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【市況】【↑】日経平均 大引け|続伸、 急速な円安で輸出関連など主力株に買い (10月4日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  16661.51
高値  16747.20(14:02)
安値  16637.82(09:01)
大引け 16735.65(前日比 +136.98 、 +0.83% )

売買高  15億5628万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆7528億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続伸、後場伸び悩むも引け際に跳ねる
 2.急速な円安進行で輸出関連など主力株中心に買い優勢
 3.9月のISM製造業景況指数が改善しドル買いに反映
 4.ノーベル賞関連が幅広く物色された
 5.市場参加者不足続き売買代金は1兆7000億円台止まり

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは54ドル安と反落。ドイツ銀行に対する警戒感の再燃や、利益確定売りに押され売りが先行した。

 東京市場では、為替の円安を味方に前日の地合いを引き継いで買い優勢の展開となり、日経平均は7日ぶりに終値で1万6700円台を回復した。

 4日の東京市場は、主力株中心に広範囲に買われ、東証1部全体の7割の銘柄が上昇した。前日の米国株市場は軟調だったが、9月のISM製造業景況指数が前月から持ち直したことで、年内利上げの思惑が高まり、外国為替市場でドル高・円安傾向に振れた。これが輸出関連には追い風となったかたちだ。また、銀行株が戻り足をみせたことで投資家心理が改善したとの見方も出ている。東工大の大隅良典栄誉教授のノーベル賞受賞に触発されて、ノーベル賞関連株を幅広く物色する動きもみられた。日経平均は後場終盤伸び悩んだが、引け際にまとまった買いが入り、水準を一段切り上げて着地。売買代金は2兆円に大きく届かず、引き続き低調だった。

 個別では、為替の円安傾向を好感してトヨタ自動車<7203>など自動車株が買われたほか、東京エレクトロン<8035>、日立国際電気<6756>も買いが優勢。ファーストリテイリング<9983>も続伸した。ノーベル賞関連の有力銘柄としてタカラバイオ<4974>も買われたが引けにかけて伸び悩む展開に。一方、需給相場の様相をみせたのがホクシン<7897>でストップ高のまま買い注文を残した。
 半面、売買代金トップの任天堂<7974>が軟調、朝高のしまむら<8227>も値を消す展開に。さが美<8201>は信用規制を嫌気して3日続落。野村不動産ホールディングス<3231>、ユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>も下落した。業績悪を売り材料に不二越<6474>の下げも目立った。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、TDK <6762> 、信越化 <4063> 、ソフトバンク <9984> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約53円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はユニファミマ <8028> 、住友不 <8830> 、スズキ <7269> 、明治HD <2269> 、日揮 <1963> 。押し下げ効果は約13円。

 東証33業種のうち上昇は26業種。上昇率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)銀行業、(3)精密機器、(4)鉱業、(5)輸送用機器。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)不動産業、(3)陸運業、(4)空運業、(5)食料品。

■個別材料株

△フロンテオ <2158> [東証M]
 「人工知能(AI)を活用してがん治療法を選択」と報道。
△トランスG <2342> [東証M]
 オートファジー解明の創薬用マウスで人気化。
△安川情報 <2354> [東証2]
 CTCとクラウドサービスの提供で協業。
△新日本科学 <2395>
 「米出資先が核酸医薬をの治験開始」と報道。
△フュトレック <2468> [東証M]
 上期経常を9倍上方修正。
△コスモバイオ <3386> [JQ]
 ノーベル賞の「オートファジー」関連として人気。
△ラクス <3923> [東証M]
 三菱UFJグループとFinTechサービスで提携。
△医学生物 <4557> [JQ]
 ノーベル賞の「オートファジー」関連として人気。
△ディスコ <6146>
 7-9月期の個別売上高は1.8%増。
△本多通信 <6826>
 9月度単体受注は前年同月比38%増。
△フジ <8278>
 6-8月期(2Q)経常は31%増益。

▲SI <3826>
 今期経常を一転43%減益に下方修正、配当も12円減額。
▲象印 <7965> [東証2]
 今期経常を一転微減益に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ホクシン <7897> 、(2)昭光通商 <8090> 、(3)東京機 <6335> 、(4)チタン <4098> 、(5)ブイキューブ <3681> 、(6)本多通信 <6826> 、(7)大紀ア <5702> 、(8)ドリームI <4310> 、(9)宮越HD <6620> 、(10)LINK&M <2170> 。

 値下がり率上位10傑は(1)さが美 <8201> 、(2)SI <3826> 、(3)不二越 <6474> 、(4)オープンH <3288> 、(5)アドソル日進 <3837> 、(6)野村不HD <3231> 、(7)丸栄 <8245> 、(8)ネクシィーズ <4346> 、(9)藤田観 <9722> 、(10)ファストロジ <6037> 。


【大引け】

 日経平均は前日比136.98円(0.83%)高の1万6735.65円。TOPIXは前日比9.49(0.71%)高の1340.21。出来高は概算で15億6282万株。値上がり銘柄数は1404、値下がり銘柄数は441となった。日経ジャスダック平均は2526.48円(6.12円高)。

[2016年10月4日]

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