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【市況】【↑】日経平均 大引け| 一時1万9000円回復・今年最高値、欧米株高と円安で買い拍車 (12月9日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  18839.98
高値  19042.48(14:59)
安値  18821.41(09:02)
大引け 18996.37(前日比 +230.90 、 +1.23% )

売買高  31億3196万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆9249億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は一時1万9000円を回復、今年最高値に
 2.欧米株高と円安基調で買い拍車
 3.資源関連株や海運株が買われた
 4.メガバンクなど金融株の上値追いも続く
 5.売買代金は3.9兆円に膨らむ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは65ドル高と4日連続で最高値更新。トランプ次期政権の政策期待に加え、ECBが量的金融緩和策の延長を決めたことで買いが優勢となった。

 東京市場では、欧米株高を受けて終始買い優勢の展開。日経平均株価は一時1万9000円を上回る場面もあったものの、引け間際に売りが膨らみ、終値は1万9000円にわずかに届かなかった。日経平均はザラバベースでも今年の最高値を更新した。

 9日の東京市場は、上値追い基調を継続する欧米株市場を引き継いで終始買い優勢の展開。トランプ次期政権の政策への期待から欧米株高が続く中、欧州中央銀行(ECB)理事会が資産買い入れ額を減額したものの、量的金融緩和の9ヵ月間の期間延長を決めたことで市場に買い安心感をもたらした。外国為替市場では1ドル=114円台前半まで円安が進行していることも追い風となった。日経平均は後場に入って騰勢を強め、心理的フシ目である1万9000円を一時上回る場面もあった。ただ、週末とあって引け間際に利益確定売りや持ち高整理売りが膨らみ、終値は1万9000円にわずかに届かなかった。東証1部の売買代金は3兆9249億円に膨らみ、米大統領選の結果が判明して急落した11月9日以来の高水準となった。

 個別では任天堂<7974>が商いを集め大幅高。ファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>も買われた。富士石油<5017>、石油資源開発<1662>など資源関連株が上昇、コナミホールディングス<9766>、野村ホールディングス<8604>、エーザイ<4523>も堅調な推移となった。SUMCO<3436>が物色人気を集め、三益半導体工業<8155>、山一電機<6941>など半導体関連の中小型株も値を飛ばした。
 半面、東京電力ホールディングス<9501>、コマツ<6301>が軟調、三井不動産<8801>も冴えない。テクノスジャパン<3666>、JVCケンウッド<6632>などZMP関連株は大きく下げた。日本アジア投資<8518>、安永<7271>も売られた。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、エーザイ <4523> 、ファナック <6954> 、コナミ <9766> 、東エレク <8035> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約114円。うち57円はファストリ1銘柄によるもの。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はユニファミマ <8028> 、ヤマハ発 <7272> 、住友不 <8830> 、クボタ <6326> 、コマツ <6301> 。押し下げ効果は約6円。

 東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は機械、電気・ガス業のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)証券商品先物、(4)海運業、(5)陸運業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)水産・農林業、(2)ガラス土石製品、(3)食料品、(4)不動産業、(5)建設業。

■個別材料株

△国際石開帝石 <1605>
 原油市況の急反発追い風。
△デジアーツ <2326>
 1.08%を上限に自社株買いを実施。
△コーセーRE <3246> [東証2]
 今期最高益予想を23%上乗せ、株式分割を実施。
△JCRファーマ <4552>
 「グロウジェクト」の液状製剤が薬価基準に収載。
△アンジェス MG <4563> [東証M]
 DNAワクチン分野で米バイカル社と戦略的事業提携。
△ユビテック <6662> [JQ]
 オリックス自動車の高齢者運転見守りシステムに技術協力。
△ニチユ三菱 <7105>
 売上高4600億円を目標とする新中期計画を策定。
△スバル <9632>
 今期経常を11%上方修正、配当も5.5円増額。
△コナミ <9766>
 「遊戯王 デュエルリンクス」を来年1月に世界配信。
△ファストリ <9983>
 ユニクロ史上最も暖かいヒートテック発売。

▲FVC <8462> [JQ]、ジャフコ <8595>
 ZMPがマザーズの上場延期で失望売り。
▲シーイーシー <9692>
 2-10月期(3Q累計)経常は6%減益。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ダイジェト <6138> 、(2)クボテック <7709> 、(3)オルトP <3672> 、(4)キムラタン <8107> 、(5)アーク <7873> 、(6)エーザイ <4523> 、(7)ニチユ三菱 <7105> 、(8)富士石油 <5017> 、(9)トクヤマ <4043> 、(10)スバル <9632> 。

 値下がり率上位10傑は(1)安永 <7271> 、(2)アジア投資 <8518> 、(3)太平発 <8835> 、(4)テクノスJ <3666> 、(5)マネパG <8732> 、(6)シーイーシー <9692> 、(7)アドソル日進 <3837> 、(8)JVCケンウ <6632> 、(9)日東網 <3524> 、(10)マクニカ富士 <3132> 。


【大引け】

 日経平均は前日比230.90円(1.23%)高の1万8996.37円。TOPIXは前日比12.67(0.84%)高の1525.36。出来高は概算で31億3196万株。値上がり銘柄数は1250、値下がり銘柄数は606となった。日経ジャスダック平均は2663.37円(3.88円安)。

[2016年12月9日]

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