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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、三菱UFJ、スクリン

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■松屋 <8237>  744円  +17 円 (+2.3%)  本日終値
 松屋<8237>が続伸。3日取引終了後、9月の売上高速報を発表し、銀座店と浅草店を合計した銀座本店が前年同月比13.1%減と7カ月連続で前年実績を下回ったが、足もとの売り上げ減少は株価に織り込み済みとの見方が強い。なお、銀座店が13.5%減、浅草店は7.3%減だった。銀座店では、3階婦人服ゾーンの大幅な改装により客単価はプラスだったが、前年のラグジュアリーブランド・宝飾・時計の免税店売上高の反動が大きかったほか、高温・秋雨前線停滞の影響もあり売上高は前年に届かなかった。浅草店では、婦人雑貨は好調も、食品・衣料部門の苦戦が響いた。

■ナガワ <9663>  3,790円  +75 円 (+2.0%)  本日終値
 3日、ナガワ <9663> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.5%にあたる20万株(金額で7億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■トヨタ自動車 <7203>  5,899円  +108 円 (+1.9%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株に買いが先行した。米国経済は直近発表された9月のISM製造業景況指数が前月から持ち直し、年内利上げの可能性が意識されており、外国為替市場ではドル買い円売りの動きに反映されている。足もとは1ドル=102円台まで円安が進行、為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算悪化懸念の後退を背景に買いを引き寄せている。

■三菱UFJ <8306>  516.6円  +9.4 円 (+1.9%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが揃って堅調なほか、地銀株が軒並み高に買われた。日銀は9月21日の金融政策決定会合で新たな金融緩和の枠組みである「イールドカーブ・コントロール」を導入し、銀行など金融機関が長短金利差で利ザヤをとりやすくする政策を打ち出した。これまでは日銀の目指す長期金利のゼロ%誘導が狙い通りに進まないのではないかとの思惑が銀行株にネガティブに働いていたが、ここにきて10年物国債金利は上昇(マイナス金利幅縮小)傾向にあり、銀行を取り巻く収益環境の風向き変化が株価に反映されている。

■スクリン <7735>  6,700円  +110 円 (+1.7%)  本日終値
 SCREENホールディングス<7735>や東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、東京精密<7729>など半導体関連株が軒並み高。米国でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は一時、840.80と2000年10月以来、16年ぶりの水準に上昇。「3D NAND」型フラッシュメモリーは、ハードディスクドライブ(HDD)などの置き換えを進めることが予想され、急成長が見込まれているほか、回路線幅が10ナノメートル台後半のメモリー半導体の投資需要も高まっている。米国では、半導体大手のマイクロンテクノロジーの決算が今晩発表されるほか、18日にはインテルが決算発表を予定しており、その内容も注目されている。

■三越伊勢丹 <3099>  1,033円  +16 円 (+1.6%)  本日終値
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が続伸。3日の取引終了後に発表した9月度の国内百貨店事業売上速報で、三越伊勢丹合計の売上高(法人外商を除く)は前年同月比4.4%減と7カ月連続で前年実績を下回ったが、前月(同10.6%減)に比べ下げ幅が縮小したことが好感されているようだ。台風の増加や高めに推移する気温の影響などもあり、衣料品、宝飾時計の苦戦は続いているが、独自のイベントや催事により買い上げ客数は好調だった。また、インバウンドは引き続き苦戦しているが、客数は再び前年を上回り、単価はマイナス幅を縮小している。

■国際石油開発帝石 <1605>  913円  +13.8 円 (+1.5%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>は堅調。3日の原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が前週末比0.57ドル高の1バレル48.81ドルと上昇。一時49.02ドルと約3カ月ぶり高値をつけた。先月末の石油輸出国機構(OPEC)の臨時総会で減産が合意されたことから、原油価格への先高期待が高まっている。来月末のOPEC定例総会に向けて、原油市況は強含み基調が続くとの見方も出ている。

■凸版印刷 <7911>  930円  +10 円 (+1.1%)  本日終値
 凸版印刷<7911>が続伸。同社はこの日、圧電素子を使用して生体信号を取得できるシート型非接触振動センサー事業に参入することを発表した。この事業は、「心拍」、「呼吸」、「体動」、「発声」など生体から発する微細な振動を非接触で取得し、その信号を抽出できる振動センサーを活用することで、おもにヘルスケアやモビリティ分野において、新たな価値を提供するもの。今後、介護・看護業界や自動車業界など、生体センサーをビジネスに活用したいさまざまな企業と協業し、シート型非接触振動センサーを用いた新事業の創造に積極的に取り組んでいく。

■高島屋 <8233>  847円  +2 円 (+0.2%)  本日終値
 高島屋<8233>が堅調。3日取引終了後に発表した9月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店合計の売上高は前年同月比4.3%減と2カ月連続で前年実績を下回ったが、足もとの売り上げ減少は株価に織り込み済みとの見方が強い。婦人雑貨は、インバウンド需要を背景に化粧品が好調に推移し前年比プラスとなった。ただ、気温が高い日が続いたことから秋物衣料の動きが鈍化し、紳士服や婦人服が前年実績を下回ったほか、宝飾品、子供服ホビー・食料品なども苦戦した。

■象印マホービン <7965>  1,511円  -107 円 (-6.6%)  本日終値
 3日、象印マホービン <7965> [東証2] が16年11月期の連結経常利益を従来予想の116億円→109億円に6.0%下方修正。従来の6.3%増益予想から一転して0.1%減益見通しとなったことが売り材料視された。急速な円高進行の影響で海外売上高の円換算額が減少するうえ、為替差損の発生が収益を圧迫する。併せて、前提為替レートを1ドル=110円から1ドル=105円に変更した。今期は2度上方修正し最高益を見込んでいただけに、一転減益への下方修正をネガティブ視する売りが殺到した。

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