【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、商船三井、ハピネット
ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
ファーストリテイリング<9983>が5日続伸。2日の取引終了後に発表した2月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.2%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。春物商品の立ち上がりが好調だったことに加えて、初めてキャンペーンを実施したワイヤレスブラや、ユニクロUの販売が好調だったことなどが寄与した。なお、客数は同3.9%増と3カ月ぶりに増加に転じ、客単価は同1.2%上昇した。
■商船三井 <9104> 381円 +7 円 (+1.9%) 本日終値
商船三井<9104>、川崎汽船<9107>がいずれも4日続伸と新値圏で強調展開を続けたほか、海運株が総じて高く、業種別騰落率でも上位に食い込んだ。好調な米経済を中心に世界的な景況感の回復感が高まりつつあるなか、海運市況の上昇期待が見直し買いにつながった。そのなか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、前日2日時点で33ポイント高と続伸し、1月23日以来の900台を回復、同指数と連動性の高い海運株を刺激している形だ。
■ハピネット <7552> 1,641円 +27 円 (+1.7%) 本日終値
ハピネット<7552>、ホシデン<6804>、Hamee<3134>など任天堂<7974>と業務面で連携する銘柄群に買いが向かった。任天堂は3日、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を発売、据え置き型ゲーム機としては「Wii U」以来、約4年ぶりの発売となることでマーケットの期待も大きい。同社株は前日まで4日続落と調整を入れていたことできょうは押し目買いが優勢、これにツレ高する形で関連銘柄に物色の矛先が向いている。
■三井金属 <5706> 409円 +5 円 (+1.2%) 本日終値
三井金属<5706>が4日続伸と上値追い基調を強め、連日の新高値に買われた。同社は電子材料部門が利益を牽引しており、モバイル端末向け極薄銅箔などが業績に貢献。また亜鉛精錬も手掛けており、ここ亜鉛市況の上昇が収益に追い風となっている。17年3月期営業利益は前期比2.9倍の320億円を見込み、最終利益は前期の赤字から130億円の黒字に浮上する見通し。SMBC日興証券など大手証券が相次いで強気の投資評価を出していることも株高を後押ししている。
■ロック・フィールド <2910> 1,789円 +21 円 (+1.2%) 本日終値
ロック・フィールド<2910>は3日続伸。2日取引終了後に発表した第3四半期累計(16年5月~17年1月)連結決算が、売上高385億1400万円(前年同期比1.9%増)、営業利益24億2500万円(同25.6%増)、純利益16億7600万円(同35.7%増)と大幅増益となったことが好感された。野菜価格高騰でサラダが多くの顧客に支持され既存店売上高が堅調に推移したことに加えて、繁忙期であるクリスマスや年末年始に付加価値の高い商品を品揃えしたことなども奏功した。なお、17年4月期通期業績予想は、売上高517億7700万円(前期比3.7%増)、営業利益28億2200万円(同10.8%増)、純利益17億2100万円(同6.2%増)の従来予想を据え置いている。
■SMC <6273> 32,820円 +350 円 (+1.1%) 本日終値
SMC<6273>が戻り売りをこなして買い優勢の展開。空気圧機器で国内過半のシェアを有するトップメーカーで企業の自動化投資需要の高まりを背景に業績成長期待が高まっている。同社株は昨年12月に空売りファンドの標的になった経緯があるが、既にその時の下げは帳消しとなっている。国内外の証券会社からも同社株の目標株価を引き上げる動きが相次いでいる。直近ではSMBC日興証券が同社の投資評価を「2」から「1」に引き上げ、目標株価も3万3000円から3万6000円に変更している。半導体製造装置や携帯端末需要が堅調に推移しており、中国の自動化投資の波も追い風になるとみている。
■イマジカロボ <6879> 789円 +7 円 (+0.9%) 本日終値
イマジカ・ロボット ホールディングス<6879>が後場プラス圏に浮上。午後0時30分ごろ、子会社ピクスが開発協力会社として参加した「ニンテンドースイッチ」対応ソフト「1-2-Switch(ワンツースイッチ)」がこの日、任天堂<7974>から発売されたと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「1-2-Switch」では、新しいゲーム体験を実現するために、撮影した実写映像を、ゲームの中に組み込んでいるが、ピクスは映像に関わる企画アイデア、撮影手法、美術デザイン、CG、編集などの演出全般をまとめるパートナーとして、開発プロジェクトに参加したとしている。
■中部電力 <9502> 1,500円 +7.5 円 (+0.5%) 本日終値
中部電力<9502>が続伸。2日、静岡市葵区に安倍川水系安倍川の流水を利用した安倍川水力発電所の新設を発表したことが好材料視された。安倍川水力発電所は、発電出力7100キロワットの流れ込み式水力発電所で、19年度に工事に着手し22年度に運転を開始する予定。想定年間発電量は約3800万キロワット時で一般家庭約1万1700世帯分の年間使用電力量に相当するという。
■SCSK <9719> 4,155円 +15 円 (+0.4%) 本日終値
SCSK<9719>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付のリポートで、17年3月期営業利益予想を従来の337億円から340億円(会社計画330億円)へ引き上げたことが好感された。なお、レーティング「オーバーウエート」と目標株価5600円は継続している。基幹系システムの構築力やサービス提供型ビジネスへのシフトによる収益性向上期待を評価。また、「そろそろBSW(Basic Software)の収益モデルを実感したい」とも述べている。
株探ニュース