付の日本経済新聞が「スマートフォン向けの有機ELパネルの供給不足感が解消するのは、2019年以降になりそうだ」と報じた。「スマホ用有機ELの世界需要は17年、前年比44%増の約5億3千万枚となりそうだ。一方、全体の供給量は5億6千万枚で需要との差は5%。出荷に余裕がある目安となる10%を下回る公算が大きい」と伝えており、足もとはこれが関連銘柄の株価を強く刺激している格好だ。

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