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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 1万7000円台固めから投資マインド改善へ!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「1万7000円台固めから投資マインド改善へ!」

●クリントン勝利の先回り買いが後押し

 先週の当記事で私は、「上昇トレンドを描きつつあった日経平均株価に、微妙な異変が生じている。ここにきて25日移動平均線の傾きが横ばいからわずかながら下降に転じているのだ。(中略)目下のところは上昇トレンドに黄色信号が灯った。こんな認識でいたい」

 こう書いたのだが、杞憂だったようだ。日経平均はこの原稿を書いている21日前場時点では6連騰となっている。しかも、20日は236円と大幅高だ。

 背景にあるのは、(1)米国の年内利上げ観測、(2)原油価格の上昇、(3)米大統領選挙でのクリントン候補有利の観測、(4)7~9月決算発表企業の業績堅調、などがあげられる。

 その結果起きているのは、日経平均の1万7000円台固めの動きだ。これまで日経平均は9月5日と10月11日の2回、1万7000円を上回ったものの、同水準を固めるどころかキープもできなかった。

 今回は固められるのか。その成功確率は高いとみている。米大統領選挙でクリントン候補勝利の確率が高まっているからだ。

 彼女が勝利するなら、為替市場ではドル高円安、そして日経平均の上昇が想定されるため、いまは先回りの買いが入り続けているといえる。

●市場中味に大きな変化

 ただ、日々の出来高は相変わらず少ない。10月に入ってからは唯一10月20日に東証1部の出来高が18.5億株台に乗っただけで、あとは15億株前後で推移している。

 これは個人投資家を中心に買い手控えられていることによるものだが、今後次第に修正され、20億株台に乗る日は近いとみている。株が上がって来ると次第に投資マインドも高まり、売買が次第に増加するものだからだ。

 それに市場の中味も、真夏の7~8月頃とは大きく異なってきている。それを代表するのが東芝 <6502> とシャープ <6753> [東証2]の動きになる。

 市場では常に厳しい目を向けられ、マスコミ報道の多くもネガティブ情報が圧倒的に多い両社株が浮上を開始したのは8月だ。以来、両社株は2進1退高を続け、さらなる高値を目指しそうな勢いを保っている。

 このような現象が見られる今、どんな銘柄が有望か。

 まずは某大手証券が投資判断を引き下げたことで急落したエムスリー <2413> だ。目先の下値支持線を少し割り込むところまで下げてしまったので、あとはもうさほど下げまい。

 超スローペースながら浮上を続けている住友精化 <4008> も、浅押しで仕込んでおきたい銘柄の一つだ。吸水性樹脂、微粒子ポリマーなどの需要好調はもっと評価されてよい。

 接着剤の「アロンアルファ」でわれわれにも馴染み深い東亞合成 <4045> も浅い押し目を見逃さないようにしたい。

 産業ロボット用精密減速機に強いナブテスコ <6268> も高水準ながら、なお上昇余地ありと見る。新興市場銘柄にも目を向けておくと、IRや株主情報提供サービスに強いアイ・アールジャパンホールディングス <6035> [JQ]が魅力的だ。

2016年10月21日 記

株探ニュース

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