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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ローツェ、サカタタネ、ソフトバンク

ローツェ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ローツェ <6323>  2,425円  +156 円 (+6.9%)  本日終値
 ローツェ<6323>が続急騰、2400円台に買われ9月末につけた年初来高値更新が目前だ。同社はきょう17年3月期の中間期決算を発表予定にあり、好決算期待を背景とした買いが流入しているかたち。営業利益は第1四半期時点で15億300万円であり、中間期に対し、進捗率92.5%と極めて高く上振れが意識されている。半導体製造装置関連に設備投資増強の追い風が強まるなか、同社は半導体ウエハー搬送機などが好調に推移し業績に貢献している。今後は戦略的商品に位置づけるウエハー保管装置「N2パージ対応ウエハストッカ」の需要拡大に対する期待が大きい。またゲノム分野への展開も材料視され、自動培地交換機能を搭載しiPS細胞の効率的培養を可能とした細胞培養装置「セルキーパー」が注目されている。

■サカタのタネ <1377>  2,801円  +178 円 (+6.8%)  本日終値
 7日、サカタのタネ <1377> が決算を発表。17年5月期第1四半期(6-8月)の連結経常利益が前年同期比22.7%増の48.9億円に伸びて着地したことが買い材料視された。アジアや米国向けに野菜種子が販売好調だったほか、第2四半期に予定していた売上の前倒しも寄与した。利益率の高い野菜種子の販売増加で円高による採算悪化を吸収し、大幅増益を達成した。上期計画の40億円を既に22.5%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■イオンファンタジー <4343>  3,005円  +177 円 (+6.3%)  本日終値
 イオンファンタジー<4343>が続伸。いちよし経済研究所は7日、同社株のレーティング「A」を継続するとともに、フェアバリューを3400円から4000円に引き上げた。17年2月期第2四半期(3~8月)の連結営業利益は、前年同期比34%増の16億9400万円と好調。国内事業が伸び、同経研の予想である15億5000万円を上回った。国内はプライズゲームが伸びているほか、低迷していたカードゲームも回復基調。海外は積極出店の継続や不振のタイのテコ入れなどで堅調な推移を予想。17年2月通期の連結営業利益は前期比35%増の37億円(会社予想30億5000万円)を見込んでいる。

■島忠 <8184>  2,670円  +150 円 (+6.0%)  本日終値
 7日、島忠 <8184> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.2%にあたる156万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月11日から17年4月30日まで。同時に決算を発表。16年8月期の経常利益(非連結)は前の期比5.7%減の127億円に落ち込んだものの、続く17年8月期は前期比15.7%増の147億円に拡大する見通しとなった。今期は新規出店1店舗を計画。高付加価値品の拡充やコスト削減に取り組み、利益回復を見込む。併せて、前期の年間配当を70円→80円に増額し、今期も80円を継続する方針とした。前日終値ベースの配当利回りは3.17%に上昇したことも支援材料となった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,782円  +235 円 (+3.6%)  本日終値
 7日、ソフトバンクグループ <9984> が発行済み株式数の8.33%にあたる1億株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は10月31日。

■国際石油開発帝石 <1605>  996.7円  +30.9 円 (+3.2%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株やJXホールディングス<5020>など石油関連株が上昇、原油価格に連動するボラティリティの高いNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>も6連騰と上値追い態勢を強めた。ここにきて原油市況の戻り足が強まっている。直近ではロシアがOPECの減産合意に同調する姿勢をみせたことで、前日に北米指標であるWTI原油先物価格は終値ベースで1ドル54セント高の1バレル=51ドル35セントと急伸、今年の高値を更新した。これを受けて前日の欧米株式市場はエネルギー関連株を中心にリスクオンの流れが強まっており、米国市場ではシェブロンが1.67%高、エクソンモービルが1.95%と上昇鮮明、東京市場にもこの流れが波及し関連銘柄に物色の矛先が向いている。

■村田製作所 <6981>  14,200円  +405 円 (+2.9%)  本日終値
 村田製作所<6981>、アルプス電気<6770>、日東電工<6988>など電子部品株が一斉高に買われた。いずれも高技術力で世界的に高いシェアを有する電子部品を扱っており、米アップル社のサプライヤーズリストに指定されていることから、アップル関連として位置づけられている。韓国サムスン電子の新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」が発火事故に伴い生産を停止している問題で、「iPhone」の相対的シェアが高まるとの見方が、関連株に買いを誘導している。

■日本郵船 <9101>  212円  +6 円 (+2.9%)  本日終値
 日本郵船<9101>が高い。同社は7日、16年第2四半期(4~9月)の連結決算で1950億円の特損を計上すると発表した。海運市況の低迷で保有する船舶の収益性が下がったため、減損損失1600億円を計上した。ただ、この日は「株価には値ごろ感があり下値には買いが流入した」(アナリスト)という。SMBC日興証券は7日、投資評価の「2」と目標株価210円を継続した。全体的な印象は「概ねニュートラル」とみている。ただ、大規模なキャッシュアウトの可能性は限定的とみているものの、傭船に対する減損余地は残ると指摘しており、18年3月期に向けた損益改善幅はそれほど大きくないと予想している。

■エムスリー <2413>  3,570円  +95 円 (+2.7%)  本日終値
 エムスリー<2413>が続伸。同社は製薬会社のマーケティング支援を行い、国内で医師に医薬品情報を伝える情報サイトなどを運営するが、M&Aにより海外への布石も着々と進めている。7日、欧州を中心に医薬品情報のデータベース関連事業を展開するVidalグループの持株会社AXIO Medical Holdings (アクシオ・メディカルHD)の全株式を取得し子会社化することを発表、これによる海外展開の拡大を評価する買いが入っている。取得価額は日本円で約118億円。

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