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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):カナモト、森永乳、牧野フ

カナモト <日足> 「株探」多機能チャートより
■カナモト <9678>  2,858円  +288 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 カナモト<9678>が5連騰。同社は9日取引終了後に、17年10月期通期の連結業績予想を発表。経常利益を155億8000万円(前期比8.2%増)と見込んでいるほか、年間配当を前期から5円増額の50円とする方針を示したことが好感されているようだ。売上高予想は1530億円(同5.6%増)。北海道の新幹線延伸工事や豪雨災害の復旧・復興工事、東北地方の震災復興工事、東京五輪に向けたインフラ関連工事、その他民間の首都圏再開発プロジェクトなどから建設機械のレンタル需要は底堅く推移するとみている。

■森永乳業 <2264>  783円  +57 円 (+7.9%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 森永乳業<2264>が急伸。相場全般はここまでトランプ相場に乗って上昇をみせてきた主力株の買いが一服、きょうは食品セクターを筆頭に水産、電力などのディフェンシブ銘柄のパフォーマンスが目立つ展開となっている。市場では「最小分散投資の反動でディフェンシブ銘柄は足もと相対的な出遅れ感が強まっており、リターンリバーサルの対象となった。きょうは味の素<2802>やキリンホールディングス<2503>などにも大口の買いが入っており、上昇相場の過程で食品株はポートフォリオのバランス調整の買いが反映されている」(国内ネット証券)という。なお、森永乳業は東海東京調査センターが9日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」継続で目標株価1110円に設定していることも、個別に好感されているもようだ。

■丹青社 <9743>  821円  +59 円 (+7.7%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 9日、丹青社 <9743> が17年1月期の連結経常利益を従来予想の34.8億円→39.5億円に13.5%上方修正。増益率が5.4%増→19.6%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。堅調な設備投資需要を背景に、アパレル店や飲食店向けディスプレー工事の受注が想定より伸びる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の20円→22円に増額修正したことも支援材料となった。

■ストライク <6196>  6,600円  +430 円 (+7.0%) 一時ストップ高   本日終値
 9日、東証が12日売買分からストライク <6196> [東証M]に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。

■GMO-PG <3769>  4,165円  +235 円 (+6.0%)  本日終値
 GMOペイメントゲートウェイ<3769>が大幅高。前週末ザラ場に年初来安値を更新していたが、目先売り物が枯れ、値ごろ感からリバウンド狙いの買いが流入。前週後半からは売買高も増勢顕著で、機関投資家とみられる大口の悪目買いも観測される。電子商取引市場が急拡大するなか、同社が主力とするカード決済代行事業の商機が膨らんでいる。市場では大手銀行との連携や地銀との取り組みに将来性を指摘する声もあるようだ。また、国税庁には来年1月から開始する「インターネットを利用した国税のクレジットカード納付」において同社のサービスを提供するなど同分野での実績の高さを証明している。海外展開にも余念がなく、決済関連企業への資本投下で市場を開拓。11月下旬には三菱UFJモルガン・スタンレー証券が同社株のレーティングを「オーバーウエート」目標株価8800円で継続フォローしており、水準訂正余地の大きさも意識される。

■アウトソーシング <2427>  3,475円  +175 円 (+5.3%)  本日終値
 アウトソーシング<2427>が11月以降一貫した調整局面にあったが、目先売り物が一巡しリバウンドに転じている。企業の人材需要は一段と旺盛で求人倍率は10月時点で1.40倍と25年ぶりの高水準にある。年末に向けて、業種を問わず人材ニーズは増大する傾向があることから11月、12月も高原状態が続いている公算が大きい。同社はIT業界や自動車業界向け製造ラインへの人材派遣を主力に展開、技術系の外部委託需要も取り込んでいるが、市場ではM&A戦略による事業領域拡大を評価する声が強い。機関投資家の買いも観測されるなか、調整一服を経て再浮上に転じる可能性も指摘されている。

■JIA <7172>  3,525円  +165 円 (+4.9%)  本日終値
 ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>が5連騰。東海東京調査センターが9日付で、レーティングを新規に「アウトパフォーム」とし、目標株価を5100円に設定したことが好材料視されている。同社は、航空機リースなどを中心とした事業投資商品の組成・販売、退役航空機の再利用(解体後の部品売却など)事業などを展開しているが、同センターではこれらの事業を軸とした高成長継続を予想。16年12月期の経常利益を前期比89%増の23億9000万円(会社予想22億3200万円)、17年12月期を同64%増の39億3000万円と見込んでいる。

■牧野フライス製作所 <6135>  987円  +46 円 (+4.9%)  本日終値
 牧野フライス製作所<6135>が急伸、年初来高値を更新した。9日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」へ、目標株価を630円から1200円へ引き上げた。為替前提を円安方向に修正し、IT、航空機向けに対し出遅れていたエンジン加工などの自動車向け受注が、環境規制強化などを背景に、今下期以降、回復に向かうと想定。これにより17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の70億円(前期144億6500万円)に対して従来予想の90億円から92億円へ、18年3月期は89億円から128億円へ引き上げている。

■テルモ <4543>  4,125円  +185 円 (+4.7%)  本日終値
 テルモ<4543>が大幅高。同社はきょう後場寄り直後に、17年4月からの5年間を対象とする中長期成長戦略を策定したと発表。経営目標(想定為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=115円)として、売上高は1ケタ後半の成長、調整後営業利益(買収に伴い生じた無形資産償却や一時費用などを除いた営業利益)は2ケタ成長を掲げている。グローバル面では、カテーテルや脳血管、ドラッグ&デバイス(薬と医療機器を組み合わせて付加価値を高める領域)、血液治療などの成長する領域、競争力のある分野に注力。国内面では、幅広い製品構成や医療現場との広い接点および確立した流通網などを生かして総合力を発揮していく。また、グローバルに展開するイノベーション拠点やコーティング・微細加工に代表される幅広いコア技術を生かして、自社開発とオープンイノベーションの両輪で、社会的インパクトの大きい未来医療の開発を進めるとしている。

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