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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米決算本格化、米Appleイベント、JR九州上場

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより

■株式相場見通し

予想レンジ:上限17400-下限17000円

来週は国内でも主要企業の決算発表が本格化する。任天堂<7974>、LINE<3938>、エムスリー<2413>、日本電産<6594>、オリエンタルランド<4661>、ドコモ<9437>など個人の関心が高い企業の発表が予定されている。米国では決算がヤマ場を迎えるが、25日にはアップルの決算等も予定されており、業績を手掛かりとした物色に向かうことになろう。

為替市場では、米国の年内利上げ観測の高まりから9月以降は円安傾向にあり、今回の決算が円高の影響による大幅な減益となったとしても、市場は織り込み済みと判断し、今後の回復に期待してくる可能性がある。とりわけ、アップルの決算では「iPhone 7」シリーズの好調が見込まれており、アップル決算への評価が、電子部品株への見直しに向かわせる可能性がありそうだ。

日経平均が節目の17000円を突破したことにより、需給状況が改善されているであろう。10月第2週(11-14日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は2週連続で買い越している。先週の動きをみても海外勢は買い越しとみられ、海外勢の投資姿勢の変化も安心感につながるだろう。

これまでは週毎に上昇、下落をみせており、この流れから今週は調整の週となる。先週1週間の上昇幅は高いところで430円を超えており、急ピッチの上昇に対する利益確定の売りも出やすいところである。ただ、海外勢の投資姿勢の変化からこれまでの抵抗線を明確に突破したことにより、今後は17000円処が支持線に変わる。同水準での押し目買い意欲は強いであろう。

価格帯別出来高では週間ベースで16500-17000円において商いが相当積み上がっている一方、上は19000円辺りで若干積み上がっている程度である。利益確定の売りをこなしながら緩やかなリバウンド基調が期待される。

その他、米Appleのスペシャルイベント「hello again」が現地時間10月27日10時、日本時間で10月28日午前2時からスタートする。このイベントでは、新型MacBook Proや新型MacBook Airなどの発表が噂されている。これまで関連する製品情報では、新型MacBook Proには、ファンクションキーのかわりに有機ELタッチバーの搭載や電源ボタンに指紋認証機能「Touch ID」が搭載されるとも噂されている。また、最近の報道では、Eインク採用のキーボードをMacBook用に開発中と報じられている。今週はアップルの決算も予定されているなか、アップル関連のほか、有機ELやEインク、指紋認証への波及が期待される。

IPO関連では、10月25日にJR九州が東証1部へ(福証には26日)、27日にアイモバイルがマザーズへ新規上場する。



■為替市場見通し

来週のドル・円は今週のドル・円はもみあいか。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースは鈍化するとの観測が市場の一部に出ているようだ。ただ、28日発表の7-9月期国内総生産(GDP)速報値などの主要経済指標が予想を上回る内容なら12月利上げの期待が改めて高まり、日米金利差の拡大を見込んだドル買い・円売りは継続する見込み。

また、一部の市場関係者は7-9月期米企業決算を注目している。25日発表予定のアップルが好業績だった場合、株価押し上げ材料となり、ドル・円相場にとってもプラス材料となりそうだ。NY原油先物は1バレル=50ドル台で推移し、もう一段の上昇が期待されていることも株高・ドル高につながる材料になるとみられている。

11月8日の米大統領選まで二週間余りとなったが、最新の調査で民主党クリントン候補の支持率は共和党トランプ候補を上回っている。トランプ候補は不正選挙の疑いがあると指摘しているが、これまで3回行われた大統領候補者のTV討論会ではいずれもクリントン氏が優勢だったことから、本番の大統領選でのクリントン氏勝利を想定したリスク選好的なドル買いはしばらく続く見込み。



■来週の注目スケジュール

10月24日(月):貿易収支、スーパー売上高、独製造業PMI、6中総会など
10月25日(火):JR九州上場、独IFO景況感指数、米消費者信頼感指数など
10月26日(水):米卸売在庫、米新築住宅販売件数など
10月27日(木):アイモバイル上場、中工業利益、英7-9月GDP、米耐久財受注など
10月28日(金):消費者物価コア指数、Appleイベント、米7-9月GDPなど

《TM》

 提供:フィスコ

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