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【特集】「米FOMC1年ぶり利上げ、世界経済への影響は?」第一生命経研・藤代宏一氏に聞く!<直撃Q&A>

藤代宏一氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)
 市場の注目を集めた14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米政策金利は0.25%引き上げられ0.5~0.75%となった。また、FOMCメンバーによる政策金利見通しでは17年の利上げは従来の2回から3回に上方修正された。この発表を受け、ドルは1ドル=117円台に急伸したが、 NYダウは反落した。今回のFOMCの決定が世界の金融市場に及ぼす影響について、第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストに聞いた。

Q1 FOMCでは1年ぶりの利上げとなり、17年の利上げ見通しは3回に上方修正されました。今回の動きをどう見ていますか?

藤代 17年の利上げ見通しが3回となったが、この結果に対しては「意外にタカ派」という印象を受けている。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の中枢メンバーのイエレン議長などの認識には大きな変化はないと思う。実際に利上げに踏み切れるのは、1~2回ではないか。利上げがあるとすれば、まず来年3月、それがなければ6月といった格好だと予想している。

Q2 1年前の米利上げが今年1月の中国株安を誘発したとの見方もあります。米国や日本、それに新興国経済などへの影響はいかがですか?

藤代 昨年12月の米国の利上げの影響は、欧州中央銀行(ECB)や日銀の追加緩和で薄まった面がある。しかし、いまは米国の利上げが金利にダイレクトに影響する状態にある。米利上げは、新興国の経済や原油などエネルギー価格、それに米国の製造業やエネルギー産業などに影響を及ぼす。もし、米国が3回の利上げに踏み切れば、実体経済へのブレーキが効き過ぎる状態となり、世界経済にネガティブな影響も予想される。新興国にも、利上げを強いられることで景気が下振れするところが出てくることがあるかもしれない。

Q3 今後のNYダウや日経平均株価の動きはどう予想しますか?

藤代 NYダウは大分いいところを出したように思える。17年を見た場合、NYダウの上は2万500ドル前後で下は1万7000ドル前後とみている。日経平均は、NYダウに比べアップサイドが見込め、高値は2万2000円、安値は1万6000円といった水準を予想している。為替は1ドル=110~120円のレンジだが、110円割れの円高も予想される。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(ふじしろ・こういち)
第一生命経済研究所経済調査部・主任エコノミスト。担当は金融市場全般。2005年4月、第一生命保険入社。08年、みずほ証券出向。10年4月第一生命経済研究所出向、同年7月内閣府経済財政分析担当へ2年間出向。12年7月副主任エコノミストを経て、15年4月より現職。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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