【市況】【↑】日経平均 大引け| 反発・1ヵ月ぶり1万7000円台回復、欧米株高や原油高を好感 (10月11日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 16936.31
高値 17074.46(10:40)
安値 16931.12(09:01)
大引け 17024.76(前日比 +164.67 、 +0.98% )
売買高 16億6516万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆8711億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反発、1万7000円台を約1ヵ月ぶりに回復
2.米雇用統計は予想下回るも影響は限定的
3.原油市況の上昇が世界的なリスク選好ムードを醸成
4.為替の円安進行も主力株に追い風強い
5.外国人投資家の先物を通じた買い戻しの動きも観測
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは88ドル高と3日ぶりに反発。欧州株高や原油先物価格が4ヵ月ぶりに高値を更新したことが好感され買いが優勢。
東京市場では、前日の海外株高やその背景となった原油市況の上昇、さらに為替の円安基調などを好感し終始買いが先行した。
11日の東京市場は、注目された9月の米雇用統計は市場予想を大きく下回ったものの、負の影響は限定的だった。原油市況が上昇傾向を強めており、これを背景に前日の欧米株市場は軒並み上昇した。ロシアがOPECの減産合意に同調する姿勢をみせたことで前日のWTI原油価格が急伸し1バレル=51ドル台に乗せた。さらに外国為替市場でも1ドル=104円近辺まで円安が進行し、きょうの東京市場は欧米株高、原油高、円安とリスクオンの材料に囲まれる格好となった。米大統領選ではヒラリー・クリントン氏の優勢が伝わり、これも日本株にはポジティブに働いている。海外ファンドの先物買いなども観測され、地合いの改善が意識されている。日経平均は後場伸び悩んだものの、終値で9月7日以来の1万7000円台を回復。ただ、東証1部の売買代金は6日連続で2兆円を下回り、盛り上がりに欠ける。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が売買代金トップで上昇、ファナック<6954>も買われた。日本電産<6594>、ダイキン工業<6367>が買い優勢、ソニー<6758>も強い動き。マグネシウム電池関連として藤倉ゴム工業<5121>が気配値のままストップ高となり比例配分となったほか、古河電池<6937>も引けは伸び悩んだものの、値幅制限上限まで買われる場面があった。サカタのタネ<1377>なども物色人気に。
半面、小野薬品工業<4528>が安く、任天堂<7974>も冴えない。セブン&アイ・ホールディングス<3382>も売りに押されている。朝方は高かったホクシン<7897>も利益確定売りに安くなった。タカタ<7312>が大幅安となったほか、サムティ<3244>、高島屋<8233>などの下げも目立つ。
日経平均への寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、ファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、ダイキン <6367> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約87円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はセブン&アイ <3382> 、東エレク <8035> 、資生堂 <4911> 、スズキ <7269> 、富士重 <7270> 。押し下げ効果は約13円。
東証33業種のうち上昇は23業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)海運業、(4)水産・農林業、(5)情報・通信業。一方、下落率の上位5業種は(1)空運業、(2)その他金融業、(3)鉄鋼、(4)その他製品、(5)ゴム製品。
■個別材料株
△サカタタネ <1377>
6-8月期(1Q)経常は23%増益・上期計画を超過。
△国際石開帝石 <1605>
WTI原油価格急伸で51ドル台。
△イナリサーチ <2176> [JQ]
心筋梗塞治療法の研究が英科学誌Natureに掲載。
△安川情報 <2354> [東証2]
無線LAN関連でフルノシステムズと連携。
△ダイユーHD <3546>
今期最終は9億円・配当13円、株主優待を実施。
△トーセ <4728>
前期経常が上振れ着地・今期は3.8倍増益。
△東洋炭素 <5310>
「耐熱性の高い炭素材料を開発」と報道。
△古野電 <6814>
上期経常を3倍上方修正、通期も増額。
△ベスト電 <8175>
上期経常を53%上方修正、通期も増額。
△ソフトバンク <9984>
8.33%の自社株消却を実施。
▲ANAP <3189> [JQ]
前期経常が一転赤字で下振れ着地。
▲タカタ <7312>
「米連邦破産法の適用申請を検討」と報道。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)藤ゴム <5121> 、(2)トーセ <4728> 、(3)日金属 <5491> 、(4)東洋炭素 <5310> 、(5)ネクステージ <3186> 、(6)ベスト電 <8175> 、(7)古野電 <6814> 、(8)TDCソフト <4687> 、(9)カーボン <5302> 、(10)古河池 <6937> 。
値下がり率上位10傑は(1)小野薬 <4528> 、(2)タカタ <7312> 、(3)ライフコーポ <8194> 、(4)ホクシン <7897> 、(5)サムティ <3244> 、(6)関西スーパ <9919> 、(7)WSCOPE <6619> 、(8)トレファク <3093> 、(9)T&K <4636> 、(10)日本トリム <6788> 。
【大引け】
日経平均は前日比164.67円(0.98%)高の1万7024.76円。TOPIXは前日比5.74(0.42%)高の1356.35。出来高は概算で16億6516万株。値上がり銘柄数は1132、値下がり銘柄数は699となった。日経ジャスダック平均は2547.91円(10.14円高)。
[2016年10月11日]
株探ニュース