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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):郵船、ファストリ、TDK

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
■関西スーパーマーケット <9919>  1,822円  +280 円 (+18.2%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 関西スーパーマーケット<9919>が続急騰し年初来高値を更新。前週末2日は、食品スーパーのオーケー(東京都大田区)による大量保有を材料にストップ高まで買われたが、2日の取引後に提出された大量保有報告書(変更報告書)でオーケーの保有割合が5.60%から8.04%に上昇したことで、新値追いの様相をみせている。保有目的は「政策投資、営業関係強化、重要提案行為などを行うこと」となっていることから、引き続き提携やM&Aなどへの発展や、さらなる追加取得の思惑も働いているようだ。

■日本郵船 <9101>  205円  +14 円 (+7.3%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 海運株が軒並み高。日本郵船<9101>や商船三井<9104>が急伸したほか、川崎汽船<9107>や明治海運<9115>も値を上げた。為替が一時1ドル=104円台へと円安が進行していることが好感されているほか、先月末に韓国の海運最大手で、保有船腹量で世界第7位の韓進(ハンジン)海運が経営破綻した。特に、日本の海運企業と競合する韓国最大手の破綻は、「海運市況の改善につながる」(市場関係者)との期待が出ている。

■日本駐車場開発 <2353>  137円  +7 円 (+5.4%)  本日終値
 2日、日本駐車場開発 <2353> が決算を発表。16年7月期の連結経常利益は前の期比25.6%減の22.4億円に落ち込んだものの、続く17年7月期は前期比42.9%増の32億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期は前期に記録的な暖冬やスキーバス事故の影響で低迷した、日本スキー場開発 <6040> [東証M]が運営するスキー場事業の回復を見込む。主力の国内駐車場運営事業の収益拡大も大幅増益に貢献する。業績回復に伴い、今期の年間配当は前期比0.25円増の3.75円に増配する方針とした。同時に、発行済み株式数(自社株を除く)の0.44%にあたる150万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。なお、日本スキー場開発も買い気配スタートとなっている。

■ファーストリテイリング <9983>  37,120円  +1,420 円 (+4.0%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が4日ぶりに反発。前週末2日の取引終了後に発表した8月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高は前年同月比1.0%減と5カ月ぶりに前年実績を下回ったが、休日が1日少なかった影響などを考慮すると健闘したとの見方が強いようだ。8月は前半に気温が低く推移したこと、中旬以降は大型台風が上陸したことが響き前年を若干下回った。前月に6カ月ぶりにプラスに転じた客数が同1.6%減と再びマイナスとなった一方、客単価は同0.6%増とプラスを維持した。

■TDK <6762>  7,410円  +280 円 (+3.9%)  本日終値
 2日、TDK <6762> が東芝 <6502> とハイブリッド車や電気自動車向けの車載用インバーターの合弁会社を設立すると発表したことが買い材料視された。新会社の社名は「TDKオートモーティブテクノロジーズ」で10月に設立する。これにより車載用のインバーターが新たに同社製品ラインアップに加わることとなる。出資比率は同社が75%、東芝が25%。発表を受けて、成長分野である車載用モーターの事業拡大による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■ブラザー工業 <6448>  1,738円  +64 円 (+3.8%)  本日終値
 ブラザー工業<6448>が大幅反発し年初来高値を更新。ドイツ証券が4日付で、投資判断を「ホールド」から「バイ」とし、目標株価を1200円から2000円へ引き上げたことが好材料視されている。同証券によると、これまで同社は最大手のHPに追いつこうと積極的な拡販でMIF(市場稼働機)を拡大し、将来の消耗品収入へつなげる戦略をとってきたが、足もとではHPも過度に積極的な販促施策を見直しつつあり、同社も市場の低成長を意識して経費を抑制し始めていると指摘。この戦略転換で、HPのプリンター事業営業利益率における格差が埋まっていくとみている。第1四半期決算後に株価は上昇したが、利益率改善を完全には織り込んでいないとして、投資判断を引き上げたとしている。

■石油資源開発 <1662>  2,336円  +79 円 (+3.5%)  本日終値
 石油資源開発<1662>や国際石油開発帝石<1605>、JXホールディングス<5020>など石油関連株が軒並み高。2日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近10月物が前日比1.28ドル高の1バレル44.44ドルと急反発したことが好感された。今月末の石油輸出国機構(OPEC)非公式会合で、減産に向けて産油国間で何らかの合意があるとの期待が出ている。また、2日発表の米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことから、米利上げ観測が後退し原油などリスク資産への資金流入が続くとの思惑も浮上している。

■日本ハム <2282>  2,380円  +80 円 (+3.5%)  本日終値
 日本ハム<2282>が4連騰。前週末2日の取引終了後、米国の養豚事業から撤退したと発表しており、米国事業の収益力向上につながるとみた買いが入っているようだ。米連結子会社テキサスファームがテキサス州で運営する養豚場について、将来性や資産効率などを見直した結果、事業譲渡が最良の選択であるとの判断し、豚の繁殖・飼育を手掛ける米シーボード・フーズ(カンザス州)に売却したという。なお、17年3月期業績への影響は軽微としている。

■三菱商事 <8058>  2,219.5円  +73 円 (+3.4%)  本日終値
 SMBC日興証券が2日付で三菱商事 <8058> の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を2350円→2700円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、構造改革を織り込む余地は大きいとしてトップピック推奨を強調している。余剰キャッシュが大きく増配する可能性が高いとし、17年3月期は前期比20円増の70円(会社計画は60円)に増額すると予想。また、新中計で掲げる資産入れ替えの加速は、今下期から徐々に具現化していくと想定している。同証券では、17年3月期の連結営業利益を1500億円→2010億円、18年3月期を1830億円→2260億円にそれぞれ引き上げた。

■ユナイテッドアローズ <7606>  2,721円  +74 円 (+2.8%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>が反発。前週末2日の取引終了後に発表した8月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合計した既存店売上高は前年同月比8.3%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったが、売り上げ悪化は織り込み済みとの見方が強まっている。前年に比べて気温が高めに推移した影響で秋物商品の動きが鈍かったことに加え、訪日外国人による売上が前年を下回ったこと、さらに下旬の台風の影響が客足に及んだことなどが響いた。また、前年と比べて休日が1日少なかった影響がマイナス1.1%程度あったとしている。なお、全社売上高は8.7%減だった。

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