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【特集】「快進撃AbemaTV、マスメディア目指すその戦略とは?」サイバーエージェント・小池政秀常務に聞く!<直撃Q&A>(その2)

小池政秀氏(サイバーエージェント 常務取締役)
(その1)から続く。

Q4 当面、注力することは何ですか。また、具体的な目標は?

小池 ひとつには、オリジナルコンテンツからヒットを出したいと思います。AbemaTVでしか見られない番組をヒットさせたいですね。また、もうひとつとしては、毎日見に来てもらえるような視聴習慣をつけてもらうためにも、ニュース番組などでよりフレキシブルな編成を心掛けたいと思います。

 具体的な目標としてWAU(週間当たり視聴者数)の1000万を数年で実現できればと考えています。AbemaTVはマスメディアを目指しています。現在のWAUは300万程度ですが、これを1000万程度にすれば、マスメディアと呼んでもいいのかなと思います。またそれが収益化にもつながっていくと考えています。当面は、メディアのサイズアップとグロースを優先して取り組んでいく予定です。メディアサイズが伸びれば、投資の回収もある程度見えてくると思います。

Q5 現在の広告販売の状況はいかがですか?

小池 今年7月から広告販売を本格的に開始し、順調に伸びています。現在、ナショナルクライアントを含め70社以上から出稿していただいております。日本経済を牽引するような大手企業の広告のネットに対する予算配分はこの十年、数%前後にとどまっています。大手企業にとってブランド価値を上げることがすごく大事なのですが、これまで大企業が安心して広告を出せ、ブランド価値を向上させることができるような、インターネット上のメディアは多くはなかったと思います。そんななか、AbemaTVはテレビに広告を出しているようなクライアントから、安心して広告を出していただける場所として期待してもらえる段階になりつつあるのかなと感じています。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(こいけ・まさひで)
サイバーエージェント 常務取締役。1975年静岡県下田市生まれ。萩島商事株式会社(現、アイア株式会社)、リンクメディアを経て、2001年にサイバーエージェント入社。以来、メディア事業の立ち上げに継続的に関わり、07年にAmeba事業本部ゼネラルマネジャー、11年には株式会社AMoAd代表取締役就任。12年に同社取締役、14年から常務取締役就任。株式会社AbemaTVの取締役も務める。

■ AbemaTV
 サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で展開する「インターネットテレビ局」。16年4月11日に本開局し、オリジナルの生放送コンテンツやニュース、ドラマなど約30チャンネルを全て無料で提供。本開局後に放送した累計番組数は10万を超え、11月2日時点でアプリのダウンロード数は1000万を突破している。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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