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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

山王 <日足> 「株探」多機能チャートより

■山王 <3441>  1,190円 (+300円、+33.7%) ストップ高

 山王 <3441> [JQ]が水素製造技術の特許取得が注目され、17日まで3日連続でストップ高、18日から値幅制限が2倍の300円となったにもかかわらず、ストップ高となった。12日、同社は東京工業大学と共同開発した「金属複合水素透過膜とその製造方法」に関する2件の特許を取得したと発表。特許を取得したのは、産業技術総合研究所と実用化に向け研究開発中である「金属複合水素透過膜」製造のための基本技術に関するもの。同技術を使った水素製造・水素精製プロセスは従来のものに比べ、効率良く安価な水素を提供することができるという。発表を受けて、自動車など 水素エネルギー関連分野での実用化による業績への寄与に期待する思惑買いが続いた。

■サイバーステップ <3810>  735円 (+100円、+15.8%) ストップ高

 サイステップ <3810> [東証M]が4日連続ストップ高で、昨年来高値を連日更新。13日後場、同社がスマートフォン向け対戦アクションゲーム「ゲットアンプド モバイル」の公式サイトを公開したことが引き続き材料視された。同タイトルは2001年に国内で配信開始したPCオンラインゲーム「ゲットアンプド」のモバイル版で、世界で累計3000万人を超える利用者に提供した実績を持つ。リリースは2017年内にする予定。また、今夏配信予定のクイズRPG「Q&Q アンサーズ」の公式サイトも併せて公開した。発表を受けて、人気ゲームのモバイル版リリースによる業績への寄与に期待する買いが続いた。

■エルテス <3967>  5,820円 (+590円、+11.3%)

 エルテス <3967> [東証M]が急伸。18日、人工知能エンジン×検知テクノロジーを用いて行動履歴分析やリスクの予兆検知を行う、AI Analyticsシリーズの第1弾として、プロジェクト稼働状況や実態の分析、可視化を目的とした「AI Operation Analytics」の提供を今月から開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「AI Operation Analytics」は、PC端末上のファイルやソフトウエア、ブラウザなどの操作ログを解析し、一人ひとりの稼働状況や稼働実態をプロジェクト単位、メンバー単位で可視化するサービス。導入することにより、スピーディーにプロジェクト原価情報やアサイン情報、稼働状況の概況を把握することが可能となり、これらの情報を分析することで、適切なメンバーのアサインや、想定していた原価を超えている場合の原因特定などに活用することができるとしている。

■メガネスーパー <3318>  94円 (+9円、+10.6%)

 メガネスーパー <3318> [JQ]が反発。ソフトバンクグループ <9984> のアスラテックは17日、18日から20日まで東京ビッグサイトで開催される「第3回ウェアラブルEXPO」でのメガネスーパーのブース展示に協力すると発表した。ブースでは、メガネスーパーが開発を進めているメガネ型ウエアラブル端末「b.g.(ビージー)」の商品プロトタイプ実機の展示や、そのソリューションに関するデモンストレーションが行われる。アスラテックは、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を遠隔操作するシステム「VRcon for Pepper(ブイアールコン・フォー・ペッパー)」とb.g.を連携させるデモンストレーションに協力する。

■テリロジー <3356>  369円 (+25円、+7.3%) 一時ストップ高

 テリロジー <3356> [JQ]が一時ストップ高まで買われた。17日の取引終了後、フィスコ <3807> [JQG]グループとセキュリティー商材の共同マーケティングで業務提携すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回の提携により、テリロジーの「Momentum」などの高度なセキュリティー商材をフィスコIRが法人向けに幅広く提案するほか、フィスコ仮想通貨取引所とセキュリティー分野で提携する。また、連結子会社のネクスグループ <6634> [JQ]とは発行済み株数の14.9%を譲渡する資本・業務提携を締結するとともに、SJI <2315> [JQ]とはブロックチェーン技術を応用した商品を共同開発するとしている。

■ヨシムラHD <2884>  2,746円 (+132円、+5.1%)

 ヨシムラ・フード・ホールディングス <2884> [東証M] が5連騰し、連日で上場来高値を更新した。13日に発表した17年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比50.5%増の4億2300万円に拡大して着地したことが引き続き材料視された。チルドシュウマイを主力とする楽陽食品の業績拡大やM&A効果で製造事業の収益が拡大したことが寄与。販売事業の伸長に加え、生産性向上による原価低減なども大幅増益に貢献した。通期計画の4億1000万円を既に3.2%上回っており、業績上振れを期待する買いが続いた。同社は昨年3月に新規上場、食品業界の中小企業のM&Aによる拡大を成長エンジンとする。

■平田機工 <6258>  6,710円 (+250円、+3.9%)

 平田機工 <6258> [JQ]が6日続伸。17日、同社が自動車関連設備の大型受注を複数獲得したと発表したことが買い材料視された。第2四半期からEVメーカーの受注が続き、電気自動車関連生産設備の累計受注額は110億円を超えた。また、第4四半期に約30億円の北米向けトランスミッション関連生産設備の受注を獲得。同案件の業績への影響は今期および来期以降に寄与するものと見込んでいる。発表を受けて、自動車関連生産設備事業の大型受注獲得による業績拡大に期待する買いが向かった。

■東芝 <6502>  288.4円 (+6.7円、+2.4%)

 東芝 <6502> が続伸。昨年末の急落を引き継ぎ、年初から300円割れ水準で売り買いを交錯させていたが、目先は買いに厚みが増してきた。日本経済新聞など複数のメディアが、同社が主力の半導体事業を分社化し、外資系企業の出資を受ける方向で交渉に入ったことを伝えている。東芝は米原発事業で巨額の損失を計上する可能性が高まっており、財務基盤の強化が必須の課題となっていることで、稼ぎ頭の半導体事業を分社化することでこれに対応する。同社は革新的な次世代メモリーである3次元NAND型フラッシュメモリーで米ウエスタンデジタルと連携して業界4極の一角を占めている。今回、このウエスタンデジタルから出資を受ける交渉に入ったことが報じられているほか、一部の投資ファンドの出資も検討されているもようで、再建に対する期待が買いを誘っている。なお、東芝は取引開始時間前に今回の報道について「(メモリー事業の分社化について検討を進めていることは事実だが)当社から公表したものではない」というコメントを発表している。

■栗本鐵工所 <5602>  2,302円 (+51円、+2.3%)

 栗本鐵工所 <5602> が5日ぶりに反発。18日、日産自動車 <7201> にフロアパネルの研究開発用試作品を納入し、炭素繊維強化樹脂(CFRP)製自動車部品の試作品提供を本格的に開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社では、16年3月からCFRPの開発拠点としてクリモトコンポジットセンターを湖東工場(滋賀県東近江市)内に開設し、熱硬化並びに熱可塑系CFRPに関する量産技術開発の拠点として、テストプラントを設置している。今回の日産自への試作品納入をきっかけに、さらに数多くのユーザーや材料メーカー、金型メーカー、各研究機関などと連携を深め、成形品販売および量産設備システムの販売につながる試作提供をさらに加速させるとしている。

■コナミホールディングス <9766>  4,535円 (+100円、+2.3%)

 コナミホールディングス <9766> が反発。18日、傘下のコナミデジタルエンタテインメントが、スマートフォンゲーム「遊戯王 デュエルリンクス」を欧州・南米・アフリカ大陸に向け配信を開始したと発表しており、ユーザー層の拡大を期待した買いが入ったようだ。「遊戯王 デュエルリンクス」は、11日にグローバル配信を開始しており、日本、北米、欧州を中心に75の国と地域、9言語で楽しまれているトレーディングカードゲームの面白さを、スマートフォン向けに最適化したゲーム。対戦(デュエル)の初心者でもチュートリアルによって気軽にゲームを始められ、オンライン対戦でいつでもどこでも友達や世界中のユーザーと自由に対戦を楽しむことができるのが特徴という。AppStore無料ランキング(ゲームカテゴリ)では、米国を始め9つの国と地域で1位を獲得しているほか、累計1300万ダウンロードを突破しており、業績への貢献が期待されている。

■トリドール <3397>  2,492円 (+53円、+2.2%)

 トリドールホールディングス <3397> が3日ぶりに反発。18日午前中に、ヘアカラー専門店「fufu」を運営するFast Beauty(東京都渋谷区)と資本・業務提携を行うと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。今回の資本・業務提携は、100%子会社「SONOKO」を通じて行われ、今後増加するアクティブシニア層へのリーチ強化や、「SONOKO」の事業強化を目的としたもの。「fufu」と「SONOKO」とは顧客層が近いこともあり、今回の提携により「SONOKO」事業が大きく伸長することが期待できる一方、トリドールHDグループが持つ店舗開発力や出店のノウハウを生かすことで、これまで以上に高速で「fufu」を多店舗展開することが可能になると見込んでいる。

■GMOインターネット <9449>  1,574円 (+33円、+2.1%)

 GMOインターネット <9449> が反発。同社は17日に、仮想通貨の交換および取引事業に参入することを決めたと発表。今後の事業展開などが期待されたようだ。同社は昨年10月11日に、準備会社として「GMO Wallet」を設立。GMOウォレットは、グループがネット証券事業やセキュリティー事業で培ってきたノウハウを生かし、安心かつ確実な仮想通貨の取引環境を提供するとともに、グループ各社との連携を進め、リーズナブルで利便性の高いサービスの開発、提供に向けて準備を進めるとしている。

■日本特殊陶業 <5334>  2,465円 (+47円、+1.9%)

 日本特殊陶業 <5334> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を1550円から2600円へ引き上げたことが好材料視された。為替前提を1ドル=115円などに変更し、17年3月期の営業利益予想を360億円から560億円へ、18年3月期を同360億円から680億円へ引き上げたことが要因。ただ、一段の円安シナリオを描かない限り、株価の上値は重いと見ているという。

■ユニプレス <5949>  2,277円 (+36円、+1.6%)

 ユニプレス <5949> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を2200円から2600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。12月以降の為替前提を1ドル=115円などに変更したことに加えて、振れの大きかった米州も収益は順調に改善基調にあるとして、17年3月期の営業利益予想を195億円から210億円へ、18年3月期を同215億円から230億円へ上方修正したことが要因。ただ、不透明感の残る中国やメキシコへの売上依存度の高さから、当面の株価の上値は重いとみているという。

■イオンファンタジー <4343>  3,335円 (+50円、+1.5%)

 イオンファンタジー <4343> が反発。17日、同社が月次業績を発表。12月の既存店売上高が前年同月比9.7%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが買い材料視された。商品売上が19.0%増と好調だったほか、遊戯施設売上が9.7%増、遊戯器械売上は7.5%増だった。また、曜日調整後の既存店前年比は昨年3月以降10ヵ月連続で前年を上回っている。

■GMO-PG <3769>  5,390円 (+70円、+1.3%)

 GMOペイメントゲートウェイ <3769> が大幅続伸。同社は17日、Inagora(インアゴーラ、東京都港区)が運営する中国向け越境ECプラットフォーム「ワンドウプラットフォーム」の取り扱いを開始したことを明らかにした。ワンドウプラットフォームは、日本のEC事業者と中国の消費者を結ぶBtoBtoCの越境ECプラットフォーム。ワンドウプラットフォームに登録された商品は、インアゴーラが運営するショッピングアプリ「ワンドウ」をはじめ、中国大手ECサイトの「淘宝」や「京東」などの提供するショッピングアプリを通じて中国消費者に販売される。

■安川電機 <6506>  1,905円 (+23円、+1.2%)

 安川電機 <6506> が反発。18日、中国生産子会社の安川電機(瀋陽)に第3工場を新設すると発表しており、増産効果による業績への寄与を期待した買いが入ったようだ。中国市場でのサーボモーターやサーボアンプの需要増に対応するのが狙いで、延べ床面積1万4000平方メートルの建物で、18年春の稼働開始を予定しているという。

■UTグループ <2146>  957円 (+11円、+1.2%)

 UTグループ <2146> [JQ]が反発。17日の取引終了後、派遣先企業で即戦力となるエンジニアを育成し、社員のキャリア形成を支援するための施設として「UT Advanced Career Center」(UTACC)を東京都品川区東五反田に開設したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。UTACCは、エンジニア未経験の製造現場で働く社員や、エンジニアを志望する求職者、さらに新たなスキルの習得やライセンスを取得したい意欲を持った社員に対して、実践的な職業訓練の場を提供することでキャリア形成をより一層推進し、派遣先企業へ即戦力となりうるエンジニア人材を提供することが目的。特に設計・開発エンジニア、システムエンジニア、建設エンジニアなどの人材育成を図る予定で、人材確保に貢献するとの見方が強まったようだ。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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