【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ホシデン、住友電、三菱UFJ
三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
ホシデン<6804>が6連騰、年初来高値を更新した。16日付でみずほ証券が投資判断「買い」継続、目標株価を1000円から1100円へ引き上げた。生産能力の適正化や省人化など、ここ数四半期での全般的なコスト削減努力が顕在化、自動車の機能変化を受けて、コネクタ、マイク、タッチパネルなどで事業機会が拡大していることなどを指摘。17年3月期は通期連結営業損益で従来予想の20億円の黒字から会社側計画と同様の22億円の黒字(前期28億3500万円の赤字)へ、18年3月期の営業利益は25億円から30億円へ引き上げている。
■JSP <7942> 2,603円 +32 円 (+1.2%) 本日終値
JSP<7942>が続伸。16日の取引終了後、三重県四日市にある発泡ポリプロピレン(製品名ピーブロック)の成型工場を増設すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。「ピーブロック」は、緩衝性、軽量性などが評価され、自動車のバンパーコア材や内装材などに幅広く利用されている製品。現在、燃費向上を目的とした自動車軽量化の流れを受けて、「ピーブロック」の需要が年々拡大していることに加えて、新たにリアシートコア材に既存素材の代替として採用する動きが増えていることから、旺盛な需要に対応するため成型工場を増設することにしたという。なお、投資金額は約18億円で、18年12月に増設部分の完工を予定しているという。
■かどや製油 <2612> 3,270円 +40 円 (+1.2%) 本日終値
かどや製油<2612>がしっかり。16日の取引終了後、神戸事業所の土地・建物を売却すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。売却先は非開示としているが、譲渡価額は14億9300万円を予定。これに伴い、固定資産売却益が発生する見込みだが、17年3月期業績予想を修正する予定は現在のところないとしている。
■MCJ <6670> 1,000円 +6 円 (+0.6%) 本日終値
MCJ<6670>が4日続伸。16日の取引終了後、連結子会社のアユートが、台湾HTC社が開発したVRヘッドマウントディスプレー「HTC VIVE」の国内販売代理店契約を締結したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ってる。「HTC VIVE」は、パソコン接続型のVRヘッドマウントディスプレー。今回の契約締結により、アユートでは自社販売のほか、卸販売も可能となり、将来的にも拡大が見込まれるVR市場で、さらなる販路の拡大が期待できるとしている。また、コンシューマー向け「HTC VIVE」の販売に加えて、商用利用が可能な法人向け「VIVE ビジネス版(BE)」についても取り扱うとしている。
■住友電気工業 <5802> 1,551円 +5 円 (+0.3%) 本日終値
住友電気工業<5802>は堅調。同社は16日、子会社のジェイ・パワーシステムズ(JPS)のサウジアラビアの海底電力ケーブル製造会社J-Power Systems Saudi(JPSサウジ)がサウジアラビアの国営石油公社であるサウジアラビアン・オイル・カンパニー(サウジアラムコ)と、石油掘削海洋プラットフォーム給電用中圧海底電力ケーブルの長期納入契約を締結したことを発表した。今後、JPSサウジは、最高品質の海底電力ケーブルをタイムリーに供給し、サウジアラムコの安定的原油生産に貢献していく。
■ガンホー <3765> 276円 -27 円 (-8.9%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が大幅続落。11日に、豪華クリエイターが集結したスマートフォン向けRPG「セブンス・リバース」を配信開始すると発表したことを受けて、株価は急騰していたが、この日に配信開始日を迎えたことで目先の材料出尽くし感が強まっているようだ。「セブンス・リバース」は、時間を超えて他のプレイヤーと繋がるガンホーの新作オンラインRPG。数々の有名ゲームタイトルに携わってきたクリエイター陣による超大型プロジェクトとなっており、事前登録者数が65万人を突破するなど事前人気が高かったことから、業績への貢献が期待されている。
■スクエニHD <9684> 3,005円 -65 円 (-2.1%) 本日終値
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」とし、目標株価を5550円から3050円へ引き下げたことが弱材料視されている。従来は19年3月期まで5期連続で営業増益が続くシナリオだったが、同証券の予想を大幅下方修正し、19年3月期予想を2ケタ営業減益へ変更したことが要因。パッケージゲームの大幅増益などで18年3月期までは増益が続くが、19年3月期はモバイルゲームとオンラインゲームを下方修正し減益予想とするとしている。
■三菱UFJ <8306> 673.2円 -9.6 円 (-1.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクがいずれも6日ぶりに反落。前日の米国株市場ではこれまで全体相場のリード役を担っていた金融株に利益確定の動きが出ており、この流れが東京市場にも波及している。特に三菱UFJは前日までの5日間で36%強の大幅上昇をみせていることで、反動安リスクも意識されていた。ただ、米長期金利の急上昇は邦銀の株価の刺激材料ともなるほか、三菱UFJの信用取組は株価上昇過程で売り残が急増、売り買いがっぷり四つで信用倍率は1倍を下回っている。PBRは0.6倍台と株価指標面で依然として割安感があるなか、今後は需給相場の色彩も帯びてきそうだ。一方、メガバンクと比較して相対的に出遅れていた地銀株はなお低PBR銘柄の宝庫であり、下値抵抗力を発揮している銘柄もある。
株探ニュース