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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):NTT、第一三共、スクリン

NTT <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本電信電話 <9432>  4,875円  +170 円 (+3.6%)  本日終値
 12日、NTT <9432> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.62%にあたる3300万株(金額で1500億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月13日から17年6月30日まで。

■第一三共 <4568>  2,500円  +84 円 (+3.5%)  本日終値
 第一三共<4568>が4日続伸。同社はきょう、がん領域で米ダーウィンヘルスと研究開発提携したことを明らかにした。米ダーウィンヘルスは、膨大な患者のがん細胞情報の解析結果を使って、各種薬剤に対するバイオマーカーおよび適応がん種を予測する新規技術を持つ企業。第一三共は保有するがん領域の研究開発パイプラインの各化合物をこの技術で解析することにより、新規のバイオマーカー、標的適応がん種および他剤との併用効果などを効率的かつ高い精度で予測することが可能になるという。

■スクリン <7735>  6,700円  +220 円 (+3.4%)  本日終値
 SCREENホールディングス<7735>が4連騰。半導体製造装置関連は目先上昇一服局面にあるが、そのなかで同社株は強さが光る。立体方向に積層化されたチップを搭載する革新的な半導体メモリーである3次元NAND関連の需要を取り込み、同社の得意分野であるウエハー洗浄装置が好調。17年3月期は営業利益段階で前期比23%増の290億円を見込む。PER13倍は割安感があるうえ、今期配当は70円を計画(株式併合後換算で前期比実質2円増配)していることも注目を集めている。

■五洋建設 <1893>  589円  +19 円 (+3.3%)  本日終値
 五洋建設<1893>が上値追い態勢。25日移動平均線は下向きながら、12月相場での物色人気再燃で5日移動平均線が急浮上、ゴールデンクロスを示現し底入れ反転トレンド初動を明示している。17年3月期第2四半期累計の営業利益は計画を大きく上回り、前年同期比38%増の116億7000万円を稼ぎ出した。これは「設計変更工事の対価を取り込んだことが要因だが、計画比で18億円も上乗せされており、通期215億円の計画は超過する可能性が高い」(中堅証券)という。来期の業績も好調持続が見込まれており、ここにきて改めて買い直す動きが出ている。

■花王 <4452>  5,527円  +174 円 (+3.3%)  本日終値
 12日、花王 <4452> が2030年までの目標と、通過点の2020年12月期を最終年度とする中長期経営計画を策定したことが買い材料視された。2030年までに売上高2.5兆円、営業利益率17%、ROE20%を超える高収益グローバル消費材企業となることを目指す。その過程として、2020年12月期に最高益更新の継続、営業利益率15%を目標に掲げた。紙おむつ「メリーズ」、衣料用洗剤「アタック」、スキンケア「ビオレ」を売上高1000億円ブランドに育成していく。また、株主還元面でも2016年12月期まで27期続けている増配を継続する方針を示した。

■HUG <3676>  1,559円  +44 円 (+2.9%)  本日終値
 ハーツユナイテッドグループ<3676>が高い。午後0時30分ごろ、子会社デジタルハーツが、資産運用サービスサイトのデバッグ案件を受注したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。資産運用サービスは、投資支援システムである「ロボアドバイザー」を活用することで、最適なポートフォリオの構築・株式売買・運用等の資産運用をすべて自動化できるサービス。デジタルハーツは同案件において、動作検証や多様なデバイスを用いた多端末検証などを実施し、今後これらの実績をもとに、金融業界をはじめ、ITの活用が加速するさまざまな業界でさらなる案件の獲得を図るという。

■エボラブルアジア <6191>  2,056円  +57 円 (+2.9%)  本日終値
 エボラブルアジア<6191>が4日続伸。同社はアジアでネット販売に特化した旅行ビジネスを手掛けるが、足もと好調な需要を確保している。12日取引終了後に発表した11月度の取扱高は24億5935万円で前年同月比27%増と大幅な伸びを確保した。また同月の直販取扱高は75%増と急拡大しており、これを評価する買いが下値を支えている。

■SCSK <9719>  3,920円  +105 円 (+2.8%)  本日終値
 SCSK<9719>が反発。この日、同社の学術文教ソリューションの一つで次世代教育プラットフォームである学務情報システム「DreamCampusシリーズ」を金沢大学が採用したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「DreamCampusシリーズ」は、全国約60大学への導入実績がある。今回の金沢大学による採用は、4学期制に対応し、将来のn学期制に対応可能であることや、2言語化に対応し、将来、多言語に対応可能であること、発生源入力が徹底されたペーパーレスおよびワークフローの運用、さらに乱立しているシステムの統合と、金沢大学のオンラインネットワークシステム「アカンサスポータル」との連携などが評価されたという。なお、運用開始は来年8月を予定している。

■ラクス <3923>  1,359円  +35 円 (+2.6%)  本日終値
 ラクス<3923>が続伸。12日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高が、前年同月比23.0増の4億2100万円と20カ月連続で前年を上回ったことが好感されている。主力の「メールディーラー」売上高が前年同月比15.0%増と引き続き堅調に推移していることに加えて、次期主力製品の「楽楽精算」が同60.3%増と高い伸びを維持していることが売り上げを牽引した。

■アステラス製薬 <4503>  1,602円  +40.5 円 (+2.6%)  本日終値
 アステラス製薬<4503>が3連騰。12日の取引終了後、独グルネンタール社との間で、欧州、中東、アフリカにおける局所パッチ剤「Qutenza」の商業化に関する独占的な権利を譲渡することで契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「Qutenza」は、高濃度カプサイシンを主成分とし、成人における末梢神経障害性疼痛を適応症とする局所パッチ剤。今回の契約により、全28カ国の欧州連合加盟国とスイス、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、東欧、中東およびアフリカ諸国において「Qutenza」の商業化のすべての権利をグルネンタール社に譲渡するプロセスが開始され、18年には譲渡を完了する予定という。なお、同件による17年3月期業績への影響は織り込み済みとしている。

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