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【市況】日経平均は大幅続伸、イタリア警戒もインデックス買いでじりじり上昇/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は大幅に続伸。413.90円高の18722.38円(出来高概算14億3000万株)で前場の取引を終えた。OPEC(石油輸出国機構)総会での減産合意を受けて原油相場が大幅上昇したほか、外国為替市場で円相場が1ドル114円台の円安が好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の18615円となるなか、これにサヤ寄せすると、その後も断続的なインデックス買いにより、じりじりと上げ幅を広げている。

 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えており、全体の8割近くを占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。セクターでは鉱業の上昇率が10%を超えているほか、石油石炭、証券、銀行、保険、鉄鋼、海運、機械、不動産、輸送用機器が強い。一方で、空運、水産農林が下落。

 日経平均は寄付き後もじりじりと上げ幅を拡大させてきており、1月4日以来の水準を回復してきている。ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>が3%を超える上昇となるなど指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好となっている。日経平均はマドを空けて上昇し、その後も200円を超える上昇みせており、過熱感が警戒されやすいだろう。ただし、価格帯別出来高では商いが薄い水準であるため、1月4日のザラバ高値18951.12円が射程に入ってくることになりそうだ。

 一方でイタリア政府は憲法改正の是非を問う国民投票を12月4日に実施する。ブレグジットとドナルド・トランプ氏の次に来るのはイタリアとの見方もされている。英国、米国に続く次の舞台としてイタリアの国民投票に注目が集まるなか、物色を手控える動きにつながる可能性がありそうだ。そのため、指値がそれ程膨らまないなかで、インデックスに絡んだ商いで指数を押し上げてくる可能性もあるだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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