【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):T-BASE、アスクル、そーせい
T-BASE <日足> 「株探」多機能チャートより
TOKYO BASE<3415>が全般下げ相場に逆行し急騰。アパレル分野で国内ブランドに特化したセレクトショップ「STUDIOS」を展開するほか、独自の新業態店「UNITED TOKYO」も運営。嗜好性が高い商品が主軸でEコマース売り上げが占める割合も高く、高成長路線を走る。17年2月期は会社側計画では営業利益段階で8割増益と高変化を見込むが、上振れた可能性が高い。SMBC日興証券では5日付で同社の投資評価を「1」で新規カバレッジ、目標株価を4100円に設定しており、これが株価を強く刺激する格好となっている。同証券ではTOKYO BASEの17年2月期営業利益を前の期比97%増益の13億円と予想、また18年2月期については18億円を予想している。
■アスクル <2678> 3,170円 +178 円 (+6.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
アスクル<2678>が大幅反発。5日取引終了後、17年5月期の連結業績予想の修正を発表し、売上高を3480億円から3350億円(前期比6.3%増)へ、営業利益を95億円から80億円(同6.1%減)へ下方修正したが、目先の悪材料出尽くし感から買われた。個人通販向けサイト「ロハコ」の出荷物流拠点の火災影響により、約101億円の特別損失を計上したことが要因としている。なお、火災による損失額が現時点では確定できないため、最終利益を55億円から未定とし、併せて期末配当も未定と変更している。あわせて発表した第3四半期累計の連結決算は売上高2517億1800万円(前年同期比9.6%増)、営業利益66億9500万円(同2.0%減)、最終損益29億2500万円の赤字(前年同期44億円の黒字)だった。
■そーせいグループ <4565> 11,170円 +510 円 (+4.8%) 本日終値
そーせいグループ<4565>が大幅続伸。5日の取引終了後、英子会社ヘプタレス・セラピューティクスが、英アストラゼネカから1200万ドルのマイルストンを受領したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。ヘプタレス社とアストラゼネカ社とのがん免疫療法領域での提携において、各種がんに対する新規候補治療薬であるAZD4635(HTL-1071)の開発で重要なマイルストンを達成したという。AZD4635は経口投与が可能で、強力かつ選択性の高い低分子のアデノシンA2A受容体拮抗薬で、ヘプタレス社が研究開発を行い、15年にアストラゼネカ社にライセンスを供与した。現在、固形がん患者での単剤治療として、また、アストラゼネカ社のデュルバルマブ(抗PD-1L抗体)との併用治療として、第1相臨床試験を実施中という。
■グリー <3632> 717円 +22 円 (+3.2%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
グリー <3632> が大幅続伸し年初来高値を更新した。SMBC日興証券が5日付で同社の投資判断を「2(中立)→1(強気)」に引き上げ、目標株価を590円→900円に大幅増額したことが買い材料視された。リポートでは、2014年に断行したネイティブゲームへのシフトが結実し、18年6月期に業績成長局面入りすると予想。3月30日にリリースされた「武器よさらば」を筆頭に、既に複数のタイトルでユーザーの高評価を獲得していることを評価。17年6月期は計9タイトルのリリースを予定、今後のタイトルの動向に注目したいとしている。
■トーセイ <8923> 735円 +19 円 (+2.7%) 本日終値
トーセイ<8923>が3日ぶりに反発。5日の取引終了後に発表した第1四半期(16年12月~17年2月)連結決算は、売上高146億7700万円(前年同期比8.5%増)、営業利益38億2800万円(同7.3%減)、純利益25億円(同4.2%減)と減益で着地したが、株価は3月中旬以降下降局面にあっただけに、目先の悪材料出尽くし感から買いが入ったようだ。不動産流動化事業で収益オフィスビルや賃貸マンションなどの1棟販売を順調に進捗させたほか、不動産開発事業で戸建て住宅の販売を推進したことなどが寄与し売上高は増加したが、不動産開発事業で前年同期は商業施設2件の売却があった一方、今期は戸建て住宅の販売のみであったことなどから減益を余儀なくされた。ただ、会社側では第1四半期業績について「概ね計画通り」としており、17年11月期通期業績予想は、売上高692億6800万円(前期比39.0%増)、営業利益100億800万円(同7.8%増)、純利益59億2600万円(同6.8%増)の従来予想を据え置いている。
■アドバンテスト <6857> 2,038円 +23 円 (+1.1%) 本日終値
アドバンテスト<6857>が全体悪地合いのなか買い優勢の展開。前日まで小幅ながら4日続落と調整色をみせていたが、足もと25日移動平均線をサポートラインに切り返しに転じている。半導体製造装置では後工程の検査装置で世界的に高いシェアを持つ。「3次元NAND型フラッシュメモリーなどの次世代商品向けにテストシステム需要が旺盛で先行き成長期待が強い。米国ではこれまでのトランプ相場で主役を担った金融株などから半導体などIT関連に資金シフトの動きが出ており、(東京市場でも)これに追随することも考えられる。きょうは、国内大手証券が同社の目標株価を2200円に引き上げたことも株価に追い風となっている」(準大手証券ストラテジスト)としている。
■大塚ホールディングス <4578> 5,113円 +41 円 (+0.8%) 本日終値
大塚ホールディングス<4578>が全般安のなかで堅調が目立つ。SMBC日興証券が5日付で投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を5000円から6000円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、16年12月期本決算の内容を踏まえて業績予想を見直しており、17年12月期営業利益予想を1190億円から1240億円へ、18年12月期を同1330億円から1470億円へ引き上げた。のれん償却(約100億円)消滅と持ち分法投資利益(約150億円)が営業利益にプラスに働くことなどを考慮したという。また、非定型抗精神病薬エビリファイ(経口)の欧米での特許切れの影響が一巡した16年12月期業績をボトムに、新薬を成長ドライバーに再利益成長が期待できると評価している。
■ジンズ <3046> 5,710円 +40 円 (+0.7%) 本日終値
5日、ジンズ <3046> が17年8月期上期(16年9月-17年2月)の連結経常利益を従来予想の15億円→18.9億円に26.1%上方修正。増益率が32.5%増→67.1%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。リニューアルした定番商品が好調で国内既存店売上が前年を上回って推移する中、為替の円高による採算改善が利益を押し上げた。上期増額分を上乗せする形で、通期の経常利益も従来予想の45億円→48.9億円に8.7%上方修正。増益率が24.9%増→35.7%増に拡大する見通しとなった。通期業績の上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の33円→36円(前期は25円)に増額修正したことも支援材料となった。
■アミューズ <4301> 2,461円 +16 円 (+0.7%) 本日終値
アミューズ<4301>が3日ぶりに反発。同社は5日取引終了後に、グッズ製作などを手掛けるテイパーズ(埼玉県川口市)と資本・業務提携し、持ち分法適用会社化したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。両社は2月14日に資本・業務提携することで基本合意しており、アミューズが4月3日付でテイパーズ株式108株(保有比率40.15%)を取得した。また、両社で合弁会社「ライブ・インデックス」を設立したことも明らかにしており、出資比率はアミューズが66%、テイパーズが34%となっている。
■WASHハウス <6537> 4,980円 -330 円 (-6.2%) 本日終値
WASHハウス<6537>は急落。5日に提出された大量保有報告書で、レオス・キャピタルワークスの保有株比率が10.34%から9.17%に低下したことが判明した。レオスはWASHハウスが上場した昨年11月から同社の大株主に浮上しており、保有株比率の低下を市場はネガティブ材料と受け止めた様子だ。
株探ニュース