【市況】【↓】日経平均 大引け| 急反落・年初来安値、米株安や地政学リスクを警戒 (4月6日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 18754.37
高値 18797.44(09:08)
安値 18532.65(13:26)
大引け 18597.06(前日比 -264.21 、 -1.40% )
売買高 20億6830万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆4589億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は急反落、年初来安値を更新
2.米株安や北朝鮮問題を意識してリスクオフモード
3.米株変調、景気好調もFOMC議事要旨を嫌気
4.金融株や自動車株に海外投資家の売り観測
5.石川製など防衛関連株の一角に物色人気集まる
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは41ドル安と反落。米長期金利の低下やFOMC議事要旨が嫌気され金融株を中心に売りが優勢となった。
東京市場は大きく売り優勢に傾いた。日経平均株価は一時300円を超える下げをみせ、約2ヵ月半ぶりに年初来安値を更新した
6日の東京市場は、売り先行で始まり、前場後半から一気に下げ幅を広げる展開を余儀なくされた。前日の米国株市場では、FOMC議事要旨の発表を受け、NYダウなど主要株価指数が終盤に値を崩しており、この地合いを引き継ぐかたちとなった。また、米中首脳会談を目前に北朝鮮問題が地政学リスクとして強く意識された。海外投資家が大手自動車やメガバンクの保有株を一部外す動きが観測されている。日経平均は1月24日の年初来安値1万8787円(終値ベース)を大きく下回り新安値。一時330円弱の下落をみせ1万8500円台前半まで売られる場面もあった。東証1部全体の95%の銘柄が下げる売り圧力の強い地合いだった。
個別では、トヨタ自動車<7203>が安く、ソニー<6758>も軟調。キーエンス<6861>、ダイキン工業<6367>なども下落した。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも売りに押された。東洋電機製造<6505>が急反落、メディアドゥ<3678>、インターアクション<7725>なども大幅安。Hamee<3134>、バリューコマース<2491>、日本エンタープライズ<4829>なども安い。
半面、任天堂<7974>がしっかり、ファーストリテイリング<9983>も底堅さをみせた。SUMCO<3436>が買い優勢となり、大塚ホールディングス<4578>も上昇した。石川製作所<6208>はストップ高に買われ、TOKYO BASE<3415>も大幅高。アスクル<2678>が大きく切り返したほか、グリー<3632>も物色人気となった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、アドテスト <6857> 、大塚HD <4578> 、アステラス <4503> 、SUMCO <3436> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約9円。うち5円はファストリ1銘柄によるもの。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、ダイキン <6367> 、京セラ <6971> 、KDDI <9433> 、ユニファミマ <8028> 。押し下げ効果は約50円。
東証33業種のうち上昇は、鉱業の1業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)その他製品、(2)ゴム製品、(3)医薬品、(4)その他金融業、(5)情報・通信業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)鉄鋼、(2)電気・ガス業、(3)海運業、(4)水産・農林業、(5)証券商品先物。
■個別材料株
△アスクル <2678>
物流センター火災で17年5月期業績下方修正も悪材料出尽くし。
△T-BASE <3415>
SMBC日興証券が投資評価を「1(強気)」でカバレッジ開始。
△グリー <3632>
SMBC日興証券が投資判断を「2(中立)→1(強気)」に引き上げ。
△アイリッジ <3917> [東証M]
1→2の株式分割を実施。
△そーせい <4565> [東証M]
子会社のヘプタレスが1200万ドルのマイルストンを受領。
△冨士ダイス <6167> [東証2]
東証1部に指定替え。
△石川製 <6208>
北東アジア情勢の緊迫で再び買い優勢。
△あかつき本社 <8737> [東証2]
18年3月期営業利益12億円予想を好感。
△トーセイ <8923>
第1四半期営業利益は減益着地も悪材料出尽くし。
△ソレキア <9867> [JQ]
富士通がTOB価格を引き上げ。
▲フロイント <6312> [JQ]
18年2月期営業利益予想が市場予想を大きく下回る。
▲WASHハウ <6537> [東証M]
レオス・キャピタルが保有株比率引き下げ。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)石川製 <6208> 、(2)T-BASE <3415> 、(3)豊和工 <6203> 、(4)アスクル <2678> 、(5)サクセスHD <6065> 、(6)グリー <3632> 、(7)トランコム <9058> 、(8)M&Aキャピ <6080> 、(9)イーブック <3658> 、(10)アゴーラHG <9704> 。
値下がり率上位10傑は(1)東洋電 <6505> 、(2)メディアドゥ <3678> 、(3)インターアク <7725> 、(4)ビジョン <9416> 、(5)アビスト <6087> 、(6)DNC <4246> 、(7)RSテクノ <3445> 、(8)ワッツ <2735> 、(9)Hamee <3134> 、(10)GMB <7214> 。
【大引け】
日経平均は前日比264.21円(1.40%)安の1万8597.06円。TOPIXは前日比24.48(1.63%)安の1480.18。出来高は概算で20億6830万株。値上がり銘柄数は73、値下がり銘柄数は1919となった。日経ジャスダック平均は2907.91円(64.01円安)。
[2017年4月6日]
株探ニュース