【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):アダストリア、三井化学、アエリア
アエリア <日足> 「株探」多機能チャートより
ジェイアイエヌ<3046>が3日続落。ドイツ証券が3日付で投資判断を「バイ」から「ホールド」としたことが弱材料視されている。価格と品質の優位性を受けた国内事業の市場シェアの拡大に加えて、円高メリットの顕在化による収益性の改善、店舗網拡大と販売好調を受けた中国事業の拡大が続くと予想。同証券による営業利益予想では、17年8月期に41%増益、18年8月期45%増益、19年8月期24%増益と高成長を見込んでいるが、株価は来期以降の高成長への期待を織り込んでいると判断した。なお、目標株価は4700円を継続している。
■アダストリア <2685> 2,366円 -51 円 (-2.1%) 本日終値
アダストリア<2685>が反落。前週末2日の取引終了後に発表した8月の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比5.5%減と9カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。前年同月は下旬にかけて気温が順調に低下し秋物衣料が早めに立ち上がったのに対して、今年は台風が相次ぐなど天候不順の影響があり、客数・客単価ともに落ち込んだ。なお、全店売上高は同5.7%減だった。
■三井化学 <4183> 472円 -3 円 (-0.6%) 本日終値
野村証券は2日、化学セクターの見通しで「アジアの需給がタイトでエチレン採算などは好調が続くとみられる」とし三井化学<4183>などに引き続き注目している。特に足もとの8月末時点では、代表的なウレタン主原料のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)やTDI(トルイレンジイソシアネート)の採算が改善。中国からの供給が抑制されている点が大きいが、これは東ソー<4042>や三井化学の業績にはプラス材料と指摘。また、メチルメタクリレート(MMA)樹脂の原料モノマーであるMMAの採算も改善。MMAの採算がさらに改善すれば三菱ケミカルホールディングス<4188>や旭化成<3407>、クラレ<3405>、住友化学<4005>の業績にプラスとみている。
■旭化成 <3407> 870.7円 -5.3 円 (-0.6%) 本日終値
旭化成<3407>は小幅反落。大和証券は2日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。同証券では医薬品、住宅の販売が従来想定よりは健闘していることを背景に17年3月期の予想業績を小幅増額した。ただ、住宅受注が改善することを株価はおおむね織り込んだとみているほか、連結PERも「総合化学内で見ても割安感に乏しい」と分析しており、投資判断を引き下げている。
■フォーサイド <2330> 198円 +50 円 (+33.8%) ストップ高 本日終値
2日、フォーサイド <2330> [JQ]が中国最大の決済サービス「アリペイ」を提供開始すると発表したことが買い材料視された。サービス開始にあたりインターネット決済代行などを手掛けるユニヴァ・ペイキャストとパートナー契約を結んだ。これにより同社は7月から開始した大手ポータルサイト「新浪(sina)」とミニブログ「微博(weibo)」の広告販売代理店事業の顧客に対して、「アリペイ」をセットで提供することが可能となる。発表を受けて、需要拡大が見込まれる中国インバウンドビジネスや越境EC運用会社の取り込みによる業績への寄与に期待する買いが殺到した。
■メディネット <2370> 175円 +41 円 (+30.6%) 本日終値
メディネット<2370>が後場急伸。前引け後に、米国で進めていた「HSP105由来がん抗原ペプチド」に関する権利化が成立したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「HSP105」は、膵がんや大腸がん、乳がん、食道がんなど、多くのがんに高発現していることが確認されており、幅広いがんに対する治療効果が期待されている新規のがん抗原。近年、こうしたがん抗原のペプチドを利用し、「樹状細胞ワクチン療法」をはじめとする「がんワクチン」の開発が世界中で活発に行われており、今回の特許成立を受けて、同社も「HSP105抗原ペプチド」の事業化を目指すとしている。
■ぱど <4833> 355円 +70 円 (+24.6%) 一時ストップ高 本日終値
ぱど<4833>が一時ストップ高まで買われた。同社は2日、インバウンド・ソリューション事業に本格進出すると発表。今後の展開などが期待されているようだ。第1弾として、訪日中国人向けに、日本の美容医療の技術やサービスの高さをPRするとともに、日本の美容医療クリニックで安心・安全な施術を受けられるように旅程にあらかじめ組み込むためのプロモーションサービスを順次開始する。
■イード <6038> 1,624円 +300 円 (+22.7%) ストップ高 本日終値
イード<6038>が商いを伴い続騰し、連日の年初来高値更新となった。証券リサーチセンターの2日付リポートをきっかけにVR関連の出遅れとして注目度が高まっており、4日付の日本経済新聞で「15日に開幕するゲーム見本市『東京ゲームショウ』は仮想現実(VR)を体験できる専用機器の展示が100台を超える見通しだ」と報じたことが、人気に拍車をかけた格好だ。同社では、シータ(東京都中野区)と業務提携し、アイドル実写映像に特化したVR映像配信プラットフォーム「EINYME(エイニーミー)」の展開を7月から開始しており、自社制作コンテンツの配信だけでなく、他社制作によるコンテンツ配信も行う方針であるとしている。
■アエリア <3758> 1,658円 +300 円 (+22.1%) ストップ高 本日終値
アエリア <3758> [JQ]が6連騰。角川ゲームスとの共同事業第1弾となる次世代育成シミュレーションゲーム「スターリーガールズ」を発表したことが引き続き材料視された。8月30日、同社は「スターリーガールズ」を今年中に配信開始すると発表しストップ高まで買われた。さらに、2日に同タイトルの事前登録者数が2日足らずで1万人を突破したと報告しており、これらを好感した買いが続いている。また、1日に子会社リベル・エンタテインメントが来年1月配信予定のイケメン役者育成ゲーム「A3!」のティザーサイトを公開。「A3!」に対する期待感も膨らんでいる。
■ノバレーゼ <2128> 1,092円 +150 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
結婚式場運営のノバレーゼ <2128> が連日ストップ高まで買われた。1日、投資ファンドのポラリスが傘下のNAPホールディングスを通じ、同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが引き続き材料視された。TOB価格が前日終値の2.1倍の1株1944円とあって、本日もこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は2日から10月18日まで。TOBが予定通り実施された場合、同社は上場廃止となる。
●ストップ高銘柄
モブキャスト <3664> 1,459円 +300 円 (+25.9%) ストップ高 本日終値
フジタコーポレーション <3370> 969円 +150 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
モバイルファクトリー <3912> 7,680円 +1,000 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース