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【特集】鈴木英之氏【視界不良の東京市場“勝利の戦略”を聞く】(2) <相場観特集>

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

―好対照の日米株式相場、3月期末接近でどう動く?―

 米国株市場では、前週末にNYダウが約30年ぶりとなる11日連続最高値更新と上昇基調を強めているが、週明けの東京株式市場はこの流れに乗り切れない。日経平均株価が一時1万9000円台を割り込むなど下値模索の展開にあり、視界不良の相場が続いている。3月期末を目前に地合いは改善するのか。全体相場の見通しと投資戦略について、先読みに定評のある市場関係者3人に意見を聞いた。

●「商社、銀行など高配当利回り株に注目」

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

 2月の東京株式市場は、日経平均株価が狭いレンジでの値動きに終始しており、終値ベースでの高値と安値は3%程度のレンジで推移している。これは、過去20年をみても6回程度しかない低ボラティリティ相場を意味している。今月10日の日米首脳会談、そして28日に予定されているトランプ米大統領の議会演説と、ビッグイベントを控え様子見姿勢が強まった面はあるだろう。

 トランプ米大統領に対する評価が定まらないということが、相場の膠着状態を呼んだとも言えそうだ。ただ、米国ではNYダウが連日の最高値を更新するなど、日米で温度差もある。これは、日経平均株価が昨年12月にかけて月足で3連騰するなど、いち早く強含みの相場を演じた影響もあるのだろう。

 また、トランプ大統領が「国境調整税」を導入する可能性があることを懸念する見方もあるだろう。ただ、例えば米国に輸入される自動車に高い税金がかかれば、米国の自動車価格が上昇することにつながるだろう。それはトランプ氏の支持者にも打撃となるはずであり、そう極端な政策は打ち出されないと思う。

 日本企業は、足もとの為替を前提にすれば堅調な業績が見込める。こうしたなか、日経平均株価は3月いっぱいを視野に入れた場合、1万9200~2万200円程度のレンジが見込めると予想している。

 物色テーマとしては、低金利状態が続くなか年度末を控え「高配当利回り銘柄」に注目している。高配当利回りの大手商社株やメガバンクなど金融株は、再度注目されそうだ。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(すずき・ひでゆき)
早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資調査部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。

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