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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ニチユ三菱、SUMCO、ファストリ

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ニチユ三菱 <7105>  859円  +72 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 ニチユ三菱フォークリフト <7105> が急反発し年初来高値を更新した。8日、2021年3月期を最終年度とする新中期経営計画を発表したことが買い材料視された。17年10月のユニキャリアとの経営統合による事業規模の拡大とシナジー創出を踏まえ、中期計画を新たに策定した。既存事業を軸に、統合開発による製品力強化や競争力のある製品補完などの相乗効果を見込むほか、新規事業への進出により、売上高4600億円(17年3月期計画は4200億円)を目指す。発表を受けて、ユニキャリアとの統合効果による業績拡大に期待する買いが向かった。

■三益半導体工業 <8155>  1,640円  +110 円 (+7.2%)  本日終値
 三益半導体工業<8155>が4連騰、連日の年初来高値更新となった。同社株は発行株数3500万株強でそのうち39%を信越化学工業<4063>が保有し、浮動株比率が10%を切るなど品薄感が強い。親会社の信越化は半導体ウエハーの伸びが全体収益を支えている状況で株価も大きく居どころを変えており、つれてウエハーの受託加工や再生事業などを手掛ける同社株の収益機会も拡大している。特に3次元NAND型メモリー特需が追い風となり17年5月期営業利益35億円(前期比1%増益)は増額修正の可能性が高いとみられている。

■SUMCO <3436>  1,607円  +90 円 (+5.9%)  本日終値
 SUMCO<3436>が5連騰となったほか、東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、トレックス・セミコンダクター<6616>など半導体関連株に高いものが目立つ。ソフトバンクグループ<9984>の英アーム買収が物語るように、半導体業界は中長期的に構造的な需要拡大局面にある。微細化投資の進展に加え、積層化によって大容量・高速化に対応する3次元NAND型メモリーの出現で関連企業の収益機会が大きく広がる方向にある。ここ機関投資家の継続的な買いが底上げの動きにつながっている。

■JCRファーマ <4552>  2,607円  +143 円 (+5.8%)  本日終値
 JCRファーマ<4552>が反発。同社はこの日、午前9時に今年8月に製造販売承認を取得した、主力製品である遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」の液状製剤「グロウジェクト皮下注6ミリグラムと12ミリグラム」が薬価基準に収載されたことを発表した。液状製剤の発売により、従来の凍結乾燥製剤で必要であった溶解の手間が省けることから、患者のコンプライアンスが向上、「グロウジェクト」のさらなる利用拡大が期待される。

■コナミホールディングス <9766>  4,010円  +205 円 (+5.4%)  本日終値
 8日、コナミホールディングス <9766> がモバイルゲーム「遊戯王 デュエルリンクス」を17年1月中旬に世界配信すると発表したことが買い材料視された。「遊戯王 デュエルリンクス」は、日本や欧米を中心に楽しまれているアニメ「遊☆戯☆王」を題材としたトレーディングカードゲームのスマートフォン向けタイトル。日本では11月17日から配信しており、配信2週間後で約500万ダウンロードを達成している。発表を受けて、「遊戯王 デュエルリンクス」の世界配信による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■出光興産 <5019>  3,130円  +158 円 (+5.3%)  本日終値
 出光興産<5019>が4日続伸、連日の年初来高値更新となった。8日の取引終了後、韓国における100%子会社の出光電子材料韓国(京畿道坡州市)の有機EL材料製造装置の生産能力を増強するとともに、評価装置を増設すると発表しており、有機EL事業の拡大を期待した買いが入っている。今回の生産能力増強は、近年、スマートフォンや大型テレビなどへの有機ELディスプレー採用が進んでおり、また今後、車載ディスプレーなどへさらなる普及が想定されることから、これに伴う有機EL材料の需要拡大に対応するのが狙い。これにより、生産能力を現在の年5トンから8トンに引き上げるとしており、御前崎製造所(静岡県御前崎市)と合わせてグループ全体の製造能力は年7トンから10トンとなる。なお、生産能力増強に合わせて、評価装置の増設も実施する。

■デジタルアーツ <2326>  2,434円  +114 円 (+4.9%)  本日終値
 9日午前、デジアーツ <2326> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.08%にあたる15万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月12日から28日まで。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,248円  +49.5 円 (+4.1%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連やJXホールディングス<5020>、昭和シェル石油<5002>などの石油株が総じて上昇、ドバイ原油価格と連動するNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>も買われた。前日のWTI原油先物価格は3日ぶりに急反発、1ドル7セント高の1バレル=50ドル84セントと50ドル台を再び回復した。前日の米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が買われており、この流れを受けて東京市場でも原油市況高がメリットとなる銘柄に買いが集まっている。

■ファーストリテイリング <9983>  42,590円  +1,490 円 (+3.6%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が4連騰し、年初来高値を更新。8日に、ユニクロ史上最も暖かい機能性インナー「ヒートテックウルトラウォーム(超極暖)」を19日から国内のユニクロ店舗やオンラインストアで発売すると発表しており、新商品による業績押し上げ効果を期待した買いが入っている。「ヒートテックウルトラウォーム(超極暖)」は、寒さの厳しい極寒環境に住んでいる人や氷点下に近い場所で長時間作業する人などのために開発した、ユニクロ史上最も暖かいヒートテック。「ウルトラウォーム」の登場により、あらゆるシーンに応じて最適なヒートテックが選べるようになるとしている。

■カプコン <9697>  2,529円  +60 円 (+2.4%)  本日終値
 カプコン<9697>が続伸。8日、ニンテンドー3DSシリーズ向けに新作ゲーム「めがみめぐり」を発売・配信開始したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。同ゲームは、交通系ICカードに宿ったツクモガミの「ツクモ」との、新感覚のおしゃべりコミュニケーションゲーム。ニンテンドー3DSシリーズ史上初めてとなる、日本の交通系ICカードと連動した遊びを楽しむことができるのが特徴で、交通系ICカードを読み取らせると、乗車履歴や買い物の情報によってツクモとの会話が発生したり、アイテムを入手できたりするという。

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