市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日ケミコン、ブランジスタ、そーせい

日ケミコン <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本ケミコン <6997>  224円  +18 円 (+8.7%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 日本ケミコン<6997>が年初来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を130円から160円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。アルミ電解コンデンサは近年、パソコン・テレビ向けの不振により需要が縮小傾向だったが、やや反転の兆しが見えることを評価。17年3月期の営業利益予想を2億円から10億円へ、18年3月期を同6億円から10億円へ、19年3月期を同14億円から18億円へ増額修正している。

■ワコム <6727>  291円  +18 円 (+6.6%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 ワコム<6727>が3連騰。同社はペンタブレットで世界トップシェアを誇るが、円高デメリットやスマートフォン向け製品の需要が主要ユーザー向けで落ち込み、業績は逆風下にある。9日に17年3月期業績予想の下方修正を発表、営業損益段階で24億円の黒字予想を5億円の赤字に下方修正しており、これを嫌気されて10日には約10%の急落を余儀なくされた。しかし、目先の売り物が出尽くした形で14日以降は買い戻される流れとなっている。マーケットの思惑は既に18年3月期の収益回復への期待に向けられている。信用取組は信用倍率3.53倍と買い長の状態にあるが、時価は2011年12月以来約5年ぶりの安値圏にあり、天井が高い銘柄だけに値ごろ感からの買いを誘っているようだ。

■ブランジスタ <6176>  2,139円  +120 円 (+5.9%)  本日終値
 ブランジスタ<6176>が反発。14日に同社が発表した17年9月期連結業績予想で、売上高は17%増収見込みながら、スマートフォン用ゲームで同社が注力する「神の手」のプロモーション費用がかさみ、最終損益段階で1億5000万円の赤字見通しにあることが嫌気され、株価は前日までの2日間で330円強の下げをみせていた。しかし、株価2000円近辺は値ごろ感の働く水準でリバウンド狙いの買いを誘発。17日付けの日本経済新聞で、「中国がネット通販で海外品を購入する『越境EC』の通関優遇を2017年末まで継続する」と報じており、海外販売代行サービスを展開するブランジスタにとって株価支援材料として作用したとの見方も出ている。なお、「神の手」関連としては、同社の過半の株式を握る親会社のネクシィーズグループ<4346>も1400円近辺の狭いボックス圏もみ合いを上に放れる動きをみせている。

■HUG <3676>  1,739円  +94 円 (+5.7%)  本日終値
 ハーツユナイテッドグループ<3676>やアートスパークホールディングス<3663>などZMP関連株が高い。14日に自動運転の有力ベンチャー企業であるZMP<7316>の東証マザーズへの上場が発表された後、アートSHDは続落するなど一部には利益確定売りの動きが出ていたが、この日は再度、買い物が流入している。ZMPへの出資が判明し株価が急伸したフューチャーベンチャーキャピタル<8462>も上昇している。ZMPは来月19日に東証マザーズに株式上場する予定。想定発行価格は760円とされているが、市場には「上場時の初値は想定発行価格の2倍強は期待できるだろう」(アナリスト)との見方も出ている。

■そーせいグループ <4565>  15,610円  +600 円 (+4.0%)  本日終値
 そーせいグループ<4565>が反発。同社はバイオベンチャーの出世頭であり、製薬分野で高い需要のある肺疾患やアルツハイマー向けの創薬を手掛けていることで市場でも注目度が高い。買収した英国子会社ヘプタレス・セラピューティクス社のアルツハイマー新薬候補をアイルランドに本拠を置く製薬大手アラガンに導出、製薬企業世界トップのノバルティス社が販売するCOPD治療薬「シーブリ」と喘息治療を加えた配合剤「ウルティブロ」のロイヤルティー収入も収益基盤を支えている。16年4~9月期連結最終利益は107億1600万円の黒字と前年同期の11億2800万円の赤字から急回復している。秋口からの株価調整も、現時点で時価総額は2600億円強あり、東証1部指定替えに対する思惑も根強い。株価は1年前の昨年11月を境に大きく上放れており、今年5月初旬には2万6180円の上場来高値をつけた。今はその高値期日を通過したことで上値の軽さも意識されている。

■ペプチドリーム <4587>  5,550円  +210 円 (+3.9%)  本日終値
 ペプチドリーム<4587>が4連騰。全般主力株が上昇一服となるなか、値動きの軽いバイオ関連に物色の矛先が向きつつある。そのなか、同社は特殊ペプチドを活用した医薬品候補物質を創製しており、国内外のメガファーマと数多く共同契約を締結する黒字バイオベンチャーとしてマーケットの関心が高い。16年7~9月期単独決算は売上高7億9600万円(前年同期比2倍)、営業利益3億8000万円(同5倍)、最終利益2億7900万円(同7.4倍)と高変化を示しており、買い安心感が強い。

■エイチーム <3662>  2,429円  +83 円 (+3.5%)  本日終値
 エイチーム <3662> が4連騰し年初来高値を更新した。16日、同社がスマートフォン向けゲーム「放課後ガールズトライブ」の事前登録キャンペーンの参加数が25万件を突破したと発表したことが買い材料視された。同タイトルは東京を舞台に「覚醒者」と呼ばれる少女たちが戦うロールプレイングゲーム。発表を受けて、同タイトルの人気化による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■不二製油グループ本社 <2607>  2,131円  +70 円 (+3.4%)  本日終値
 SMBC日興証券が16日付で不二製油グループ本社 <2607> の投資判断「2(中立)」を継続し、目標株価を1800円→2060円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、国内外でチョコレートや製菓・製パン素材の販売が好調であることを評価。また、現在策定中の新中期計画で市況変動に業績が振られ易いシクリカル企業から脱却するかを注目している。同証券では、17年3月期の連結営業利益を175億円→205億円(会社計画は196億円)、18年3月期を190億円→211億円、19年3月期を196億円→218億円にそれぞれ引き上げた。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均