【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):第一生命HD、大東建、長谷工
第一生命HD <日足> 「株探」多機能チャートより
2日、松本油脂製薬 <4365> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の1.07%にあたる3万5000株(金額で3億5000万円)を上限に、3日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は2日終値の10000円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■第一生命HD <8750> 2,257円 +0.5 円 (+0.0%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>は4日続伸。米国の3月利上げ観測が強まっていることを受け、米長期金利が上昇。金利上昇期待の高まりは、債券での運用比率の大きな生保には収益の拡大につながるとの見方が出ている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。目標株価は1900円から2500円に見直した。株価EV(エンベデッド・バリュー)倍率からみての割安感を指摘している。また、同証券はソニーフィナンシャルホールディングス<8729>のレーティングも同じく「オーバーウエート」に引き上げた。目標株価は2500円(従来1600円)としている。
■大東建託 <1878> 15,315円 -690 円 (-4.3%) 本日終値 東証1部 下落率6位
大東建託<1878>が大幅反落。2日の取引終了後に発表した2月度の月次業績速報で、受注高が前年同月比10.6%減の527億3800万円となり、5カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。また、16年4月から2月までの11カ月間の累計では、前年同期比3.7%減の5581億2300万円となったが、17年3月期通期の受注高計画は7150億円(前期比3.2%増)であることから、進捗率78%にとどまっていることから、通期業績予想の未達懸念も強まっているようだ。
■竹内製作所 <6432> 2,298円 -94 円 (-3.9%) 本日終値 東証1部 下落率10位
竹内製作所<6432>が4日ぶり反落。同社は欧米向けを中心に国内で生産した小型建機を輸出し、売り上げの97%を海外で稼いでいる。米国では建機に高水準の需要があり、トランプ米大統領が掲げる巨額のインフラ投資への期待や、最近の為替のドル高・円安基調もあって株価は上昇転換の兆しにあった。ただ、きょうは全般買い手控え感が強く、ドル円相場も足もとは1ドル=114円台前半の推移と円高含みの動きに変わっており、輸出採算メリットに対する期待感がやや剥落するなか、目先筋の売りが優勢となった。
■長谷工コーポレーション <1808> 1,301円 -46 円 (-3.4%) 本日終値
長谷工コーポレーション<1808>は反落。2日の取引終了後、17年3月期の期末一括配当を従来予想の20円(普通配当15円、記念配当5円)から10円増額し、30円(普通配当20円、記念配当5円、特別配当5円)にすること発表したが、2月上旬から上昇局面にあり、この日は利益確定売りに押された。同時に、20年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。建設関連事業を中心とした現状の利益水準を維持しつつ、サービス関連事業の基盤強化を図り、18年3月期から3期合計で経常利益2400億円を目指すとしている。
■エービーシー・マート <2670> 6,620円 -220 円 (-3.2%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>が安い。2日の取引終了後に発表した2月度概況で、既存店売上高が前年同月比3.0%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。スポーツシューズやキッズシューズの好調は続いているものの、閏年であった前年と比べて営業日が1日少なかったことなどが響いた、なお、16年3月からの累計では前期比0.9%増だった。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,095円 -26.5 円 (-2.4%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>など石油関連株が安い。2日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近4月物が前日比1.22ドル安の1バレル52.61ドルに下落。米国での在庫増で原油市場の需給の緩みが警戒された。
■アダストリア <2685> 2,825円 -62 円 (-2.2%) 本日終値
アダストリア<2685>は小動き。2日の取引終了後に発表した2月度の国内月次売上高は、既存店売上高が前年同月比0.1%増と小幅ながら5カ月連続で前年実績を上回ったが、市場の反応は限定的のようだ。前年が閏年であった反動で営業日が1日少なく、休日も1日少なかったにもかかわらず、WEB施策や端境期における品揃えの強化により、客数増を確保できたことが寄与した。アイテム別では、パンツ類、ブラウス、バッグ、春物のコートやジャケットなどが人気となり、一方、ブランド別では、スタディオクリップ、ニコアンド、ベイフロー、ジーナシス、ハレなどが好調だった。なお、16年3月からの累計では、既存店売上高は前期比2.5%増だった。
■Jエスコム <3779> 120円 +30 円 (+33.3%) ストップ高 本日終値
2日、ジェイ・エスコムホールディングス <3779> [JQ]が東京テレビランドの通信販売事業の一部を取得すると発表したことが買い材料視された。東京テレビランドが展開する「ショップ島」を含む商標などを譲り受け、通信販売事業を開始する。今回の事業買収により、今夏に延期していたライセンス商品の企画販売とオンラインショップの展開を早期に進めるのが狙い。取得価額は2.5億円。なお、譲受する事業の16年3月期の売上高は14.9億円、営業利益は6000万円だった。発表を受けて、通信販売事業の展開による業績改善に期待する買いが向かった。
■ビリングシステム <3623> 4,270円 +700 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
ビリングシステム<3623>がストップ高。同社は2日、イオンディライト<9787>と開発協力し、シンクライアント型決済リーダーソリューションを、電子マネー「WAON」に対応した飲料自動販売機に導入することを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。シンクライアント型決済は決済処理やセキュリティー主要機能をクラウドセンターに集約することで、高いセキュリティーと優れた拡張性を実現する決済方式であり、今回の協業により今後の同社の業容拡大に向けた期待が膨らんだ。
●ストップ高銘柄
GFA <8783> 420円 +80 円 (+23.5%) ストップ高 本日終値
エムビーエス <1401> 6,880円 +1,000 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
ジャパンシステム <9758> 565円 +80 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース