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【市況】【↑】日経平均 大引け| 5連騰・1万9000円台回復、欧米株高や円安でリスク選好強まる (12月12日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19183.82
高値  19280.93(09:47)
安値  19054.00(12:39)
大引け 19155.03(前日比 +158.66 、 +0.84% )

売買高  29億5550万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆3314億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は5日続伸・1万9000円台回復
 2.米株市場は主要指数いずれも最高値更新でリスク選好強まる
 3.1ドル=115円台の円安も主力株は利食いが出て伸び悩む
 4.一方で森永乳、キッコーマンなど食品株にリターンリバーサルの買い
 5.売買代金は3日連続で3兆円超えと活況な商いが続く

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは142ドル高と5日連続で最高値更新。原油先物相場の上昇や、トランプ次期米大統領が掲げる経済政策への期待感が強く買い優勢が続いた。

 週明けの東京市場では終始買い優勢の展開となり、日経平均株価は1万9000円台を今年初めて終値で回復した。ただ、朝高後は売り圧力も顕在化して伸び悩んだ。

 12日の東京市場は、前週末の欧米株市場が堅調だったほか、為替の円安進行や原油市況の上昇がリスクを取る動きを助長した。米国株市場ではNYダウなど主要指数が最高値圏を走っており、現地14日の米連邦公開市場員会(FOMC)の利上げも事前に織り込んでいる状況で先高期待が強い。水準的に出遅れる東京市場は依然として上値余地が意識されている。一方で、急ピッチの上昇を続ける日経平均には目先的には反動安懸念もくすぶる。前週末時点で東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は140%を超える過熱ゾーンにあることから、利益確定売りの動きも観測され、日経平均は朝方に大きく上昇した後は、やや上値の重い展開となった。なお、東証1部の売買代金は3兆円を3営業日連続で超過する活況相場となった。

 個別では、任天堂<7974>がしっかり。NTT<9432>が買われ、JT<2914>も堅調。日本通信<9424>が大商いで急伸、gumi<3903>も一時ストップ高となるなど物色人気となった。森永乳業<2264>、キッコーマン<2801>なども大きく上昇した。GMOペイメントゲートウェイ<3769>が大幅高となったほか、安永<7271>が切り返し、MonotaRO<3064>も上値追い態勢に。
 半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが上昇一服、東芝<6502>も利益確定売りに押された。三菱商事<8058>も軟調。コマツ<6301>が利食われ、SMC<6273>は大きく下値模索の展開に。SUMCO<3436>が値を下げ、シチズン時計<7762>も下落した。日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株の下げも目立った。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、テルモ <4543> 、ダイキン <6367> 、京セラ <6971> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約76円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、東エレク <8035> 、ソフトバンク <9984> 、コマツ <6301> 、エーザイ <4523> 。押し下げ効果は約28円。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)食料品、(2)水産・農林業、(3)サービス業、(4)小売業、(5)医薬品。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)証券商品先物、(3)鉄鋼、(4)銀行業、(5)金属製品。

■個別材料株

△JBR <2453>
 4.6%を上限に自社株買いを実施。
△味の素 <2802>
 核酸医薬品の開発・製造受託のジーンデザインを子会社化。
△神戸物産 <3038>
 インサイダー容疑の関係者を不起訴。
△モルフォ <3653> [東証M]
 今期経常は26%増で2期ぶり最高益更新。
△gumi <3903>
 上期経常は黒字浮上で上振れ着地。
△牧野フ <6135>
 三菱UFJ証が投資判断をオーバーウエートに格上げ。
△日進工具 <6157>
 1→2の株主分割と優待新設を発表。
△インスペック <6656> [東証M]
 上期経常は赤字縮小で上振れ着地。
△日本通信 <9424>
 「総務省がソフトバンクに接続協議再開命令の方針」と報道。
△丹青社 <9743>
 今期経常を14%上方修正、配当も2円増額。

▲エイチーム <3662>
 8-10月期(1Q)経常は41%減益。
▲ベイカレント <6532> [東証M]
 今期税引き前を一転19%減益に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)日本通信 <9424> 、(2)オルトP <3672> 、(3)神戸物産 <3038> 、(4)gumi <3903> 、(5)カナモト <9678> 、(6)東海運 <9380> 、(7)森永乳 <2264> 、(8)丹青社 <9743> 、(9)デザインワン <6048> 、(10)JBR <2453> 。

 値下がり率上位10傑は(1)クボテック <7709> 、(2)ダイジェト <6138> 、(3)エイチーム <3662> 、(4)ユナイテド海 <9110> 、(5)アーク <7873> 、(6)ソフバンテク <4726> 、(7)藍沢 <8708> 、(8)セントケア <2374> 、(9)水戸 <8622> 、(10)ディーエヌエ <2432> 。


【大引け】

 日経平均は前日比158.66円(0.84%)高の1万9155.03円。TOPIXは前日比6.07(0.40%)高の1531.43。出来高は概算で29億5550万株。値上がり銘柄数は1119、値下がり銘柄数は773となった。日経ジャスダック平均は2669.62円(6.25円高)。

[2016年12月12日]

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